はじめに
前節セレッソ大阪に勝利し、川崎戦の2連敗を踏まえ、進化する気配を見せた名古屋グランパス。
中3日で鹿島アントラーズを豊田スタジアムに迎えた今節も勝利を目指しましたが、鹿島の名古屋対策に攻め手を封じられた上、ミスも重なり0-2で完敗しました。
ブルーノ コンカコーチのコメント
「まず単純に悪いゲームをしてしまい、自分たちが良くなかったせいでいいゲームをできませんでした。どのボールに対しても相手のほうが先で、そこで負けていました。一つひとつのボールのところで勝てなければ、どんなサッカーを準備しても戦いになりません。今日は残念ながらそういう試合をしてしまいました」
インサイドグランパス 明治安田生命J1リーグ第21節 鹿島戦後 ブルーノ コンカコーチ会見
両チームの先発布陣
両チーム共に先発布陣は4-2-3-1でスタート。
結果的にミラーゲームの様相でした。
名古屋は山﨑、齋藤、前田、マテウスの前線の選手を並べ、鹿島はトップ下に小泉を置き、前線からのプレスを徹底する意図が見えました。
名古屋は挑戦される立場になった?鹿島の術中に嵌った90分
SofascoreのAttack Momentamで見ても、ほぼ鹿島ペースで試合は進みました。
試合後の相馬監督のコメントにもありましたが、鹿島は「挑戦者」として今節の試合に臨みました。
「今日、出し切る戦いをしようという話をして、われわれは今季初の3連勝、そして2位の名古屋さんへのチャレンジ、そして前回対戦のリベンジ。この3つを自分たちが挑戦者として戦おう。それにはうまくいくとか、うまくやろうとかではなくて力を尽くして、すべてを出し切ってやろうという話をして選手たちを送り出しました」
https://www.jleague.jp/match/j1/2021/051205/live/#coach
Jリーグ公式サイト 監督コメント
試合内容も下記の守備戦術を徹底し、名古屋のビルドアップを阻害することに成功。
名古屋は効果的な解決策を打てず、試合終了となりました。
- 名古屋DFラインに同数のプレスを掛けてパスの出しどころを限定する。
- 名古屋の攻撃の起点となる米本、稲垣にパスが出れば小泉と両DHで挟んでボールを奪う。
- 両SHにパスが出ればタッチライン側へ押し出す、ドリブルで抜かれたらファウルで止める。
試合を観ていて既視感を感じた名古屋ファミリーの方も多いと思いますが、内容的には川崎の名古屋対策と同じです。
Sofascoreのデータでも名古屋の前線はボールロスト数も多い記録となっています。
https://www.sofascore.com/team/football/nagoya-grampus-eight/3136
鹿島の小泉はスプリント回数41回という驚異的な数字を記録していますし、鹿島の出来が良すぎたとも言えます。
https://www.jleague.jp/match/j1/2021/051205/live/#trackingdata
しかし、この名古屋対策については昨シーズンからぶつけられることも多く、残念ながらプレスをかわして攻撃に繋げることに関して、名古屋は選手自身の頑張りに依存する以外の方法を見つけられていません。
この点はマッシモ監督に選手の立ち位置の改善など、現状よりもう少し再現性の高い方法で解決してほしいと思います。
強くなるための伸びしろということで今後に期待しています。
Good & More
Good 良かったところ
中3日の試合で守備に忙殺されながらも何だかんだ12㎞も走る稲垣。尊敬します。
交代投入された森下、GX10、柿谷達は頑張ってましたね。
雨天の平日ナイトゲームに上限5,000人近い名古屋ファミリーが駆け付けたこと。
More 悪かったところ
明らかに戦えていない選手が見受けられたところ。シュート3本で終わり、ボールを後ろに下げるパスも多かったですね。
本当に余計な場面でイエローカードを貰った中谷。
おわりに
今節は完敗に終わりましたが、中2日で清水とのアウェイゲームが待っています。
リーグ戦で上位争いに加わるためには連敗は避けたいですし、選手、監督は今節の敗戦を分析し今後の糧として生かして欲しいと思います。
次節は良い試合になりますように。