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聖地で輝いた、貴田遼河 #grampus #ngeu18

はじめに

 名古屋アカデミーの希望であり、誇りでもある貴田遼河選手が、久しぶりにトップチームの公式戦へと帰ってきました!

 私はその日、たまたま仕事を早上がりし、たまたま貴田選手のゲーフラをカバンに詰め込み、たまたま豊田スタジアムへと向かっていました。本当にたまたまのたまたまです。

 そんなたまたまの幸運をたまたま掴んだ私に対して、グラぽ編集長からご一報を頂戴したわけです。「豊スタでこんな最高の試合を観戦したのなら、その落とし前をキッチリつけてくださいね」みたいな感じで、胸ぐらをつかまれて、、、という訳で、貴田遼河選手の記事を書くことになりました。(誇張表現_(._.)_)

 優しいグラぽ編集長からは、貴田遼河選手を現地で観た感想と、彼に対する期待を込めた記事にしてほしいというリクエストをいただきましたので、それらの趣旨に沿った内容を心掛けてお伝えできればと考えております。(真面目)

JリーグYBCルヴァンカップ vs.横浜FC

 2023年4月5日、YBCルヴァンカップ第3節、横浜FCを豊田スタジアムに迎えての一戦。

 名古屋グランパスの長谷川健太監督は、試合の前々日会見で「新たな選手の起用」を明言していました。

 サポーターの間では様々な憶測が飛び交っておりましたが、なんと大抜擢されたのは、名古屋グランパスU-18のエース・貴田遼河選手でした。

※名古屋グランパス公式

 この春、高校3年となった貴田遼河選手。トップチームでの公式戦出場は、昨年7月セレッソ大阪との天皇杯4回戦でスタメンデビューを果たして以来、2試合目となります。

 昨年当時は、まだ16歳の高校2年生。この時も驚きの大抜擢でした。

 特に、昨年の春先は怪我の影響もあり、U-18の公式戦にすらほとんど絡めていませんでした。実際に、実戦復帰を果たしたのが5月末、そこから約1か月半でトップチームの試合に出場したわけですから本当に心が強い選手です。

 昨年のトップデビューからは約9ヶ月が経ち、更に進化した貴田遼河を示すべく、再びトップチームの公式戦に帰ってきてくれたわけですが、グランパスU-18も新チームとなり、高円宮杯プレミアリーグ制覇に向けた闘いが始まったところでもありました。

 ルヴァンカップでのスタメン大抜擢は、プレミアWEST開幕戦から僅かに中2日という強行日程の最中でもあったのです。

初出中3日としていましたが、日曜日の試合から中2日でした

 そんな貴田遼河選手ですが、横浜FC戦において、いくつか印象に残ったプレーをピックアップしていきながら見ていきたいと思います。

 また、過去のU-18でのプレー動画も併せてご紹介してまいりますので、そちらも是非、ご覧ください。(全てがレベチです)

 予めお断りさせていただきますが、当記事はあくまでも私個人の感想になりますので、各所への物言い等はご容赦願います。

 また、掲載写真の無断転載および二次利用等については固くお断りしております。

 貴田選手への温かい応援メッセージについては勿論大歓迎です!

 それでは早速まいりましょう。

・試合開始

 当節のグランパス、キックオフ直後のフォーメーションは、リーグ戦で結果を出している343フォーメーションではなく、3412のツートップ型を採用していたようです(長谷川健太監督談)。貴田選手は、主に右FWにセットされていました。

 U-18では、オーソドックスな442システムを採用していますが、トップチームでの練習参加やトレーニングマッチを経験することで3バックシステムへの理解も深まっているようです。(サッカーIQ高い)

ルヴァンカップ横浜FC戦での貴田遼河
ルヴァンカップ横浜FC戦での貴田遼河 写真提供:🐼 @sakupnd96 さん

写真提供:🐼 @sakupnd96 さん

 試合が始まると、横浜FCのCBマテウス・モラエス選手との激しいバトルを繰り返しながら、左サイドに顔を出したり、ときには中盤にまで守備に降りて来てボールを引き出したりと躍動感たっぷりに動き回っていました。

超攻撃的なポストプレー

 貴田遼河選手の一番の特徴は、ディフェンダーを背負ったときの強さと巧さではないでしょうか。

 横浜FC戦では、頻繁に相手DFの背後を狙う動きを見せつつも、状況を読みながら「足元にパスを出してくれ」と何度も何度も要求していた姿が印象的でした。

 実際、彼はボールを受けた瞬時の判断が秀逸な選手です。相手を背負った状態の中、いかにして前を向くのかと、その一点に神経を集中させてプレーをしているように感じます。身長176cmと、決して大柄なタイプではありませんが、U-18の試合では、例え3人に囲まれようとも強さと技術で前を向こうと挑みます。それだけポストプレーには自信を持っているのだと思います。

 今回、J1の選手が相手であっても、全く苦にする素振りはありませんでした。むしろ、来るなら来いと言わんばかりに、身体をぶつけ、ボールを要求し、瞬時に外し、ターン、そして前進するという普段通りのプレーを随所で魅せてくれました。何とも頼もしいですね。

 私が、彼のポストプレーに注目したのは、2021年夏の日本クラブユースサッカー選手権、準決勝の浦和レッズユース戦でした。死闘となった延長前半、当時、1年生だった貴田選手が魅せた驚異的なポストプレーは今でも脳裏に焼き付いて離れません。

(少し分かり難いですが、私の引用RTにYou Tube動画のリンクが貼ってあります)

※Green Card チャンネル公式

 相手2人を背負い、右足でターンすると見せかけながら、瞬時の判断で左足に持ち替え、倒れ込みながらも真鍋隼虎選手へのキラーパスを通したシーンです。後方だけでなく、前方からも寄せられているにも関わらず、俺にパスをよこせと催促してのスーパープレーでした。

 ちなみに、貴田選手に向けて縦パスを刺し込んだのは当時1年生の鈴木陽人選手です👏

 鈴木陽人選手も2種登録されていますので、いずれトップチームでの公式戦デビューがあるかもしれませんね!

 また、縦に刺すパスといえば米本拓司選手を思い浮かべるグラサポさんも多いのではないでしょうか。

 横浜FC戦では、途中出場となった米本選手とピッチ上で共有できた時間は僅かに15分ほどでした。とても残念!

 米本選手の縦に刺すパスに対して貴田選手はどんなアイデアをもって前進するのか、これまでにない化学反応を引き起こすのではないかと、期待していただけに、少し残念でした。今後に期待ですね!

逞しさが増したドリブル

 次に、ドリブルです。

 前半10分、横浜FCの長谷川竜也選手に体当たりを食らいながらも、逆に弾き飛ばして前進するという圧巻のシーンがありました。

長谷川竜也をブロックしてドリブル
長谷川竜也をブロックしてドリブル 写真提供:🐼 @sakupnd96 さん

写真提供:🐼 @sakupnd96 さん

 それ以外のシーンをみても、フィジカルコンタクトについては、J1でも全然負けていませんでした。

 今回は、ボールを引き出すために降りてきてからのドリブルというシーンが多かったように思います。できればもっともっと相手のゴール付近でドリブルを仕掛けたかったのではないでしょうか。

 次回のチャンスでは、ゴールに向かってガンガン仕掛ける貴田選手に期待したいですね。

 ちなみに、貴田選手といえばこれ!というドリブルをご紹介します。(You Tube動画)

※名古屋グランパス公式

 こちらの動画も1年時のものになります。まるで三笘薫選手を彷彿とさせるドリブルだとは思いませんか?

 私は1年時の貴田遼河選手のプレーを観たときに、大迫勇也選手のポストプレーと、三笘薫選手のドリブルを併せ持ったスペシャルな選手だと感じました。身体が出来上がってきたら、高校年代では無双するのではないかと。今年3年生となり、いよいよそんな雰囲気がプンプンしてきましたね😊

次こそはゴールを

 そして、フォワードとして求められるものは何といっても得点です。

 昨年の天皇杯では、シュート0本に終わった貴田選手ですが、今年は印象的なシュートを2本放っています。

 特に、前半30分、野上結貴選手からのロングフィードを酒井宣福選手が胸で落とし、走り込んだ貴田選手が素早く左足を振り抜いたシーンにはストライカーとしての鋭い嗅覚を感じました。

 惜しくもDFにブロックされましたが、好調な酒井選手との息の合ったコンビネーションは迫力満点でした。

 試合後には「FWなので、結果を出したかった。絶対に次に出た時は点を取りたい」と悔しさとともに決意を語っています。有言実行、頑張って欲しいですね!

※名古屋グランパス公式

 折角なので、高円宮杯プレミアリーグでの貴田選手のゴールシーンをご紹介します。先日行われたサンフレッチェ広島ユース戦での起死回生、同点弾です。利き足ではない左足での強烈な一撃でした。

※サンフレッチェ広島公式動画チャンネル

高強度プレッシング

 ここまで、ひとつひとつのプレーについて見てきましたが、昨年よりも圧倒的に進化している部分がありました。

 それは、相手のビルドアップを阻害する際の「高強度プレッシング」です。

 相手CBマテウス・モラエス選手だけでなく、GKのブローダーセン選手も貴田選手のプレッシングには非常に苦慮している様子が窺えました。

 現代サッカーにおいてFWは、ファーストディフェンダーとしての能力が必要不可欠だとも言われていますので、よりタフに、より頭脳的に走り、プレスをかけ、ボールを奪い切れるストライカーというのは、今後ますます需要が高まってくるのではないでしょうか。

グランパスU-18では、古賀聡監督が

  • 「オールタイム オールコート アクション」
  • 「オールタイム オールコート プレス」

というチームスローガンを掲げ、常にハードワークが求められる環境の中で、選手たちを育成しています。

 昨年、明治大学に進学した真鍋隼虎選手や、今年、中央大学に進学した遠山湧斗選手らとともにプレーし、チームが苦しい状況のときこそ、前から激しくプレスをかけることの大切さを学び、また彼らの姿を肌で感じてきたのが貴田選手です。

 貴田選手のプレッシング姿勢を見ていると、偉大な先輩たちの魂までもが宿っているような、そんな錯覚を覚えることがあります。(余談ですが、昨年の貴田選手の背番号は10番、今年は9番です。私の勝手な想像ですが、昨年は真鍋先輩の背番号10を、今年は遠山先輩の背番号9を懇願し、継承したのではないかと想像しています)

さらなる飛躍へ「世界ヲ遼河セヨ」

 ここまで、貴田遼河選手のプレー部分を中心に振り返ってきましたが、決して忘れてはならない最強の武器があります。

 貴田遼河選手にとっての最強の武器とは、強靭なメンタルだと思っています。

 先程ご紹介したプレミアWEST、広島ユースとの開幕戦では、2度のビハインドにも食らいつき、自らがチームを鼓舞することで、窮地に立ったチームを甦らせ、逆転勝利へと導きました。

「もっと闘えや!もっとやろうや!」とチームを鼓舞する貴田選手の激しい檄が、配信のマイクにもしっかりと拾われていました。

(前述したYou Tube、貴田選手シュート動画の後半29分付近をご覧ください)

※プレミアWEST開幕戦のメンバーと雑感⬇

 偉大な先輩たちの背中を追いかけ共に闘った2年間、卓越した技術と強靭なメンタルをさらに高いレベルにまで鍛え上げ、ここグランパスアカデミーから今まさに羽ばたこうとしている、それが貴田遼河選手です。

 2023年シーズンは、高校年代のラストイヤーとなります。

 当然、高円宮杯プレミアリーグ制覇というのが、チームとして目指すべき最大目標となります。

 そのチームの中心には、いつも大きな声でチームを鼓舞する貴田遼河選手の姿があるはずです。

 そして、次はトップチームでのゴールを!

 勿論、トップ昇格を掴み取るための大切な一年にはなりますが、彼のサッカーキャリアにおいて、トップ昇格は単なる通過点でしかありませんし、それくらいの強い気持ちで挑戦してもらいたいです。

 今年の6月には、フランスでモーリスレベロトーナメントが開催されます。

U-19日本代表が挑む国際大会ですが、飛び級での招集も十分視野に入ってくると思います。

 個人的には、世界に見つかる前にトップ昇格を決めてほしいなと、そんなふうに願っております。

 貴田遼河選手ならば、私たちの想像を遥かに超える先の先を見せてくれることでしょう。

 さあ!光り輝け、貴田遼河🔴🟡

世界ヲ遼河セヨ
世界ヲ遼河セヨ

貴田遼河選手のゲートフラッグ

【おまけ】

「風」は吹くのを待つのではなく、皆で起こすものだと、改めて感じた試合でした。

「風」チャントで勝利を喜ぶ選手&サポーター(3枚目の動画)

※名古屋グランパス公式

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