忍者「どうも忍者です」
記者「どうも記者です」
忍「引き分けでござった」
記「得点が遠いですねえ」
忍「遠いのう」
記「どうすれば良いんでしょうか」
忍「次の試合からすぐ変わる特効薬はないでござる」
記「ええ……」
忍「ただ、一つはっきり言えることがある」
記「何でしょうか」
忍「この試合の湘南の守備はものすごく良かった」
記「相手の守備が良ければ得点できないってことでしょうか?」
忍「昔のフランス代表レジェンド選手・ミシェル・プラティニは言った『サッカーはミスのスポーツ。全ての選手が完璧なプレーをしたらスコアは永遠に0対0』と」
記「どういうことでしょう」
忍「攻撃側は、守備側のミスを誘うために色んな手段で相手を揺さぶろうとする」
記「それでも守備側がミスらなければ……」
忍「得点するのは無理だということでござる」
記「湘南はノーミスだったんでしょうか」
忍「そうではないが、多少のミスが問題にならないくらい湘南の選手達は走っていた」
記「試合の走行距離は、稲垣が1位だったものの、2位以降は湘南の選手ばかりでしたね」
【公式】湘南vs名古屋のトラッキングデータ(明治安田生命J1リーグ:2022年7月2日)
忍「普通、この暑い時期にあの強度の守備・走るのを90分維持するのは無理でござる」
記「前節の鹿島は後半落ちてましたもんね」
忍「長谷川健太監督は『湘南は名古屋よりは涼しかった』と言っていたようだが、それだけではなかろ」
記「湘南のクラブカラー、なんですかねえ」
忍「これだけ走れる選手を揃えて本当に走り切らせるのは、言うは易いが現実には難しい」
記「では、相手の守備と走力が素晴らしかった、が結論ですか?」
忍「それで終わりでは記事にならぬであろ。相手の守備が良い時に、その守備を崩す手段について考えてみよう」
記「まず、その良い守備を剥がすのが考えられますよね。強い時の川崎やマリノスのような」
忍「そのとおり。相手の守備がキツくても、それ以上の技術とボールを動かす速度で上回ってしまえば、相手の守備を崩せる」
記「グランパスはどうだったんでしょうか」
忍「残念ながら結果的に無得点ということは、この試合の湘南の守備を上回るレベルではなかったでござるな」
記「まだまだ改善が必要ですねえ。他にはどんな手段があるでしょうか」
忍「『高さと強さ』だ。不利な状況や五分五分の状況でもなんとかボールを収めて、味方のために時間を作ってあげられる選手が前線にいれば、相手の守備をすっ飛ばせる」
記「かつてのジョシュア・ケネディのような、ですか」
忍「そのとおり。そして柿谷やマテウス・カストロはそういう選手ではない」
記「酒井がその役割を頑張ってましたが、怪我で離脱してしまいましたもんねえ」
忍「酒井でもちょっと足りないよな、という感じだったので、柿谷やカストロ、怪我の影響がまだ残るムーでは……でござる」
記「そんなグランパス、どうすればいいんでしょうか」
忍「基礎技術を高めるのはすぐには無理だが、相手の選手配置に対して自分たちの選手配置のかみ合わせを良くすることで、優位に立てることはある」
記「そこは監督の腕の見せ所ですよね」
忍「鹿島戦での『レオを囮に使うぞ作戦』のようにな。ただ湘南はそれも研究していた」
記「イイ感じの攻撃ができたと思うとすぐ対策されちゃうんですねえ」
忍「これは終わらないイタチごっこでござろ。相手の対策に対策してその対策が対策され、という」
記「それって何とかならないんでしょうか」
忍「『対策されてもそれを打ち破れるくらいの選手の質』があれば何とかなる」
記「そのためには基礎技術その他の向上が必要だと」
忍「そして一朝一夕にはできない」
記「はあ(´・ω・`)。今シーズン、どうすればいいんでしょうか」
忍「とりあえずはナウドに期待」
この試合の良かったところ
- 絶好調湘南に負けなかったこと
- ようやく「俺はこういうプレーヤーなんだ」と見せ始めてくれた内田
- ミスター跳ね返しチアゴ
- 指先一つで防ぐぜミッチ
- 隙あらば攻め上がるぜ中谷
- なんか色々やるようになってきてる相馬
この試合の(´ε`;)ウーン…
- 柿谷どうしたの、どっか悪いの?
- レオが消されると二進も三進もいかなくなる攻撃
- 不在の影響を感じさせた森下(余計なイエロー貰う悪癖は何とかしてほしい)
- どうもスタミナにまだ不安を残す丸山(計画的ターンオーバーを……)
最後に
記「アウェーで好調の相手に引き分けたんだから、悪かったわけではなかったです」
忍「内容的にはやられまくっていたので印象悪いが、悪いなりに勝点1をもぎ取ったとも言えるわけで」
記「好意的に言えば『しぶとさ』『勝負強さ』みたいなものが出てきたんでしょうか」
忍「そう思いたいところでござる。こちらのチャンスもあったわけで」
記「次に期待したいですね」
忍「うむ。それではおあとがよろしいようで」
記「また次の記事でお会いしましょう」
忍「ニンニン」