相馬勇紀に絞って振り返りたい。
時系列
- 後半20分 相馬勇紀イン左サイドに入る
- 後半20分 古賀太陽のスルーパスに反応するが、右サイドバックデラフエンテへのファールになってしまう。
- 後半21分 中山雄太からのパス緩く、相馬勇紀の前でカットされる
- 後半22分 中盤で繋ぐ
- 後半23分 また右サイドバックデラフエンテと1:1、パスをブロックする
- 後半24分 デラフエンテと1:1を抜いて久保建英へスルーパス、決定機を演出する
- 後半26分 中盤に降りて繋ぎに参加する
- 後半26分 ドリブルをしかけようとするが久保建英がなぜか左サイドにいるのでパスを出す
- 後半27分 シュートのこぼれを拾って逆サイドに展開しようとするがミスパスになる
- 後半28分 クサビ入るが後ろから突っつかれる
- 後半28分 右サイドからのクロスに、中に切り込んでクロスに合わせようとするがアルゼンチン必死にクリア
- 後半29分 相馬勇紀がコーナーキック蹴る。良いボールだったが渡辺剛ヘッドも枠に飛ばず
- 後半30分から34分 中盤で左サイドでスペースを埋めている
- 後半34分 左サイド仕掛けて戻し、久保建英のシュートへの組立てに参加
- 後半35分 古賀太陽のクリアは相馬勇紀のところまで届かず
- 後半37分 FKからの流れ、左サイドの裏へのパスに反応、良い守備
- 後半39分 スルーパスに抜けだして右サイドバックをぶっちぎりクロスもキーパーキャッチ
- 後半40分 左サイドでボールを持とうとするアルゼンチンにプレスかける
- 後半42分 左サイドでボールを受けると、並行に選手が浮いているところを見てスルーパス、食野のシュートを演出する
- 後半46分 左サイドからピンポイントで菅原由勢へのクロスも決まらず
- 試合終了
守備もしっかりできた
現時点で相馬勇紀のU-24代表でのライバルは、三笘薫と選手枠だ。
三笘薫がボールを持ってからのドリブル技術とシュート技術は世界でも通じるであろう一級品と言って良い。だが相馬勇紀もスピードで三笘薫が抜けなかった右サイドバックをなんべんもぶっちぎることができていたし、フィッカデンティ仕込みの守備がある。
実際、ファールになってもカードにならない相手陣内深くでのボールへのアタックなどを何回も繰り返していた。1回ファールは取られたものの、あれだけ前からプレッシャーをかけてくれれば古賀太陽は守りやすかったはずだ。
守備もできる。ここはしっかりとアピールをしていきたい。
縦を見せて中に切り込む
相馬勇紀が入ったあたりから、田川亨介と久保建英の2トップになり、久保建英が中央に陣取るようになった。
アルゼンチン代表も久保建英を警戒していたため、センターバックが安易に開いて数的優位で右サイド(日本の左サイド)をケアできなくなってしまった。三笘薫があまり抜けなかった理由と、1:1になった相馬勇紀がサイドバックをぶっちぎれるようになった理由はここにある。
とはいえ1:1の局面ではデュエル(勝負)は3回しかけて全勝だ。デュエルではなくても相馬勇紀のところでボールを失ったのは、中山雄太からのパスが短くなって前でカットされたところと、コーナーキックからのシュートのこぼれを拾った相手陣内でのパスだけ。
これが全体的に相馬勇紀への好印象を生んでいる要因だろう。
もう1つ、良かったのは縦を数回見せた後には中への切り込みがかなり有効だったことだ。アディショナルタイムのクロスだけでなく、ほぼフリーでクロスに入り込んだ後半28分のプレーも、センターバックの必死のクリアがなければゴールものだっただろう。逆サイドのボールのときに、ここは!というところでゴール前に入り込めるようになったのは相馬勇紀の成長だと思われる。
素晴らしいプレーだった。
切り込むと見せてパスも出せる
後半42分、並行に選手が浮いているのを見つけると、強いパスを出して食野のシュートを演出した。パスミスは前述の通り1回あったが、ゼロということはありえない。1回だけで済んだということだ。
縦にも抜ける、中に入ってパスも出せる、クロスも縦・中両方であげられる。サイドMFの役割はほとんど果たせていたと言って良いだろう。
惜しむらくはシュート。相馬勇紀ならではのドッカンシュートを打つ機会がなかったことが悔やまれる。
強豪相手に良い爪痕を残せたのではないだろうか。この分ならきっと次の試合も機会を得られるに違いない。夢のためにも是非次は好プレーだけでなく、結果を。