はじめに
名古屋ファミリーの皆様にとって、今年はどんなシーズンでしたか?
コロナ禍、それに伴う新しい生活様式。
無観客試合、収容人数制限試合、応援方法の制限が最終節まで続きました。
パロマ瑞穂スタジアムの改修前最終年であるにも関わらず、様々な要因で現地観戦できないもどかしさを感じていた方も多いかと思います。
そんな中、名古屋グランパスはJ1リーグ3位、ルヴァンカップベスト8という成績でフィニッシュ。
残念ながらベストイレブンに選ばれる選手は居ませんでしたが、J1昇格後、2シーズン残留争いをしていたチームから一転、名古屋の復活を印象付けるシーズンとなりました。
新体制発表会で定めた目標と結果の比較
新体制発表会で定めた目標に対し、実際の結果はどうだったでしょうか。
【赤鯱新報】2020新体制発表会写真レポート
https://www.targma.jp/akasyachi/2020/01/13/post66022/
※以後示すデータは「Football Lab チーム比較」を参考にしています。
https://www.football-lab.jp/comparison/team/2020/127/2019/127/
①有言実行!ACL出場権を獲得
2020年シーズンは勝ち点63の3位。
ストレートインは確定していませんが、ACL出場権を獲得しました。
新体制発表会で宣言した目標を達成ですね。素晴らしい。
2019年と比較し、失点がほぼ半減の28失点であったことが主な要因ですが、平均失点1点未満の名古屋って過去にあったのでしょうか?記憶にないですね。
②スローガン通りに進化しましたか?
数字的な詳細な変化は上記のFootball Labのデータを見ていただければ分かりますが、今シーズンの名古屋の選手は過密日程であったにも関わらず攻守に良く走りました。
総移動距離や相手との移動距離差を見ても、相手に走り負けませんでした。
そしてこれだけの走行距離にも関わらず先発フル出場の選手が3名。
最終ラインの丸山、中谷、吉田や中盤を攻守に走り回った稲垣、米本のツインルンバコンビは特に素晴らしかったですし、特に中2日の連戦でも1試合12㎞も走る稲垣には脱帽でした。
チャントが歌えるようになったら稲垣のチャントも作ってほしいですね。
一方、攻撃面に関しての数値はまず守備からというマッシモ監督のチーム作りもあり、軒並み下がっています。その分、守備面での数値は大幅に改善しています。
攻撃面に特化したチームから攻守のバランスの取れたチームに変化といったところでしょうか。
攻守にスリリングな試合をしなくなりましたので、エンターテイメント性は間違いなく下がりました。
スローガン通りに進化とも取れますし、非常識なチームから常識的チームになったとも言えます。
余談ですが、4-4-2の時は何故か負けていないので、怪我人続出の終盤戦で苦肉の策の4-4-2、名古屋式0トップを編み出したのも進化と言えるかも知れません。
総括すると、昨シーズン終盤の数試合からでは想像もつかない「進化」でしたが、勝利を追求するという意味では、私は正しく進化した、と評価して良いと考えます。
キ〇タマのついた采配も見たかった
まずは守備から、失点しない、可能な限りリスクを取らない采配をするマッシモ監督は自分が実力を認めた選手を固定して起用する傾向があります。
結果として出場機会を十分に得られない選手が多かったですね。
ACL出場権を目指すという目標に向けて全力で取り組む姿勢は評価されるべきものですが、マッシモ監督自身も勇気を持ってキ〇タマのついた采配をして欲しかったです。
※キ〇タマ発言の発端となったスポニチの記事。
金崎もマッシモ監督の言葉の解釈に困っていたようです。
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2020/11/01/kiji/20201031s00002179609000c.html
出場機会がない選手は他チームへ移籍してしまいますので、来シーズンの選手編成に関しては心配しています。
個人的に印象深い試合11選
今シーズンの試合で個人的に印象深い試合を11試合選んでみました。
他にも27節のFC東京戦(H)、31節の柏レイソル戦(A)もありますし、11試合に絞るのも難しいですね。
①第3節ガンバ大阪戦(H)
後半ロスタイムの失点により勝ち点が3→1に。
結果的には天皇杯出場権を得られるかの分岐点になりました。
②第4節セレッソ大阪戦(A)
2点目の阿部ちゃんのシュート。
何度見てもゴラッソです。
③第5節サガン鳥栖戦(H)
前田直輝のスーパーボレー。
試合自体は単調でした。
④第9節浦和レッズ戦(H)
6得点のゴールラッシュ。
⑤第12節川崎フロンターレ戦(H)
ここまで11戦負けなしの川崎にウノゼロの勝利。
今年のベストバウトでしょう。
⑥第13節コンサドーレ札幌戦(A)
後半ロスタイムにPKを与えるという痛恨のミスからミッチのPKストップ。
痺れましたね。
⑦第21節セレッソ大阪戦(H)
後半ロスタイムにマテウスの勝ち越しゴール。
この試合でセレッソに勝てたことが最終的にACL出場権獲得の明暗を分ける形になりました。
⑧第22節コンサドーレ札幌戦(H)
パロマ瑞穂スタジアム最後のナイトゲーム。
マテウスのFKは弾道がえげつなかったですね。
⑨第28節湘南ベルマーレ戦(H)
名古屋式ゼロトップが機能し、ゴラッソだらけの3得点。
⑩第32節横浜FC戦(H)
改修前のパロマ瑞穂スタジアムで最後の公式戦。
不可解なPK取り消しがあり、良くも悪くも語り継がれる1戦になりそうです。
⑪第34節サンフレッチェ広島戦(H)
前田直輝のACL出場権獲得を決めたゴラッソ。
耐えて耐えてつかんだ勝利。
おわりに
初めはリーグ戦を無事消化できるのか、というところから始まった2020年のJリーグ。
終わってみればJ1からJ3まで全て消化することができました。
関係者の皆様は大変なご苦労をされた事と思います。
いちサポーターの身でおこがましいですが、今シーズンもサッカー観戦を堪能出来、感謝しています。
さて、2021年の名古屋グランパスは9年ぶりにACLに参加します。
まずは2021年のJリーグが無事開催されること、その中で1つでも上の順位で終わること、出来るだけ長くACLで勝ち上がれることを目標に奮闘してほしいと思います。
来シーズンも頑張れ、名古屋グランパス!