手痛い引分けで、丸山祐市の偉大さを知った徳島戦。このままズルズル落ちていくのか、踏みとどまるのか。それを占うベガルタ仙台戦。この試合をプレビューする。
ベガルタ仙台の状況
- 出場停止なし
- 前節久々の勝利をあげて、意気軒昂
- フォギーニョが三面六臂の大活躍
- エマヌエル・オッティが負傷離脱中
ベガルタ仙台の戦績
2勝4分9敗。
なかなか勝てない。平均失点1.9がその状態をよく表している。
ただし直近5試合に限れば失点6(平均失点1.2)と改善傾向にある。底は打って、いる状態だ。
しかも直近5試合の勝ち点は名古屋と同じ7点。同格の相手との試合と考えた方が良いだろう。
ベガルタ仙台の戦い方
手倉森誠監督になって、戦い方をモデルチェンジしつつあるのが今年のベガルタ仙台だ。
2021年ベガルタ仙台はあまり前から行くチームではない。DFラインからの組み立てを大事にして、右サイドを中心に素早い攻めを仕留めきる、というのが基本のモデルになる。
ベガルタ仙台のチームスタイル
データ引用元:ベガルタ仙台 2021 チームスタイル[攻撃セットプレー] | データによってサッカーはもっと輝く
注目したいのが、右サイド攻撃の値だ。
右サイドには昨シーズン特別指定選手ながらに11試合出場、今シーズンも出場機会を大幅に増やしている真瀬拓海がいる。彼と関口訓充のコンビネーションは脅威だ。
真瀬拓海 2021 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く
クロスチャンス14は、Jリーグ全体でも16位。相馬勇紀が15(11位)ということからも数値が高いことがわかるだろう。逆サイドは最近不調ではあるものの、クロスチャンス20(1位)の蜂須賀孝治もいる。クロスには注意だ。
コンパクトで最終ラインの高いチーム
Yasuhiro Hiraoka Vegalta Sendai videos, transfer history and stats
Shinnosuke Nakatani Nagoya Grampus Eight videos, transfer history and stats
平岡康裕と中谷進之介のヒートマップを見て欲しい。中谷進之介のヒートマップはビックリするくらい広いのだが重心の位置は10mくらい平岡康裕に比べて自陣ゴール寄りであることがわかる。
名古屋が苦手とするサイドを引目にして「意図的な交通渋滞を起こす」というようなプレーもしてこない。その代わり中央の守備はかなり堅い。
縦横無尽のフォギーニョ
今季途中で加入したフォギーニョ。まだ先発3回だけだが、かなり守備範囲の広い選手だ。上手いパスやドリブルはない。しかし走行距離12.6kmと、献身的な動きができ、ピッチ内を縦横無尽に駆け巡っていた。前節の富田晋伍との組み合わせはあまり上手く行っていないように見えたが、松下年宏松下佳貴や上原力也のようなゲームを組み立てられる選手と組み合わせたときに力を発揮しそうだ。
ベガルタ仙台のチャンスビルディングポイント
ベガルタ仙台 2021プレビュー | 5月26日名古屋 vs 仙台 | データによってサッカーはもっと輝く
名手ヤクブ・スウォビィクを擁するだけにセーブの指標が高い。また守備も平均失点1.9のチームとは思えないほど数値が高い。
攻撃のなかでは右サイド真瀬と関口訓充のコンビの影響か、クロスの値が比較的高い。
特筆すべきなのはクロスで、クロスは前回の横浜FC戦でも30以上、シュートも15本。かなり攻撃への積極性がある。
グランパスの状況
- 丸山祐市が全治8ヶ月の重傷(0ヶ月目)
ファミリーの皆さん、こんにちは。
このような形での報告で申し訳ございませんが、清水戦での負傷について、リリース通りの診断結果となりました。
シーズン途中の離脱、チームに迷惑をかけてしまうこと、申し訳なく思います。
私も長いリハビリ期間になりますし、プレーではチームの力になれませんが、自分なりに考えて、少しでもチームに貢献できるように、今日から頑張ります。
皆さんも、選手やスタッフを後押しいただけると嬉しいですし、これからも名古屋グランパスに関わる全員で、一緒に闘ってください。
それでは、またご報告します。
丸山祐市
- 金崎夢生が全治8ヶ月の重傷(7ヶ月目)
- リハビリは順調そう。
- 負荷の高い右サイドバックだが、フィッカデンティは成瀬竣平を信頼していると予想
- 比較的疲労が少なそうな山﨑凌吾の先発を予想
- 出場停止はなし
ベガルタ仙台対策
本来は前からプレスをかけてビルドアップを阻害したいところだが・・・
前節大分トリニータは、前からのプレスでベガルタ仙台のビルドアップを阻害し、ゲームの主導権を握りつつあった。名古屋グランパスも同じようにできれば序盤ペースを握れる可能性があると思うが、徳島戦で前からのプレスがハマらなかっただけに前からいかない可能性は高いと思われる。
サイドを抉らせない
真瀬拓海、蜂須賀孝治らのクロスは脅威となる。特にマイナスのクロスはどのチームでも難しいものだ。サイドで対面する選手は彼らをフリーにさせないことが必要になる。
クロス対応に難あり:狙おう
アーリークロスにDFの裏にフリーで選手が入られるという瞬間。これに限らず、真ん中がポッカリと空いてしまうことが多い。そこは狙い目だ。
CKの守備でも、どこのチームでも得意なわけがないが、擦らすプレーは有効そうだ。
良い試合になりますように