お礼
編集員:デスク、大変でしたね。
SNS上での暴力的な表現を用いた発信につきまして|ニュース|名古屋グランパス公式サイト
デスク:本人が気づくよりも早く、皆さんが通報などご協力をいただいたおかげで異例のスピード解決に至ることができた。本当に感謝したい。
編集員:単なるSNSでの表現を気にしすぎなのでは?という声もありました。
デスク:完全匿名のアカウント同士ならば、スルーしてしまえばどうということもないと思う。ただ自分の場合、YouTubeなどで顔をさらしているだけでなく、書籍で本名もわかってしまう状況で、試合を観に行くという行動まで明らかになっている、となると勢いで記述されたものかもしれないが、怖くなってしまった。
編集員:顔と、行動予定がわかっていたら、どうにかできる可能性ありますものね。
デスク:安倍元首相の事件がなかったら、ここまで気にすることはなかったかもしれない。それでも早期解決に至れたのは、浦和レッズ・名古屋グランパスの両チーム、埼玉県警・千葉県警の各機関、そしてなにより名古屋グランパスファミリー・浦和レッズサポーターの皆さんあってのことだと思う。心より感謝します。ありがとうございました。
試合について
編集員:さて、肝心の試合についてです。
デスク:完敗だったな。グランパス側の狙いはわかっていたが、うまくいかなかった。
編集員:どんな狙いだったのでしょうか。
デスク:基本的には先行逃げ切り。第2戦で大幅なターンオーバーができた浦和レッズに比べて名古屋グランパスは負傷の内田宅哉を除き、ベンチ入りメンバーはほぼ入れ替えなし。それだけにスタミナに不安があった。
編集員:試合開始当初からFW3枚(永井謙佑・マテウス・カストロ・重廣卓也)でDFラインに激しくプレスをしていきました。
デスク:これはこれまでのグランパスとは違うやり方だった。土曜日の第2戦はあまりDFにプレスをかけずに中盤で勝負をしていた。この日の作戦は相手のDFラインからの攻撃の組み立てを阻害すること。ただこれは大幅にスタミナを消費する。
編集員:可能ならば相手陣内でボールを奪い、ショートカウンターから点取ろう、という作戦ですね。
デスク:そう。実際それがうまくいっている間はほぼグランパスのゲームだった。
編集員:レオ・シルバがよくなかった、という声がありましたが?
デスク:そんなことはないと思うが、明らかにレオ・シルバのクサビのパスは警戒されていた。実際彼からのパス出しがないとグランパスは厳しい。マークが激しいなら、彼以外のところをもっと使いたかった。
編集員:そして失点です。長谷川健太Pの発言が物議をかもしているようですが。
とりあえず上げておけというクロスを二人で競り負けてしまったというのは、対応の甘さというところがあったのかなと思います。
「連覇というところを期待されていたと思いますが、ベスト8で終わってしまったことを本当に申し訳なかったと思っています」【名古屋vs浦和】長谷川健太監督記者会見コメント
デスク:この発言はただの負け惜しみだから、真に受ける必要はない。以前Query.meの解答でも書いたが、相手FW対DFというところではグランパスのDFはほぼ競り負けることはない。ただこのシーンも中盤の選手が枚数をかけて攻め込んでくる、といったときにマークが曖昧になる傾向があるのはグランパスの弱点。そこを突かれたな。
編集員:2失点目はまたCKからでした。
デスク:これもまたセットプレーを研究された感じだったな。
編集員:3失点目はファールなのでは?という声もありましたが?
デスク:脚は絡んでいるので、取ってくれる審判もいるかもしれないが、西村雄一レフェリーの基準だとないだろうな。むしろそこまで入り込まれたことを問題とするべきだ。
長谷川健太Pでは攻撃はやはり個人頼みなの?
編集員:無得点に終わったことで、長谷川健太監督の手腕を疑問視する声が挙がっています。
デスク:やろうとしていることは見えてきている。大島Dによって仕込まれていると思われる、ボールを複数枚で前線に運んでいく仕組みというのはこの試合で見えてきていた。ちょうど第2戦のこのようなプレーだな。
編集員:これはスゴかったですよね。この試合ではなんで不発だったのでしょうか?
デスク:単純にアレクサンダー・ショルツが素晴らしかった。宮原和也もよくクロスを上げていたが、何個も危険なクロスをキーパーの前で弾いていた。真っ正直にショルツにトライしていては確率が低すぎる。
編集員:ショルツが絡まないようにファーにクロスをあげようとして、それがうまくいかない、というシーンが散見されましたものね。
デスク:あとは相馬勇紀がバテバテだった。ここまでほぼフル出場が続いていたからな。
編集員:長谷川健太というとブラジル人頼みの攻撃しかできない、という悪口を言われることもありますが?
デスク:グランパスでもマテウス・カストロが重要というのはあると思う。ただそういったエースが1人もいないチームというのも少ない。でも前線はマテウス・カストロ1人で回っているわけではないから、グランパスではそうではないと思う。
編集員:仙頭啓矢がフィニッシュにいたるプレーの再現性が必要、と言っていたようですが。
デスク:2016年以降、長らくそういったパターンを持たなかったチームだけに、いまは必死でボールを前線に運ぶ方法を仕込んでいる段階だ。まだフィニッシュのパターンはサイドからのクロス以外はない。最低でも複数パターンをもたないと、今回のように強いセンターバックがいるチームには勝てない。そこが課題だな。
編集員:今年監督が代わったチームで、既にもっと仕込めているチームもある、という声もあるようですが。
デスク:よそはよそ、ウチはウチ。単純に比較できるものではないと思っている。
名古屋グランパスファミリーに一言
編集員:それでもこの3-0敗戦で気落ちしているファミリーも多いと思います。それに一言いただけますか。
デスク:昨日、Twitterにも投稿したが、昭和時代の歌に365歩のマーチというのがある。
しあわせは歩いてこない
三百六十五歩のマーチ 水前寺清子
だから歩いてゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩下がる
人生は ワンツーパンチ
汗かき べそかき 歩こうよ
あなたのつけた 足あとにゃ
きれいな花が 咲くでしょう
編集員:3本進んで2歩下がったら、1歩しか進んでないですよね。
デスク:試行錯誤というのはそういうものだ。1歩進むようにしたいし、それを徐々に2歩ではなく1歩下がるくらいにできるようにしていきたい。そしてあゆみは遅いかもしれないが、シーズン開始当初に比べてちゃんと進んできていることはわかる。そこまで悲観することはない。それを伝えたい。
編集員:ちなみにこの歌、後半の「あなたのつけた足跡に、綺麗な花が咲くでしょう」ってどういう意味なんですか?
デスク:試行錯誤で身につけたものというのは、必ず自分のなかに残る、それが成果として花咲かせることもあるということだと俺は思っている。たとえ、監督が変わってもきちんと身につけられたものは残るんだ。
編集員:フィッカデンティ監督の残した、ブロック守備をきちんと引ければそうそう失点はしない、というのもちゃんと受け継いでいますものね。
デスク:いま必死に仕込んでいるであろう組立て、速攻についてもちゃんと選手に残ってくれることを祈っている。
編集員:次の試合に期待しましょう!