はじめに
コンウェンですこんにちは。25シーズン応援お疲れさまでした。年の最後に今シーズンのレビュープレビューで見てきたデータをもとに、25年名古屋の1年間を簡単にですが振り返ってみたいと思います。よろしくお願いします。
CBPグラフ
25年シーズン終了時の名古屋のCBPポイントのJ平均に対する名古屋のグラフです。図内順位は各ポイントのJリーグ内順位で、参考に24年名古屋のデータも載せてます。CBPはどれだけ得点につながりやすいプレーを成功させたか(守備系CBPはそのプレーを阻止できたか)という指標になります。ので、一概に高ければいいという訳ではないんですが、やっぱりチャンスは多いほうがいいという意味では高いほうがいいと私は考えています。
攻撃の中で一番軸となっていたサイドからのクロスがかろうじて一桁のリーグ9位、シュートも比較的高いものの12位となっています。特にすべてのチャンスクリエイトの基本であろうパスCBPが16位、プレイスタイルの影響もあるのでしょうがドリブルはリーグ最下位の20位という結果でした。パスについてはチャンスでちょっとずれたり、意図が合わなかったりでもったいないなぁというプレーが印象的でした。このあたり、ケガなどもあり「ちゃんとそこにいるストライカー」不在が響いた部分もあったのかなぁと思います。最後にはここにいてくれる、ここに出せばいいという安心感、そういうものが欲しいシーズンでした。
守備で気になるのが奪取CBP19位。こちらは前で奪えば奪うほど高くなる指標となっており、強度高く当たってファストブレイク(うちのふぁすとぶれいく知りませんか)が信条の名古屋にとって、ここが高くならないのはなかなかしんどかったのではないでしょうか。また、+αで苦しかった要因が垣間見れるのが1試合平均こぼれ球奪取数(【公式】2025シーズンの1試合平均こぼれ球奪取数:J1リーグのチームスタッツ:Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp))で、名古屋は31.1で17位でした。1位神戸は38.9となっており、1試合平均8回もマイボールにする機会が少ないことになります。相手ゴール前で波状攻撃の時、中盤の潰しあいの時、守備で相手の攻撃を切りたいとき、きっちりとマイボールにできればというシーンは数多くありました。ひいき目に見てるのはあると思いますが、なんで全部相手にボールを拾われるんだという試合も多く感じました。
という訳で、CBPの観点からはちょっと物足りないなぁと言わざるを得ない1年だったかなぁと思います。
CBP:Chance Building Point「選手(またはチーム)が試合を通じてどれだけチャンス機会(≒シュート機会)を構築することができたか」というもので、詳細に興味がある方は下記リンクを確認ください。興味無い方は「なんかチームにどれだけ貢献できたかの指標」位で大丈夫です。
Team Style
次にTeam Styleの指標です。これもなんというかちょっと寂しい。ハイプレッシングは比較的高めで前から行けてはいる感じではあるものの、奪取CBPの低さからもわかるように、効果的に奪えてるとは言い難く、結局引いてローブロックで耐える形が多くなっている数字に見えます。カウンタープレス(奪われた直後に奪い返す動き)も低くなっています。攻撃はショートカウンター&ラインブレイクランが高め。名誉生え抜き永井が今年もよく走りました。
Chance Buildingを見てみます。シュート指標は意外と悪くない。シュート成功率9位でゴールも11位。PK&コーヒー職人稲垣(期待値約9に対して11)、突然ゴール前でストライカーの動きをかましてくる佐藤(期待値約3に対して5)らの功績が高そうですが、まぁまぁといった感じです。FW陣はなかなかコンディションが整わなかったとはいえもう少し点が欲しかった。
選手名 | 期待値 | ゴール |
稲垣 祥 | 9.007 | 11 |
永井 謙佑 | 5.104 | 2 |
山岸 祐也 | 4.047 | 3 |
マテウス カストロ | 4.010 | 5 |
キャスパー ユンカー | 3.916 | 1 |
和泉 竜司 | 3.242 | 4 |
佐藤 瑶大 | 2.940 | 5 |
木村 勇大 | 2.238 | 1 |
野上 結貴 | 2.176 | 1 |
中山 克広 | 1.823 | 0 |
個人CBP
ここからは個人CBPを見ていきます。全体的にリーグ平均に比べてちょっと寂しい感じですがそんな中でも名古屋のポイント獲得に貢献した選手たちを褒めていく所存です。
攻撃CBP(パス,クロス,ドリブルCBPの合計)
1位は貫禄の稲垣。今年も脚が攣るという事を知ることができなかった鉄人稲垣。さすがです。2位は俺たちのキャプテン和泉。相変わらずいろんなポジションをたらいまわ…任されていましたがどこにいても役立つのはその足元の技術。3位がボランチとして開花した森島。中盤から稲垣とともにチームを支えてくれました。4位は原、CBの一角ながら積極的な攻め上がりと刺すパスで貢献しました。5位は中山。サイドからクロスにドリブルに大活躍でした。
順位 |
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| ポイント | ゴール | アシスト |
1 | MF | 47.99 | 11 | 5 | |
2 | MF | 37.51 | 4 | 0 | |
3 | MF | 30.25 | 1 | 4 | |
4 | DF | 28.44 | 3 | 0 | |
5 | MF | 28.41 | 0 | 2 |
パスCBP
パス1位は稲垣。前述攻撃CBPのほとんどはパスによる貢献でした。出場試合も多くダントツで1位です。すき。2位は和泉。頼れる漢です。3位は佐藤。後方からのパスやセットプレーで上がった時きっちりと結果を残す素晴らしい活躍でした。4位は原。攻撃CBPの時と同文(オイ)。5位は椎橋。森島のボランチ覚醒により後半少し出番が減ってしまいましたがそれでもランクイン。特に前半戦、稲垣とともに攻守の要として頑張ってくれました。
順位 |
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| ポイント | アシスト | ラストパス |
1 | MF | 42.82 | 5 | 27 | |
2 | MF | 28.28 | 0 | 35 | |
3 | DF | 25.93 | 0 | 4 | |
4 | MF | 25.03 | 1 | 14 | |
5 | DF | 25.03 | 0 | 15 |
クロスCBP
クロス1位は俺たちのサイドアタッカー中山。サイドからチャンスを創出してくれました。2位は徳元、少し調子の上がらない時期もあった感じですが、見事ランクイン。3位に元祖スピードスター永井。相変わらずのスピード違反でがんばりました。4位に森島。基本ポジションは中央よりですが、きちんとサイドでの攻撃にも参加し、結果を残してくれました。5位に和泉。彼は何でもできる。
順位 |
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| ポイント | アシスト | ラストパス |
1 | MF | 11 | 2 | 19 | |
2 | DF | 7 | 0 | 32 | |
3 | FW | 6.79 | 2 | 26 | |
4 | MF | 6.06 | 4 | 36 | |
5 | MF | 5.34 | 0 | 35 |
8.クロスCBP個人データ
ドリブルCBP
ドリブルは1位がマテちゃん。チームはドリブルCBPリーグ最下位でしたが、マテウスがコンディション万全ならもっとドリブルから崩す形もあったのではないでしょうか。2位は当然のように中山。ドリブルで仕掛ける選手が少ない中、わくわくするプレーをいっぱい魅せてくれました。3位は和泉。彼は何でも(略)。4位に永井。彼にしかできないスピードをフルに生かしたよーいドンドリブルは相手にとっても脅威だったでしょう。5位は浅野。出場時間はだいぶ限られていましたが、そんな中でもアタッカーの意地を見せてくれました。
順位 |
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| ポイント | ゴール | アシスト |
1 | FW | 5.84 | 5 | 2 | |
2 | MF | 4.32 | 0 | 2 | |
3 | MF | 3.88 | 4 | 0 | |
4 | FW | 3.72 | 2 | 2 | |
5 | MF | 2.83 | 0 | 1 |
シュートCBP
シュートも1位はマテちゃん。悪魔の左足は健在。ケガが恨めしい。2位はボックスtoボックス&PK職人&ミドルシューターとかいう欲張りセット稲垣。すげぇや。3位は和泉。彼は何(略)。欲を言うならもっとゴールが見たかったぜキャプテン。4位は永井。時々とんでもない距離から狙うよね永井。5位は山岸。もっともっとやれるはずだ山岸。
順位 |
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| ポイント | ゴール | 成功率 |
1 | FW | 39.71 | 5 | 8.10% | |
2 | MF | 34.69 | 11 | 16.70% | |
3 | MF | 26.33 | 4 | 10.50% | |
4 | FW | 21.02 | 2 | 4.40% | |
5 | FW | 16.07 | 3 | 9.10% |
奪取CBP
ここから守備系CBP。1位はここでも稲垣。今年の名古屋は稲垣でした。2位は佐藤。ガツンと当たってくれました。3位は椎橋がきっちりランクイン。4位は和泉。実はここまで全ランキングランクインです。やっぱり今年の名古屋はキャプテン和泉だったかもしれねぇ。5位は森島。ボランチになじんでくれて本当によかった。
順位 |
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| ポイント | 守備P |
1 | MF | 551.39 | 51.56 | |
2 | DF | 263.56 | 53.96 | |
3 | MF | 251.76 | 21.3 | |
4 | MF | 204.07 | 20.84 | |
5 | MF | 183.81 | 16.11 |
守備CBP
1位は三國。いろいろあったけど最終ラインを支えたのは三國です。自信をもって闘ってほしい。2位はパスと奪取にランクインの佐藤。本職最終ラインでもばっちり仕事をしています。今年の名古屋の裏番長。3位は稲垣。彼が表番長。4位は原。佐藤に負けず劣らず攻守で貢献。5位はお帰り藤井。伊達に海外は見てねぇぜといったかは知りませんが最終ライン中央でチームを支えてくれました。
順位 |
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| ポイント | 90分平均 | 奪取P |
1 | DF | 64.36 | 2.74 | 181.16 | |
2 | DF | 53.96 | 2.05 | 263.56 | |
3 | MF | 51.56 | 1.36 | 551.39 | |
4 | DF | 38.89 | 1.61 | 170 | |
5 | DF | 33.83 | 3.22 | 75.64 |
最後に
という訳で、順位もさることながらデータ的にもちょっぴりさみしい25シーズンとなりました。しかし稲垣、和泉、森島、佐藤、原等攻守にしっかりとチームを支える選手がいるのも確認できました。来季、大きく体制も変わります。大型補強も聞こえてくるなか実際どんな編成、チームになるのかまだわかりませんが、来季も楽しく応援していきたいと思います。
また、本記事ではデータの特性上出場数の多い選手の名前が多く出てきますが、もちろんここに出てこなかった選手たち、そして監督(4年間お疲れさまでした)、フロント以下スタッフの皆さん&サポーター全員の力で、来期も堂々J1で戦えると思ってます。25年、納得の成績では無いのは重々承知ですが、26年も納得できる成績を目指せるステージで戦えることを喜びつつ、私の25シーズンを締めくくりたいと思います。
一年間お付き合い本当にありがとうございました。それではよいお年を。



