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プロローグの終わり 2022年J1リーグ第11節 京都サンガ戦レビュー #grampus #sanga

3万7千人が見守る試合は試合終了の笛と同時に、会場からの拍手と選手が座り込む姿が印象的な試合でした。お互い「それはノーチャンス」というゴールでの引き分け。

あとすこしのピッチ上での風向きとすこしのタイミングで変わりそうなこの時期は、やる方も見る方ももどかしい。

試合情報

名古屋グランパス・京都サンガのスターティングメンバー・ベンチ
名古屋グランパス・京都サンガのスターティングメンバー・ベンチ

「制限」が難しい試合

名古屋の守備のキーワードを「プレー制限」と書いたことがあるが、その制限が難しい試合だった。

ここ最近「前よりアグレッシブに守備に行けてないような?」と疑問を持つ方が多かったようだが、この「プレー制限」が上手く行かない状態がその疑問に繋がっているのかもしれない。

名古屋は相手の“最角、最奥”(この試合で言うとメンデス、アピアタウィア)へボールを押し込みながら最奥からのパスの選択肢を無くして無理に出した所のセカンドボールを回収する形を守備の基本形としていた。

今回はビルドアップがアンカー(金子)+センターバック二人という事で、柿谷とマテウスが基本的には金子にパスが通らないように構えてスタート。京都は中央に門(マテウス、柿谷)がある為、サイドに振って名古屋の陣形を崩しにかかる。

清水戦の時のようにウイングバック(森下、相馬)の強度勝負に持ってきてくれるかと思いきや、上福元まで下げる展開。上福元のプレーの精度を下げるために二度追いする前線の守備。そうなると金子が浮く為、レオシルバが連動する事に(仙頭、稲垣は武田、福岡を浮かせたくない)そうなるとCBとCM間に隙間が出来る事に。そこの隙間に出されたパスをセンターバックが「チャレンジ回収」でいつもは難を逃れていたが、松田、福岡のスペースに侵入することに長けた選手と、ボールを受ける、出す事に長けた山崎、ウタカに対するリスク管理の為にチャレンジに行き辛く、構えなければいけない展開。のような形になってしまったように見えた。187㎝ある麻田の対応も森下は難しかったかもしれない。中盤の枚数が同じ時にどう守備をするかは今後、決めていかないといけない約束事だろう。

守備で相手のプレー制限が難しい名古屋
守備で相手のプレー制限が難しい名古屋

名古屋の攻守の要を封殺しろ!

京都が攻めで多用して来た形としては稲垣と仙頭の守備のタスクを固定させてから(見張る人を決めさせる、人の選択肢を突きつけてタスクオーバーにさせる)サイドの数的有利で侵入していった。

名古屋の右サイドでは武田が稲垣を固定刺せて麻田、松田、ウタカでサイドを攻略。そこで目立ったのが試合開始から固定させた稲垣の裏を使う麻田。率先してサイドに流れてボールを受けるウタカの姿だった。名古屋の左サイドの攻略の印象としては金子と福岡で仙頭に対して選択肢で守備の立ち位置をあいまいにさせつつ、白井で相馬を外側に押し出して福岡、山崎が丸山と相馬の間を使うイメージが強かった。

柿谷が普段よりは守備に戻らないという攻撃的な立ち位置を取っている事が多かったのも多少影響があるかもしれない。

京都の攻め方
京都の攻め方

攻めの印象的な場面

名古屋の攻めで何個か印象的な場面があった。24分のシーン。2トップの柿谷がアピアタウィアより外側に立つことで、白井が内側で構えた。そこから斜めに受けに来たことで最初に柿谷を目視した金子と後ろから侵入してきた柿谷に反応した福岡が釣られる場面があった。そこから柿谷→仙頭→マテウスと繋がり稲垣がミドルを撃ったシーンがあった。狭いポイントでボールを受ける事で京都の守備のブロックがかなり絞られて森下や相馬を使ってもう一回!という中の選手達のメッセージが入った狭い局面での勝負だった。大外にいる森下を選択してもいいように柿谷や仙頭、マテウスがもう一度奥に走り直してるだけにプレー選択の前に周りをサーチできていれば!という場面だった。

広さを使うために狭さを使う
広さを使うために狭さを使う

もう一つ印象的なシーンはいい守備から攻撃に移った時に森下にボールが出ずに森下と仙頭が頭を抱え、そしてスタジアム中が溜息に包まれた25分のシーン。

仙頭がいいボールのツッツキ方をした事で名古屋ボール。京都はすぐさまレオシルバにプレスに行く。その段階でレオシルバ、柿谷、仙頭vs福岡、松田。

武田がスローインの為にスライドしていた為、稲垣に松田がつく形になっていた。その松田が稲垣を外して全力プレス。そのプレスの回避に名古屋は人数が足りている。そうなると当然空いているのは稲垣。

ボールが来ない内にスペースと人をサーチしておいてくれたら…という場面だった。稲垣がスペースと人を探すために顔をボールから外したのは柿谷からボールが来ている最中が最初。それもボールが来ている最中なので自分の背後までチェックは不可能。そしてボールが自分に来ている最中に顔を上げてしまった為にパスを受ける歩幅が合わずに武田のスライドも間に合いパスが出ずに森下が頭を抱える。

サーチが遅れた稲垣と、その時の数的優位の状況
サーチが遅れた稲垣と、その時の数的優位の状況

個人の判断能力を糾弾するわけでは無く、ここの事象はチームとしてウイングバックや大外にいる選手をどう攻撃に絡めていくか?の構想力の共有の部分がどうなっているのか?という点を考えるきっかけになった。柿谷や仙頭が流れる時。森下や相馬の使い方。両HV(中谷、丸山)がハーフスペースを駆け上がりチャンスを作ったシーンや稲垣がハーフスペースへ侵入する場面などではウイングバックや大外の選手がいい絡み方をしているので手札の出し方や数字を共有できるようになるともう一枚上に行けるのではないだろうか?

酒井の投入効果

酒井が投入されてから明らかにボールの循環は良くなった。京都の強度が落ちたこともあるが、レオの前進と酒井の1.5列目に落ちるような動きで2枚で京都の中央と最終ラインを引き付ける。相馬、森下がサイドバックを観つつ仙頭がレオと酒井が作ったスペースからボールを捌く。68分の2つ続いたチャンスのシーン、最初は酒井が抜けた場所に仙頭が入り相馬へ展開を。もう一つは相馬が白井を押し込んで酒井が中央を釣り出して仙頭がマテウスへ特急券のパスを。80分の酒井がアピアタウィアを釣ったシーンが印象的だ。

酒井&レオが作る仙頭ゾーン
酒井&レオが作る仙頭ゾーン

もちろん仙頭との阿吽の呼吸の部分もあるだろうが、酒井が入ってからチームの中で誰を使うか?どう使いますか?がハッキリしたように見えた。

試合後感想

明らかにつないで相手のプレスを剥がす為の練習は積んできたボールの回し方だった。森下があれだけ大外からレーンを跨いだりアングルをつけてハーフスペースにパスを出せるのは強み。稲垣を“使われる側”に回せる選手(森下)が置かれた事で輪郭がはっきりしてしまった稲垣が“使う側”に回る時の流れの練度、精度を上げていきたい。

柿谷はこの試合はいつもより明確に「前で勝負に回る為に待つ」印象が強かった。相馬が人を使う側に進化するか、仙頭を信じてボールを預けたおしてその「待ちに対する合わせ」を擦り合わせていきたい。

両脇のセンターバックが陽也の為に時間とスペースを作れない試合展開だと危なっかしい時間が増えてくるのをどうにか出来れば。

両脇のセンターバックが爆速でハーフスペースをインナーラップいていくシーンがあったが、あのタイミングと判断の速さの侵入を一列前ができれば。

さいごに

チームのプロローグが取りあえず書き終わったような感じがしますね。これからが本番。チームが書く物語がハッピーエンドで終われますように

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