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名古屋がやられたらイヤだったことと、実際の川崎のプレー選択 2024年J1リーグ第31節 川崎フロンターレ戦マッチレビュー #グランパス #grampus #frontale Y0189

蓋を開けたら90分相手が苦しそうにしているのを見守る試合のような感覚に。

新潟戦のような「自分達を見てくれていない試合」となり、少々拍子抜け感が強いですが、2-0の勝利。

名古屋が突いた穴。川崎がなぜ名古屋を見て試合を運べなかったのか?

名古屋側が感じていたであろう部分を中心に解説。

試合情報

1.名古屋グランパス・川崎フロンターレのスターティングメンバー・ベンチ
1.名古屋グランパス・川崎フロンターレのスターティングメンバー・ベンチ

お互いの守備設計

川崎の前線3枚が名古屋をどういった制限をしたいのか曖昧だったのが印象的。

3バックvs3トップのような展開となる以上、ビルドアップ阻害に苦労するかと思われた。しかし、内田がワイドに広がった4枚と2センターに対して3トップ+トップ下のプレスに挑む事で3トップの守備設計が曖昧な時間が存在した。(ex.11:02〜)

マルシーニョ対内田の見張りの仕方や家長のCBとSBの間に立つ状況を見てもトップ下込みの4枚で名古屋の可変4枚に対応してこなかったように見えたのは、対人守備技術(消し方、絞り方、当たる前の駆け引き)をそこまで仕込まないチーム方針であったり、取り所に誘導するような形の設計の曖昧さが関係してるように見える。

2.名古屋の守備設計に対する川崎の前線の守備設計の曖昧さ
2.名古屋の守備設計に対する川崎の前線の守備設計の曖昧さ

2CB +2センターに対してマルシーニョを抜いた3枚で4枚に対応して絞っていた場面もあったが、CMFとの距離が遠い事で受け手が壁の奥を取れる事で制限に繋がらなかった。

3.間延びした中盤と名古屋の2センター
3.間延びした中盤と名古屋の2センター

上記でも言及したが、名古屋の2シャドーが気になったのか、川崎の2CMFが名古屋の2センターの相手をしてこなかった。(前述の守備設計の影響も?)

そうなると川崎は前線と中盤各ポジションでの守備設計が曖昧に。(制限か奪取か?)

名古屋のWBを捨ててSHがセンターを見るわけにもいかず、かといってシャドーの勝負をセンターバックだけに任せるわけにもいかない。

解説の松原さんも言及していたが噛み合わせに対しての「設計の返し」の有無が試合を大きく左右した。

新潟戦でも感じたが、川崎も守備時の選手配置が綺麗過ぎるがゆえに「ライン間」や「選手間」の潰しの速度が緩かった。両チームの選手ともに守備で「ポジションを捨てるリスクを嫌がる」プレー選択に見えた。

新潟戦の延長の話でいくと、名古屋の前線3枚の選手達は「守り方」を同じに出来るのが大きかった。

基本的には2CMFが縦関係になるシチュエーションが少なく、前線3枚に対して2CB+2CMFでプレス回避をしたいような展開を見せたが、2CMFの抑えを基準に名古屋が組むために、センターが引っ張られる事が少ない。そこでやむなく家長が降りてきた。という時点で後ろに人数を割かせた名古屋の守備部隊の勝ちだった。(松原も言及していた家長が飲水タイム以降で顔の出し方が変わったと言っている部分。)

時すでに遅し

後半は基本的にリソースを割いた名古屋を待ってから空いている場所に運んでチャンスをつくる川崎。

脇坂を入れた段階でようやく2センターの裏を使おうとする形を見せるが、それとほぼ同時に2点目が入った事のタイミングが絶妙だった。

68分のような脇坂と橘田のローテーションがもう少し早い段階で始まっていたら戦況が変わっていた可能性もある。

ただその開始が遅かった事、そして何よりも2+2のビルドアップで2センターバックにプレッシャーが無いのにもかかわらず名古屋のブロックの幅に立つ2人のセンターバックが地上戦で詰まる事で川崎としては、SBも使ってプレスを引き出すことも難しく(距離感が遠いので孤立している。)

名古屋の守備設計の返しの部分に選手のプレー指針を定めるチームの手札の手助けが無かった事が名古屋が楽なポイントだった。

4.名古屋がやられたらイヤだったことと、実際の川崎のプレー選択
4.名古屋がやられたらイヤだったことと、実際の川崎のプレー選択

試合雑感

  • 相手の砂の城が勝手に自戒した印象がつよい試合となった。過密日程云々というよりも設計の少なさに想像以上に面食らった。
  • 川崎が頑なに拘った中央での2+2を使うビルドアップ。これでSBがビルドアップフォローにいかなければいけない状況を作ってくれたおかげでWBの守備の負荷が90分を通じて少なかったのが助かった。
  • お互い特定の選手の質に頼るときは「方針を設定していた方」が負けない。「穴を空けない選択」と「相手にやらせない選択」の差
  • 4123の時よりも選手間の距離が響いてそうな川崎。

さいごに

2戦連続で相手のチーム設計に助けられた試合となりました。がむしゃらに来るであろう次節で自信をつけたい。

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