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2025年J1リーグ第2節 ヴィッセル神戸戦 どうする?マテウスと森島司 [マクロ] レビュー #グランパス GR655

編集者:さて、個別のプレーとか戦術とかに一切タッチしないレビュー、[マクロ] レビュー。第2回は出場機会が気になる2人について考えます

デスク:その前に、SNSが荒れ気味だな

編集者:宮選手のファールはDOGSOではありませんし、ラフプレーの扱いにするのもちょっと違いそうですからイエローカードの罰で適当だと思います。

デスク:相手サポーターの中には感情的になっている方もいるだろう。そういう感情的になっている人とやりあっても、いいことはひとつも無い

編集者:そもそもサポーター同士が何を言い合っても意味なんかないですからね
違う意見の人は、「ああ、違う意見なんだなあ」とスルーしたいところです

デスク:そんな不毛な話よりも開幕からずっと気になってることがあるんだ。

編集者:ひょっとして前回の記事で書いていたマテウス・カストロ選手の使い方でしょうか
実際提言通り、スーパーサブでの起用となり、それが当たったように見えます

デスク:そう。それもそうなんだがやはり一番は「森島司」選手の活かし方なんだ

編集者:たしかに1試合目途中出場、そして正直機能したとは言い難い、と思っています。2試合目は出場の準備をしていたところでタイムアップ。

デスク:この2人がどうしたら輝けるのか、考えてみよう

マテウス・カストロ選手が輝くには?

編集者:マテウス・カストロ選手はヴィッセル神戸戦では控えで出場し、短い出場時間で結果を残しました。それによって議論が巻き起こっているようです

デスク:今回は確かによかったな。ただ、それはマテウス・カストロ選手の特性を考えて「彼にかかる責任」を大幅に軽減したことによるものではないか、と思う

編集者:マテウス・カストロ選手の特性と、責任の軽減ってどういうことなんでしょうか?

マテウスのポジション3421の場合
マテウスのポジション3421の場合

デスク:2023シーズンにマテウス・カストロ選手が輝いていた3421の右シャドー(IH)のポジションというのは、彼の特性を活かすために組まれたモノだと思う。図にも書いているが、彼の特性は「即興性」と「爆発力」だ。彼をフォローしやすい形が3421だった、と言える。

即興性を活かすには「自由」が必要であり、「自由」を活かすにはほかの選手がフォローアップして「バランスを取る」ことが必要だった。それがもう1人のシャドーだったり、マテウスが信用できるWBの選手だったりだったということではないだろうか

編集者:相方になることが多かった永井謙佑だったり、仙頭啓矢、柿谷曜一朗、重廣卓也らはわりと気が利くタイプですものね。フォローしてくれる。今回も気が利くタイプな山岸祐也が相方になりました。相方が責任の軽減をしてくれる、というのは守備だったりバランス取りということで良いですか?

デスク:だいたいそうなるな。ただ今年に限って言えば、フォーメーションがほぼ3412で固定されてきている。そこでちょっと話がちがってきていると思う。

編集者:3412になるだけでそんなに違うものでしょうか。「前の形がちょっと変わるだけ」なのでは?

デスク:おおおまかにいえばそうなんだが、2トップはより得点に直結するプレーが求められるようになる。3421にはなかったトップ下というポジションが出来てくるしな。

編集者:トップ下とシャドーの役割ってどう違うんですか?

デスク:監督によって異なる部分はあると思うのだが、グランパスの場合はトップ下はよりバランサーとしての役割が求められる傾向が感じられる

編集者:3421のときはシャドーをやっていたので、マテウス・カストロ選手をトップ下起用というのは難しいのでしょうか?

マテウスのポジション3412の場合
マテウスのポジション3412の場合

デスク:バランスを取るというのは自分より他人を輝かせる仕事だ、という風に考えられる。そう考えるとスターであり、主役タイプのマテウスがそんな自分を殺すプレーというのはどうなんだろう

編集者:なるほど、そう言われてみればそうですね。和泉竜司選手役を任せられるのか、というと難しい、ということですよね。
ネットの書き込みを見ると、この試合で左サイドに張ったかたちでプレーしていたことで左WBがいい!なんていう声も挙がっていました。

デスク:左WBはスタートからっていうのは難しいだろうな。ある程度プレッシャーが限定される終盤でないと難しそうだ。

この試合、サイドに張って効果はあったけど、それはFWの1枚を削って、サイドに張らせた結果だと思うんだよな。


サイドの局面で数的優位を作り、それが同点のPK奪取に繋がった。プレーエリアを限定してここで勝負させて、ということがベストではないだろうか

編集者:なるほど、あくまでも2トップ起用の変形だった、ということでしょうか
その使い方ですと、現状はスーパーサブの使い方がベストということでしょうか?

でも、コンディションが上がってきたらどうします?いつまでも彼をそんな使い方というわけにはいかないと思いますが

デスク:そこが問題。現状、使える場所は2トップしかない。だからこその開幕戦FW起用だったと思う。

2トップで起用するには、昨年確立できた名古屋の基本である「プランA:対保持チーム決戦仕様」に適応できないといけない。

編集者:そのために必要なことはなんでしょうか

デスク:やはり安定して守備に加われることではないだろうか。それができないとフロンターレ戦のように周囲がフォローに奔走することになる。
あともう一つ、「不本意なことがあっても不貞腐れないこと」だな。そういうことがあるとどうしてもチーム内がしらけてしまう。選手も全員が精神的に寛容な人ばかりではないからな

コンディションを上げて、守備にも貢献できるようにする。それができればレギュラーで使いたい選手のはずだ。

森島司が輝くには?

編集者:もう1人は森島司選手ですか。なんで今年急に出場機会を失ったのでしょうか?

デスク:それはシャドーのポジションがなくなったからだ。
そもそも森島司選手のいたサンフレッチェ広島は2019年以降、ほとんど3-4-2-1を使ってきたチームで、森島司選手は近年左シャドーを務めていた

編集者:あれ?名古屋では2022年、23年と右シャドーを務めることがほとんどでしたよね。

デスク:結局マテウス・カストロ選手の移籍で空いたポジションを埋める形で右シャドーを務めていたからだ。右サイドでは右脚でシュートを打てる角度が限られる。
実際2021年には8ゴールをあげていたのに、名古屋移籍後は1年半で3ゴールになっている。

森島司のポジション3421の場合
森島司のポジション3421の場合

編集者:そこまで左右の違いっていうのは影響するんですね。たしかにマテウス・カストロ選手は左利き、森島司選手は右利きで、考えてみるとやりづらさはありそうです。

そういえば、昨年のジュビロ磐田戦のゴールも左シャドーに移ったあとでしたね。

デスク:シャドーとして求められる要素は上記画像にも書いたが、献身性も含めてすべて森島司選手は満たしていると思う。敢えて言うなら得点力不足だが、それは左に置いてあげてから言って欲しい
● 視野の広さと状況判断:攻守の切り替えが素早く、前線の状況やチームメイトの位置を常に把握できる能力。
● ポジショニング:効果的な位置取りができることで、相手ディフェンスの裏を取る動きや、フリーでボールを受けることができる。
● 得点力:得点機会を確実にものにするシュート技術や冷静さ。
● クリエイティビティ:スルーパスやアシストを生み出すアイデアと技術。
● 体力と持久力:前線からのプレスや守備参加を積極的に行えるだけのスタミナ。
● 連携力:チーム全体のプレーに溶け込み、他の選手とスムーズに連携できるコミュニケーション能力。

編集者:得点力の部分は長谷川健太監督も言ってましたが、利き足と左右のポジションの件は言われてみれば、って感じです

今年はシャドーがなくなって、キャンプの前半ではCMFでためされていたそうです。ただ、加藤玄選手の台頭などでキャンプ途中からシャドーやトップ下に変更されたとのことでした。

森島司のポジション3412の場合
森島司のポジション3412の場合

デスク:上の画像でも書いているが、CMFに求められる要素の多くを森島司選手は備えている。これは確かだ。
敢えて言うならCMFとしては守備強度に不安がある。

そこで思い出すことがある。昨年3センターを試したときに和泉竜司選手・森島司選手・稲垣祥選手の3人の組み合わせを試したことだ。
稲垣祥選手を外せないとして、和泉竜司選手をトップ下に据えようというのが昨年のプランAのキモだった。もう1人の枠を椎橋慧也選手・森島司選手・加藤玄選手で争うという形でリベンジしていたようだ。

2024年-25年の中盤構成の変遷
2024年-25年の中盤構成の変遷

編集者:なるほど、稲垣祥・森島司・和泉竜司のトライアングルにリベンジしたのが2025年キャンプ前半だったと。

デスク:森島司選手は守備を厭わないし守備もできるんだが、あくまでそれは「FWとしてはできるほう」って話なんだよな。本職である加藤玄選手ですらまだ名古屋グランパスの中盤の強度に完全にはアジャストできていないくらいだからな

編集者:結局長谷川健太監督のサッカーでは中盤の選手の前提条件は守備強度だということでしょうか?
事実、ヴィッセル神戸戦は椎橋慧也選手・稲垣祥選手のペアになりました。

デスク:加藤玄選手もいる以上、怪我人が出ないかぎり森島司選手のCMF起用というのはオプション扱いになるんじゃないだろうか。

編集者:そうなると和泉竜司選手とトップ下を争うか、永井謙佑選手・マテウス・カストロ選手・山岸祐也選手とFWのポジションを争うか、になりそうですね。

デスク:まずトップ下に関してだが、和泉竜司選手で昨年後半からずっとうまく行っているので、変える理由がない。

編集者:たしかに、選手を替えるというのは不満があるときですものね。そうなると和泉竜司選手の交代要員という位置づけになってしまう。

デスク:出場機会もそれでは少なくなってしまうだろうな。

編集者:そうなるとFWですか

デスク:実は一番可能性があるのが、永井謙佑選手が務める左FWなのでは?と考えている
ヴィッセル神戸戦でも永井謙佑選手は本当に頑張っていたが、やはり去年ほどのキレが感じられなかった。トラップミスなどでチャンスを逃すシーンも何回もあった

編集者:左FWならば右と異なり、シュートを打てるシーンがありそうです。かつて名古屋戦で見せた強烈なシュートもまた見せて欲しいですよね。

デスク:そう、彼もこのままで控えに甘んじるつもりもないだろう。だからこそ巻き返しに期待したいな

さいごに

編集者:まだ36試合ありますし、ここから5月までは連戦が始まります。決まったレギュラーだけで乗り切れる状況でもないっていうこともあるんですよね

デスク:今回は取り上げなかったが、DFでも競争が激しくなってきている。去年までのレギュラーが安穏としていられない状況でもある

編集者:保持のチーム相手だけでなく、非保持の相手にもどうするのか問題もありますしね

デスク:やらなければならないことはいっぱいあって、試さなければならないこともいっぱいある

編集者:宇佐美貴史選手が完全復活するまでには1年以上かかったことを考えると、まだ11ヶ月くらいのマテウス・カストロ選手がコンディションをあげてくるのはまだ数ヶ月はかかりそうです。ここから上がってくる要素はいっぱいありますよね

デスク:マテウス・カストロ選手・森島司選手をいまのチームに完璧に組み込むことができればチーム力は底上げできる

編集者:ちょっとずつ、順位を上げていきたいですね

デスク:東京戦ではどんな姿のチームを見せてくれるのか、実はワクワクしてきている

編集者:みんなで精一杯応援しましょう!

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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