はじめに
コンウェンですこんにちは。終わってみればあっという間に最終節。終わりよければ全てよしおまけもあるよ第38節ミニレビュー&第XX節ミニプレビュー、よろしくお願いします。
第38節レビュー
第38節の名古屋と横浜FマリノスのfootballlabのCBP関係の比較です。J平均を1とした時の各チームの値をプロットしています。
CBP:Chance Building Point「選手(またはチーム)が試合を通じてどれだけチャンス機会(≒シュート機会)を構築することができたか」というもので、詳細に興味がある方は下記リンクを確認ください。興味無い方は「なんかチームにどれだけ貢献できたかの指標」位で大丈夫です。
試合短評
グラフ的には前評判通り横浜FMの攻撃系CBPが高いです。ボール保持率が67.9%と試合の3分の2以上の時間を横浜FMがボールを持っていたこととなり、パス数も名古屋の2.5倍以上となっています。さらに30mラインやペナルティエリア侵入の回数も多く、パスCBPが高くなっていると思われます。ただし、名古屋の守備、奪取CBPが高く、横浜のゴール期待値やシュート数が平均より低いことから、ただやられたCBPグラフでなく、ボールを持たれつつも、名古屋が締めるべき所を締め、きっちり守り切ったという内容を表すCBPとスタッツとみてよいかと思います。さらに、名古屋のゴール期待値、シュート系スタッツが高く、名古屋の武器であるクロスもしっかりあげられており、名古屋のやりたい戦いがでていたのだと見えます。ボールを持って攻めてくる相手に対する戦い方は、かなりいい感じになりましたね。
個人CBP
個人データを見てみます。
パスCBPはひたすら横浜FMの選手たち。回数も位置もいいところまでつなぐことができていたのがわかります。よくしのいだぞ名古屋守備陣。
クロスCBPは名古屋勢が上位、前目で使うと本当に頼りになる和泉が一位。また、野上、内田が上位と名古屋3バックシステムの肝である、野上が右サイドを押し上げ、内田も絡んでいく攻撃がうまくいっていることがわかります。
シュートCBP1位はアンデルソンロペス。三國が徹底的に張り付いて見事に抑えていましたが、それでも結果は1位。2年連続リーグ得点王は伊達じゃなかった。ポストを叩いた恐ろしいシュートもありましたが俺たちの武田が何とか指先で触って外へ。ナイスだたけちん。
2位以降は名古屋の選手が上位、名古屋1位はもちろん恐ろしく落ち着いた素晴らしいゴールを決めてくれた和泉。最高です。以降、稲垣中山徳元が上位です。いいところでシュートが撃てているというのはとても素晴らしい。
奪取CBP1位は内田と稲垣。ボールを持って攻め込んでくる相手に対ししっかり前目で潰せているのがわかります。チーム3位に前述アンデルソンロペスを封殺した三國。素晴らしい働きでした。
対ボール保持のチームに対して、良い対応ができた試合かと思います。特に美しかった名古屋の二点目、武田のフィード→野上がそらして裏へ抜けた森島がDFとGKの間を狙ったグラウンダーのアーリークロス。ナイスクロス過ぎてDFが処理をミスしたボールを山岸がきっちり決めました。前のめりの相手に対する完璧な攻撃でした。すき。
第XX節プレビュー
第XX節名古屋グランパス戦のプレビューです。名古屋のデータ(シーズン平均)をプロットします。
試合展望
全体グラフを見ると、平均よりは低めな印象です。比較的高いのはクロスの値。左足が武器の左WB徳元や、右WBの野上を中心に、サイドから攻撃を仕掛けてきます。また、守備CBPの値が高めで、3CB中央の三國を中心に堅い守りが予想されます。
Team Styleを見ると、攻撃面ではラインブレイクランが高く、いつまでたっても俊足が止まらない永井が積極的にDFラインの裏を狙ってくるスタイルが数字にも表れています。飛び出しには飛び出し、武田にDFライン裏のゾーンを埋めてもらうのも手かもしれないですね。また、守備面でいうとフィジカルコンタクトが高く、中盤の稲垣、椎橋がどちらも強度運動量ともに高く当たってくるため、変なところで奪われないよう注意です。守備はローブロックが高く、ボールを持たれたら潔く引きつつ、今季急成長した三國を中心に堅く守ってくる様子がうかがえます。
Chance Buildingの指標をみると、攻撃系の値は低く、シュート数は最下位です。ただしシュート成功率は5位と上位という、何ともピーキーな性質のチームです。いい所で撃たせてしまうと、結構な決定力で決められてしまう恐れがあるため、いかにシュートまで持ち込ませないかを意識して守ったほうがいいかもしれません。守備系の値は全体的に平均的なイメージです。
個人CBP
個人CBPを見てみます。攻撃の要は森島、攻撃の際には積極的にボールを受け、パスで展開もクロスを入れることもできる恐ろしい選手です。前節も(相手DFが触ったのでおそらくCBPには反映されていませんが)得点につながる素晴らしいアーリークロスを入れており、最も注意が必要な選手と思われます。稲垣や椎橋をしっかりとつけて抑え込みたいですね。フィニッシャーとしては永井。衰えることを知らない快速で常にDFラインの裏を狙ってきます。かと思えば急にロングシュートを狙ってきたり。三國あたりをつけて振り切られないようにしっかり止めたいところです。中盤のキーマンは稲垣。スタミナお化けでとにかく激しく食いついてボールを奪いに来ます。ミドルシュートも得意でシュート意識が高く、こぼれたボールを狙われないようしっかりとセカンドボールを回収しましょう。守備の要は三國。たまに荒いところも見られますがフィジカルや空中戦の強さはすでにJリーグ随一といってもいい選手です。山岸やユンカーをもってしても個では簡単には崩せないかもしれませんので前線での連携による攻撃やセットプレーからの得点に期待しましょう。
最後に
というわけで最終節レビュー&ちょっとおまけプレビュー?でした。終わりよければ全てよし、とまでは言いませんが、最終節、無事勝利でシーズンを終えることができました。
開幕戦0‐3のくやしさ昇華のために書いてみたレビュープレビュー、気が付けば無事全節完走となりました。いろいろ試行錯誤(とか激しい誤植)しながらも続けられたのはみなさんの温かい反応のおかげだと思っています。本当にありがとうございました。それでは。