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雨の中の選択肢 天皇杯 JFA 第103回全日本サッカー選手権大会3回戦 ベガルタ仙台戦マッチレビュー #grampus #vegalta

集合写真
集合写真

俗に言う“残業”と呼ばれる90分+αを乗り越え、辛くも次の試合へコマを進める事が出来た。

天気と日程に苦労したこの試合をピンポイントレビューで振り返る。

試合情報

名古屋グランパス・ベガルタ仙台のスターティングメンバー・ベンチ
名古屋グランパス・ベガルタ仙台のスターティングメンバー・ベンチ

雨の中の選択肢

インサイドグランパスの野上や稲垣のインタビューでも「水が溜まっていたので長いボールを蹴ってリスクを減らしていこうという共通認識が持てた。」というように試合開始から徹底してロングボールを蹴り込む形が多く見られる。

この展開で難しい選択だったのが山田だった。本人の感覚的な問題なのか、それとも課題としている守備時のアクションの遅さと強度が原因なのかは分からないが前半の半分以上を相手の選手の後ろで隠れるような時間が気になった。

酒井や前線に当たるボールの回収に出る足が相手の選手の後ろにいるために遅れる。この影響でロングに対するアプローチの数が足りずに中盤でボールを仙台に回収される方が増えた。

ボールがある程度周りだした時間帯では山田が受ける場所に重廣が降りて被ってしまうような事も頻繁に起きて「長いボールを使うフェーズ」から「持つフェーズ」になった時に混乱していた選手がかなり居た。

この部分について、稲垣はインサイドグランパスで「積み重ねた事が出来た中でいつもと違うメンバーが頑張ってくれた」という趣旨の話もしているので、チームがパニックになった瞬間というのは認知してるのだろう。

この試合で山田は開始20分間で相手に隠れ続けてしまった。受けに顔を出す選択をしなかった事で前半多少ピッチコンディションが回復した段階でも最終ラインの選手達から球を預ける選択がされなかったのが中々辛い状況だった。

仙台の攻略法

名古屋が本来プレスをかけてボールを回収したい状況だが、プレスに関してもハマらない時間が続く。仙台の後ろ4枚に対して前線がどうプレスに行くのか?がかなり曖昧になる。マリノス戦でも川崎戦でもやられた「引き込んでプレス回避」をかなりスカウティングしていたのか、サイドハーフとサイドバックの縦関係で引き込まれて裏返される場面も。

引き込んでプレス回避の状況を有効にしていたのが中山の存在。中谷も疲労の影響か中山を完璧には抑えられない。マリノス戦のアンデルソンロペスと対峙してる時のような形を造られ、プレスを引き込み空いたスぺ―スで中山に受けさせていた。

仙台の名古屋対策
仙台の名古屋対策

仙台の攻めに関してのキーワードは「サイドを厚く」だった。

(詳しくはタグマ仙台の“仙台塵記”へ)

仙台は名古屋の両脇のセンターバックの前に人を置かない事でそこのポジションを無視した。

そして大外のサイドの縦関係でボールを運ぶ。この形を取って仙台のサイドハーフが名古屋の選手を押し込む形とサイドバックにプレスを引き込む形を取った。これをやられると名古屋は424のような形を取るようになってしまい、中盤でのアドバンテージを取られるように。

押し込んだことでできてしまったスペース
押し込んだことでできてしまったスペース

和泉が疲労なのかチームが決めた設定なのかは分からないが終始かなり高い位置を取り続けていた事で仙台はかなり容易に「引き込み」と「押し込み」が可能になった。

この日和泉竜司は最多と思われるシュートを放つ。でもWB
この日和泉竜司は最多と思われるシュートを放つ。でもWB

後半の交代と展開

後半頭から35山田→17森下、19重廣→10マテウスとなる。

前半役割が被る事が起きたり、パニックになっていた2人を下げて内田とマテウスで絶対に渋滞しないコンビを中盤に置いた。

内田が渋滞しないのは彼の技術的な能力の他に「稲垣に任せる勇気」を持って「稲垣が早く判断できるように自分のプレー選択が早い事」に重要性がある。「早く受ける→早く出す→速く動く→受けに戻る」この一連の動きで縦方向に軽い事が「受ける為に動く→受ける為に動く」というように1つの行動を連続していて渋滞してしまう選手との差。というのが良く分かる上に詰まった時の理にかなった交代策だった。

仙台は露骨に動きが落ちたのでウイングバックを河面、野上、森下で時間を追うごとにローテーションしながら外の縦を付き続けた。これに対応する形で仙台は532のような形にこの時間帯から「ひょっとしたら崩し切れないかも」が脳裏によぎる時間となってきていた。

試合雑感

  • 雨の為にかなり酷いピッチとは裏腹に涼しい風が吹いて過ごしやすかった港
  • 選手だけでなく見る側も体調管理には気を付けて。
  • 天皇杯が来る度に長谷川監督がなんとかものになって欲しいと思ってる選手がよくわかる試合に。
  • 慈愛の神様もビックリするぐらい丁寧なキャスパーからマテウスへのパスと長澤の紫電一閃キックがハイライト。
  • 5本目のキッカーをキャスパーにした監督に天晴
  • 疲労感や試合感の問題で壊れそうな試合をなんとか支えた内田と長澤が個人的なMOM
  • 河面は絶対に勝ち目が少なくなるウイングの選手との背走勝負以外はトップコンディションの気がする。次節故郷凱旋。

さいごに

なにかと起こる港。大雨の次に訪れるのはまさかの浦和戦@港。

それに加えこの試合でヘロヘロになった選手達が次に向かうのは強烈な蒸し暑さが待つ京都。

笑って中断期間が迎えられますように。

勝利の抱擁
勝利の抱擁

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