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ハメたのか、ハマったのか 2023年J1リーグ第10節 横浜F・マリノス戦マッチレビュー #grampus #fmarinos

5月に続く重要な連戦の開幕戦は引き分けとなりました。この引き分けが「あの時負けて無くて良かったよね」と振り返られるように、今日の悔しさを最速で振り返ります。

試合情報

横浜F・マリノス・名古屋グランパスのスターティングメンバー・ベンチ
横浜F・マリノス・名古屋グランパスのスターティングメンバー・ベンチ

ハメたのか、ハマったのか

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前半、面白いように名古屋の守備が効いた。低い位置からつなぎながら引き込みたいマリノスに対して名古屋は「センターバックの正面に立つ事」「サポートに降りる選手に対してマークをつける事」を徹底した。

当然マリノスとしてはボールを繋げる為にボールを受けるスペースを作りたいので、名古屋が人にマークを付ける事を利用したい。

マリノスは喜田が再三降りてスペースを作る。それに対して前半から徹底したマークを行なっていたのは酒井。

酒井のマークを引っ張ることでビルドアップのサポートに入ったセンターの相方の選手が前を向いてボールを受けたり、センターバックが縦にボールを付ける事が出来るようになるはずだった。

マリノスが苦労していたように見えたのは 中央でボールを受けた選手のボールの出先を潰されていた事とマークを引っ張っても名古屋の前線の選手がマークで引っ張られた選手のカバーに降りている事だった。

名古屋の守備がハマった構図
名古屋の守備がハマった構図

マリノスはどうしても低い位置でのボールの進行のサポートにサイドバックが入るためにサイドが高い位置に立てない前半が続いた。左サイドでは米本と森下が壁を作りサイドバックの進行を阻み藤井がサイドの勝負へ。右サイドはエウベル1人の勝負に対して野上と内田で対応する事でサイドの勝負を制した。

前半ピンチになったシーンでは中谷と稲垣がボールの受け所を潰しにいった時に躱され、野上が中央を見なければいけなくなった時に内田対エウベルの単体性能同士の勝負に持ち込まれたときや藤井対水沼の部分での勝負の際に危険な状況になっていたことが多かった。

前半両サイドを崩されたシーン
前半両サイドを崩されたシーン

“悩み”に助けられた攻撃

守備から攻撃への早い切り替えの場面が多かったとはいえ、名古屋がボールを持ってる場面でもマリノスから守りの“悩み”が見られたように感じた。

名古屋のシャドーの選手の守備対応をするためなのか、マリノスの両サイドバックは最終ラインに吸収されている事が多くみられた。その結果WBが放置され、ボールを持った時の進行がかなり楽に行なう事が出来た。

マリノスの前線の選手達も基本的にボールを動かしている時の「制限」というのは少なく、あくまで名古屋の後ろが難しい状態でボールを触る時のみのプレッシャーで、名古屋の最終ラインに対して構える訳でも取りに行くわけでもない状態で前残りしている状態が多く見られた。

マリノスの前線4枚が前残りしてくれた事も名古屋のウイングバックが攻撃参加できた要因だろう。

右サイドではマテウスのサイドの流れに永戸が釣り出される事で大外の内田&マテウス対永戸の状況を作られてもマリノスは喜田がスペースを埋め、前線の守備がハマりそうにない時は渡辺が名古屋のビルドアップ部隊を突っかけにいく。

マリノスとしては渡辺のところで奪い、喜田のスペースのカバーで最後はやらせない!という意図だったように見えたが、実際名古屋が使ったのは「渡辺と喜田の仕事の後に出来る場所」で、その場所に選手を送る事で相手ゴールへの脅威を作り出した。

名古屋の攻撃が「使えた」場所
名古屋の攻撃が「使えた」場所

森下の得点シーンはまさにマリノスが悩んでいた部分を濃縮したような得点でマークが浮いたウイングバックへボールを供給し、シャドーの守備対応に悩んでいた部分を利用して永井がマリノスの選手(喜田)を釣る。

喜田と渡辺が分断されたスペースへ米本が入り展開する。

縦への進行を切るために構えている松原を押し込んだ所で戻りきれてない渡辺の部分にカットインしてシュート。

マリノスが悩む間に先制をすることが出来た。

勝負するポイントが変わる

後半に入り明らかにマリノス側に修正が入る。高い位置にサイドバックが立ち、それに加えて内側にも入ることでセンターの選手に2択を迫る。外に寄れば中央が空く。前半のようにプレスに行けば隣にいる相手選手がフリーになる。センターで構え続けると大外は数的優位を作られてしまう。54分頃から露骨にマリノスは「外を崩しましょう」の配置へと変わっていった。

後半の構図
後半の構図

失点シーンでは上記とは人が変わるがセンターの横に立つのが西村、ヤンマテウス、ロペスとなり稲垣が釣られた。釣られたときの対応をそもそも試合の中でほぼしていなかった事に加え、選手交代後で前半から行なっていた「センターの選手に張り付く前線がいたら釣られたスペースをマテウスが代わりに埋めに入る」という約束がユンカー、和泉、マテウスの並びでは共有されていなかった。

この失点の一瞬だけはマリノスの思い通りに選手が釣られて、いつもの約束事が消え去ったのが重なってしまった。

試合雑感

  • 本当にもう一点とれていれば…と思わされる試合。ただ、そう思える内容だったからこその悔しさ。
  • 前半完璧な守備組織の扇の要だったのは酒井と内田。
  • 今シーズン一番の出来だったのはセンターと最終ラインのマークの受け渡し方。前半は完璧に近いパフォーマンスだった。
  • ボールを受ける場所。ボールと人の関わり方の精度は確実に向上している。

さいごに

5月最初の試合は今シーズンの命運を決める試合。いい流れ、ポジティブな感情を沢山溜めて次に迎えますように。

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