2026年1月25日時点の概況
移籍リスト 移籍リスト|JFA|日本サッカー協会 に名古屋グランパスの現所属選手の参加はありません。
シーズン開幕まで2週間を切りました。倍井謙の期限付き移籍解除からの海外移籍交渉中ということもありましたが、36名体制(マテウス・カストロは百年構想リーグは出場難しいので実質35名)で確定です。
おそらくここからは深刻な怪我人が複数出ない限り、現体制でいくものと思われます。
最新の序列について考えてみる
注目されるポジション争いは以下の箇所です。
1トップはどうなる?
現在のところ、山岸祐也がファーストチョイスになっているようです。次点で永井謙佑、木村勇大・ヴィニシウスでしょうか。
ミシャ式(主に 3-4-2-1 /可変)の1トップは、ただの「点取り屋」というより 「攻撃のハブ兼、守備のスイッチ」になれる素養が重要です。
1) 攻撃での必須素養
① ピン留め力(CBを動かせない/背負える)
- CBの前で「消えない」位置取り(常に相手の基準点になる)
- 当てられても体勢を崩さず、競ってマイボールにできる
- 1人で2CBの視線と重心を引き付け、シャドー(2枚)の受け場=ポケットを空ける
② 収めて落とす(ポストの質が攻撃速度を決める)
- 背負った状態での ファーストタッチ と 置き所
- 叩き(ワンタッチ)/落とし/はたきの 判断の速さ
- 落とした後に「終わり」ではなく、次の動き出し(再加速)までワンセットでできる
③ 背後の脅威(「収めるだけ」だと詰む)
- 相手が前に出て潰しに来た瞬間に、ラインブレイクのスプリントができる
- 斜めのラン(CB-SB間のチャンネル)で、WBやシャドーに「出しどころ」を作れる
→ ミシャ式はハーフスペース侵入が武器なので、1トップが背後に走れると一気に破壊力が上がります。
④ 触る回数の多さに耐える技術(中継点としての精度)
- 短いパスを受け続けてもミスらない
- 体を当てられながらの パス成功率/ロストしない受け方
2) 守備での必須素養
⑤ プレッシングのスイッチになれる(追うだけじゃない)
- 闇雲に走らず、コースを切って誘導できる(相手の逃げ道を塞ぐ)
- 「いつ行くか」の合図を出せる(味方を連動させられる)
- 90分やり切る「走力」より、繰り返しのダッシュと止まる勇気(サボりではなく制御)
3) あると一段上がる素養
⑥ 空中戦の「勝ち方」が複数ある
- ヘディングで競り勝つだけでなく、触って味方に落とす/ファウルをもらうなど「結果」を作れる
⑦ ゴール前の嗅覚(最終的に点を取る)
- 1トップは「ハブ」であるほどタスクが増えるので、最後は少ないチャンスを決め切る質(決定力+冷静さ)が効く
⑧ メンタル:献身性と我慢強さ
- 叩かれ役、囮役、走らされ役になりやすい→ それでもチームの攻撃が回ることに価値を置けるタイプがハマりやすいです。
以下に個人の印象をまとめてみます。
| 山岸祐也 | 永井謙佑 | 木村勇大 | |
| ①ピン留め力 | ◎ | ○ | ◎ |
| ②収めて落とす | ◎ | ○ | ○ |
| ③ラインブレイク | ○ | ◎ | ◎ |
| ④中継点としての精度 | ○ | ○ | △ |
| ⑤プレッシングのスイッチ | ○ | ◎ | ○ |
| ⑥空中戦 | ◎ | △ | △ |
| ⑦決定力 | △ | △ | △ |
| ⑧メンタル | ◎ | ◎ | ○ |
左WBはどうなる?
現在のところ、和泉竜司と小屋松知哉の一騎打ちのようです。山中亮輔はクロスによる得点を獲りに行くときのオプションとして使われているようです。
左WBに求める素養については以下の記事をご覧下さい。
#鈴木陽人 は 金子拓郎・ルーカス フェルナンデスになれるのか? #grampus | グラぽ
和泉竜司と小屋松知哉の比較は2026年1月27日公開予定の記事をお待ち下さい。
結論から先に言うと、プレーのキレや押し込むチカラでは小屋松知哉が勝り、総合力では和泉竜司が優る、という違いだと思われます。
現時点では和泉竜司が使われていることが多いようなのですが、それは左CBに高嶺朋樹を起用しなければならないため、守備力を和泉竜司で担保する必要があるからだと思われます。
以下は候補3人の個人的な印象をまとめました。
| 素養 | 小屋松知哉 | 和泉竜司 | 山中亮輔 |
| ① 幅を取り続ける(外で“固定”できる) | ◎ | ○ | ◎ |
| ② 前進の出口になる運び・受け | ◎ | ○ | ○ |
| ③ クロスの質 | ○ | ○ | ◎ |
| ④ 連携の理解 | ○ | ◎ | △ |
| ⑤ 5バックの「左SB」として守れる | △ | ◎ | △ |
| ⑥ スライドと背中の管理 | △ | ○ | △ |
| ⑦ 逆足でもプレーできる | ○ | ◎ | △ |
| ⑧ プレッシングのトリガーになれる | ◎ | ◎ | △ |
| ⑨ 90分の反復に耐える走力と回復力 | △ | ○ | △ |
左CBはどうなる?
現在のところ、最初徳元悠平が試され、その後高嶺朋樹、宮大樹らが試されているようです。ファーストチョイスは現在のところ高嶺朋樹のようですが
ミシャ式(3-4-2-1/可変)における左CB(LCB)は、一般的な3バックのCBよりも役割が広くなります。
- 進める:刺すパス/運ぶ/角度を作る(ビルドアップ力)
- 守る:外側1対1と広い背中を管理(実質SB対応)
- 繋ぐ:左WB・左シャドーとの連動を設計(ユニット戦)
最初徳元悠平が試され、今高嶺朋樹が起用されているのは1. 進めるの部分がミシャ式テイストを重視しているからだと思われます。しかし徳元悠平がファーストチョイスにならなかったのは守るの部分で物足りなかったということではないでしょうか。
しかし「守る」の部分については本職CBが優っているわけで、高嶺朋樹の起用は本職CBが「進める」「繋ぐ」を身につけるまでの暫定処理だと考えています。
以下は候補3人の個人的な印象をまとめました。
| 素養 | 高嶺朋樹 | 河面旺成 | 宮大樹 |
| ① 前進パスの質 | ◎ | ◎ | ○ |
| ② 持ち運びで相手をずらせる(外へ・中へ) | ◎ | ○ | ○ |
| ③ オーバーラップ/アンダーラップの理解(左WB・左シャドーの補助輪) | ◎ | △ | ○ |
| ④ 外側の1対1に強い(実質SB対応) | ◎ | ○ | ○ |
| ⑤ カバーリングとライン操作(3CBの左の柱) | ○ | ○ | △ |
| ⑥ トランジション耐性(奪われた瞬間の最初の判断) | ○ | ○ | △ |
| ⑦ 左利き、もしくは左足の配球精度 | ◎ | ◎ | ○ |
| ⑧ 空中戦・セットプレーでの貢献 | △ | ○ | ◎ |
フォーメーションはどうなる?
PSM水戸戦では3-1-4-2が試され、ミシャ式の象徴的な3-4-2-1とは違う選択肢が示されました。
大枠でいうと、両者の違いは「中盤の構造」と「前線の枚数」です。
- 3-4-2-1:3CB+WB×2+CH×2+シャドー×2+CF
- 3-1-4-2:3CB+アンカー(6番)+2列目4枚(ワイド×2+IH×2)+2FW
この差が、そのままメリデメに直結します。
3-4-2-1 のメリット
攻撃
- ハーフスペース攻略が得意(シャドー2枚) 相手SB/CB間、ボランチ脇など“守りにくい場所”に常に受け手が立ちます。ワンツーやポケット侵入が作りやすいです。特にヴィニシウス・木村勇大がいい位置で受けて前を向くような形が多く見られるようです。
- 前進の出口が複数(CH×2 +シャドー×2+WB) 中央→外→中央の循環が作りやすく、相手の守備基準点をズラしやすいです。ミシャ式で3-4-2-1が使用されることが多いのはこれが理由です。
- CFが「起点」になりやすい CFが収めて落とす→シャドーが加速、の形がハマると一気に相手最終ラインの背後が取れます。山岸祐也がCFにハマっているらしい理由がここにありそうです。
守備・プレス
- 前プレの形を作りやすい(3枚で相手の最終列に当てやすい) CF+シャドー2枚で相手CB+アンカー周りに圧をかけやすいです(誘導・追い込みが設計しやすいです)。
3-4-2-1 のデメリット
- “中央の脇”が空きやすい(守備が5-4-1になりやすい) シャドーが戻ると「中盤が4枚」になりますが、CHの外側(ハーフスペース)を相手IH/SHに使われると揺さぶられやすいです。
- WB裏がカウンターの的になりやすい 幅と高さをWBが担う分、奪われた瞬間の背中が狙われます。特に“逆サイド展開→WB裏”が痛いです。
- CF1枚の孤立リスク 相手がCBで前向きに潰してくると、CFが孤立→ロスト→即カウンターになりやすいです(支援距離が生命線となります)。
- シャドーの守備強度・運動量に依存 2列目の戻りが遅いとCHが引っ張り出され、中央のフィルターが薄くなります。
3-1-4-2 のメリット
攻撃
- “土台”が安定(アンカーが常駐) 3CB+アンカーで後ろの形が作りやすく、攻撃時のリスク管理がしやすいです(カウンター耐性の設計がしやすいです)。ミシャ式の弱点を補うことができます。
- 前線2枚で押し込みやすい(最終ラインに常に負荷) 2FWがいるので、相手CBを固定しやすく、クロスやセカンド回収、背後ランの選択肢が増えます。山岸祐也・木村勇大・ヴィニシウスの強力なFWを最大限に活かす形になりそうです。
- 2列目4枚で“幅と人数”を確保しやすい ワイドが張って相手SBを広げ、IHが前に出る形が作れます。押し込んだときに厚みが出ます。
守備・プレス
- 中央が崩れにくい(アンカーが埋める) “まず中央を締める”が明確で、相手のカウンターの通り道を消しやすいです。稲垣祥・高嶺朋樹のどちらがアンカーに適性があるのかが議論の対象になりそうです。個人的には高嶺朋樹のほうがアンカー適性がありそうに思いますが、敵陣内でのパス出し能力を活かせなくなることも問題だと思います。
3-1-4-2 のデメリット
- アンカー潰しに弱い(依存度が高い) 相手が「2トップでCBに圧+IHがアンカーに刺さる」形を作ると、前進の初手が詰まりやすいです。
- “ライン間の創造性”が不足しやすい(トップ下がいない) バイタルで受けて違いを作る役割が曖昧になりがちです。結果として外回り→クロス偏重になりやすいです。和泉竜司や森島司のようなリンクマンを活かせません。
- IHが上がるほど、アンカー横(ハーフスペース)が空く アンカーが1人で広範囲を守らされ、相手のカウンター(特にハーフスペース)を受けやすいです。
- プレスの噛み合わせが難しい 2FWだけだと相手の後ろ(3枚回し)を完全には捕まえづらいです。誰が相手アンカーを見るかの設計が曖昧だと、簡単に剥がされます。
- (グランパスの場合)稲垣祥をここで使ってしまうと、得点力が活かせない アンカーは場所を移動することにリスクがあるので、稲垣祥の上がりも制限されます。全体が押し込める展開になると稲垣祥の上がりも可能になりますが、守勢に回ったときには得点源を活かせなくなります。
使い分けの目安
- 3-1-4-2が向く場合:
- 強い2FWで相手CBを押し込みたい/アンカーが組み立ても守備も高水準/押し込み時に厚み(人数)で殴りたい場合です。グランパスの場合はアンカー誰にするの問題があります。
- 3-4-2-1が向く場合:
- ハーフスペースで受けて剥がせるシャドーがいる/前プレをチーム戦術にしたい/CFが起点になれる場合です。いまのところ、木村勇大・ヴィニシウスがハマりそうですし、森島司・和泉竜司・小屋松知哉も効きそうです。ただCFの層が逆に薄くなり、山岸祐也が怪我などあると難しくなるかもしれません。
どちらにもメリットデメリットがありますので、残り2週間でどういう選択がなされるのか注目です。
ミシャグランパスの懸念点はどこか
セカンドセット以降との落差
名古屋グランパスの現時点のファーストセットは以下のようです。
- GK シュミット ダニエル
- CB 原・藤井・高嶺
- WB 中山(浅野)・和泉(小屋松)
- CMF 稲垣・椎橋
- ST ヴィニシウス・木村
- CF 山岸
まだ確定できていないポジションもありますが、ほぼこの組み合わせです。このセットではいまだ負けていませんが、2026年1月24日のRB大宮アルディージャ戦ではセカンドセットに交代した後に3失点して逆転負けとなりました。
関連して気になる記事がでていました。
DF佐藤瑶大は、まだまだ前線に有効な縦パスが入る場面が少ない現状について、指揮官の言葉を受け「(ボールを受けるのを)まだ怖がっているんじゃないですか。ただ、(受けた後の)プランがなく受けに来るから怖いとか、サポートがいないから受けてもどうしようもないから蹴ってくれっていう意図を持って動かないのもあると思うけど、練習なので受けてミスをしてもいいじゃないかとも思う」と、そういったマインドの部分について印象を話した。
https://www.football-zone.net/archives/626260
確信をもったプレーができていないから怖がるのだと思いますが、長年染みついたものから別のサッカーにしていこうということなので、しかたないのかもしれません。
CBのミシャ式適応の遅れ
前線ばかりフィーチャーされているので隠れている問題がCBの適応の遅れです。
序列のところでも触れましたが、高嶺朋樹を左CBで起用しなければならない状況は正直計算外だと思われます。
ここが落ち着かないと、攻撃的なWBである小屋松知哉が起用できません。ムリに起用しても良さを活かせません。
河面旺成・宮大樹、そして徳元悠平の適応が進むことを祈っています。
最後に
そんなに簡単にすべてがうまくいくはずもありません。方向性は示されているので、選手がうまく消化できるように応援していきましょう。
以下は1月11日版と変更ありません。
ポジション別年齢分布
年齢分布は一時期の若手とベテランしかいない、みたいな構成とちがってばらけるようになりました。それでも30代以上の選手が多く、ベテラン偏重は「改善傾向だけど、まだ偏重はある」という感じでしょうか。
コーチングスタッフ
砂川さん、綿引さん以外は留任です。継続性は担保されましたが、ミシャ監督体制とのマッチングがうまくいくのか、また悪い意味での「慣れ」が出ないかが気になるところです。
強化部体制
大幅に変更がありました。
強化部の体制についてはこちらの記事もどうぞ。
選手じゃなくても? 中村直志の右腕となる氏平裕人さん 勝利文化を構築する強化の未来 #grampus | グラぽ
スタッフ
ここ5年ほど主務を務めていた三田実さんが退任。
後任は六本木琉希さんです。
https://www.instagram.com/pon__mg/ (六本木さんのインスタアカウント)
昨年加入した六本木琉希さんは、今年から主務に昇格。まだ20代半ばの若さで、ごぼう抜きの抜擢です。
彼はVONDS市原でマネージャーを務めていた経験を買われてのことだと思いますが、一度話を聞いてみたいところです。
メディカルスタッフ
昨年怪我人続出だったメディカルスタッフにはメスが入りました。
メディカルスタッフの職掌の違いは以下の表をご覧ください。

アスレティックトレーナーには
- ワイヴァンからぺぺ穂積 和衞トレーナーが復帰。
- サガン鳥栖から安達 大輔トレーナーが移籍加入。
- 尾崎 克樹トレーナーがFC刈谷から復帰となりました。
ドクターは水野隆文さんが名大病院から正式加入。
その代わり理学療法士として藤井徹さんが非常勤に。
トータルの人数は変わりませんが整形外科医・理学療法士・アスレティックトレーナーの割合が変わりました。
この動きはクラブの狙いは 「高齢スカッドに合わせて、昨年頻発したハムストリング中心の筋損傷(肉離れ)を“頻発させない”体制へ作り直すこと」 だと推測できます。
- 背景:高齢選手が多く、昨季はハムストリングの肉離れによる小離脱が頻発。
小離脱が増えると、練習強度の維持・起用の安定・連戦の回し方が崩れて、さらにケガが連鎖しやすい。 - 整形外科医を増やす狙い:
ハムの「張り〜軽微損傷」を早期に拾い、診断・方針(止める/進める)・復帰基準を一本化して、再発や長期化を減らしたい。
つまり 医学的な最終判断の強度を上げる。 - アスレチックトレーナー(AT)を大幅に入れ替える狙い:
ハム損傷の主因になりやすい スプリント/ハイスピード走行・加減速の負荷設計と日々の管理を、思想ごと変えて改善したい。
つまり “起こる前”の負荷マネジメントを刷新する。 - PT(理学療法士)を減らすことの意味合い(推測):
リハ運用の中心を AT(+S&C)側で回す設計に寄せ、医師は「診断・リスク判定・復帰可否」に注力する分業へ再編している可能性。 - 最終的な目的(KPI):
大ケガよりも、チームをじわじわ削る小離脱と再発を減らし、稼働率(出場可能人数)を最大化すること。
そのために「医師=判断の基準統一」「AT=負荷の波を整える」という体制に寄せた、という絵が一番しっくりきます。
GK報道・リリース
OUT
IN
- なし
DF報道・リリース
OUT
IN
- 久保遥夢(はるむ) 前橋育英高校
- 宮大輝
新聞報道
- なし
MF報道・リリース
OUT
IN
- 小屋松知哉(柏)
- 甲田英將(愛媛)
- 吉田温紀(愛媛)
- 高嶺朋樹(札幌)
新聞報道
- なし
FW報道・リリース
OUT
- キャスパー・ユンカー
IN
- 榊原杏太
- マルクス・ヴィニシウス(今治)
新聞報道
- なし






