グラぽ

名古屋グランパスについて語り合うページ

メニュー

仕込まれた意図とされないチャレンジ 2023年JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第1戦 アビスパ福岡戦マッチレビュー #grampus #avispa

180分の前半戦が終了。0-1で折り返し。まだ終わりじゃない。

試合情報

1.アビスパ福岡・名古屋グランパスのスターティングメンバー・ベンチ
1.アビスパ福岡・名古屋グランパスのスターティングメンバー・ベンチ

名古屋の攻撃のローテーション

攻撃のフェイズでの攻めの手札の数が問われる試合が続いているが、福岡戦では開始直後にチャンスを作るまでの手札の出し方はスムーズ。

名古屋は3421でスタート。

前田が入った時に多用するダイヤモンド形ではなく、中島にボールを受け取るスペースを与える意図があったと思われる。

IHは裏へ走る動きをして、逆に中島は自陣方面に近づく(落ちる)動きで福岡の最終ラインに縦向きのギャップを作る判断

ギャップ:相手チームのディフェンダーとディフェンダーとの間にできる隙間のことを意味する。相手を揺さぶりギャップを作ることで相手守備陣をこじ開ける

名古屋のIHがこの試合、基本的に中央寄り(中島に絡める様)に位置していたため、それに応じて福岡の最終ラインもかなり中央で密集していた。

その状態から名古屋のウィングバック(森下・和泉)が攻撃参加する事で福岡のディフェンスラインは外に広がってゆき、今度は横向きのギャップができる。

2.1:14〜 前田が流れて右に広げた後の福岡のハーフスペースの穴
2. 1:14〜 前田が流れて右に広げた後の福岡のハーフスペースの穴

2.1:14〜 前田が流れて右に広げた後の福岡のハーフスペースの穴

3.攻め直しの展開では逆に降りながらwbが降りる動きとIHが最終ライン脇に流れる動きでスペースを作って2択。(1:27〜)
3.攻め直しの展開では逆に降りながらwbが降りる動きとIHが最終ライン脇に流れる動きでスペースを作って2択。(1:27〜)

攻め直しの展開では逆に降りながらwbが降りる動きとIHが最終ライン脇に流れる動きでスペースを作って2択。(1:27〜)

左右に相手を振る中で、IHに向けてボールを入れられたくない福岡はセンターをスライドさせる。

4.最終ラインでゲートを通す為に相手を揺さぶる段階で福岡のセンターのスライドが遅れた福中盤の一番外のスペースにボールを挿し込む形(1:30〜)
4.最終ラインでゲートを通す為に相手を揺さぶる段階で福岡のセンターのスライドが遅れた福中盤の一番外のスペースにボールを挿し込む形(1:30〜)

この一連の攻撃のローテーションで試合開始直後にチャンスを作る

名古屋のちぐはぐさと福岡の割り切り

名古屋としてはこの攻撃のローテーションを続けたかったが、次の攻撃のスタートのシーンでちぐはぐさが表出する。(4:15〜)

名古屋は最終ラインをGK含めた3枚とし、同数プレス回避の配置を取る。

最終ラインの数合わせを諦めた福岡は2列目より後ろで数を合わせる。

名古屋は配置にgkを含めた事によりwbを押し込む事ができた。それによって造られたスペースは福岡のセンターの脇。

永井がそこに気付いて降りるが最終ラインが選択したのはロングボール。

5.永井謙佑が絶妙な位置にポジショニングするが使われない
5.永井謙佑が絶妙な位置にポジショニングするが使われない

5.永井謙佑が絶妙な位置にポジショニングするが使われない

チャンスを作った攻撃の手札のローテーションを無視した配球とプレス回避の立ち位置まで取った上で、その形を使わない選択をする。

前半でわかりやすいボタンの掛け違いはwbの動きとgkの配球のズレ

12:05〜の様にcbとwb含めてボールの運び直しをするために降りてくる状況。

後ろに重くなりプレスを引き出す様な6対3の様な形を作る手前を無視して、5対5の場所へボールを出していく展開。

福岡は名古屋の最終ラインを縦に走らせる事が第一目標。

最終ラインを縦に走らせるとセンターも同じ様に下がる為、名古屋のIHとセンターの間にスペースが出来る。そこへ名古屋のIHより先に顔を出してボールを回収する。

名古屋が早く前へ出してくれたボールを回収し、逆に蹴り返す前半となった。

後半の展開と人が動く意味

後半に入ると明らかに右に重さを置く。

※右の重さの選手たちのやりやすさについては森下が赤鯱新報の試合後インタビューで言及している。

前半にもあったが稲垣がハーフスペースの高い位置に立つ事で福岡のセンターを釣りだして山田のプレッシャーを軽減するような動きを見せる。

46:26〜のシーンなど、前線を重くしたことにより山田が浮くシーンなどが再三あったが、なぜか最終ラインは頑なに選択しなかった。

6.浮いた山田。だが使われない
6.浮いた山田。だが使われない

山田を選択しない問題は試合を見返すうちに一つの可能性が見えてきた。56:20〜のように藤井があからさまに山田に預けたい素振りを出したタイミングで山田の顔が出てなかったシーンがあった。

一方で内田が入った81:29〜の場面では同じように藤井が内田に預けようとして預けれなかった場面があった。

両者のその後の対応を見てみる

  1. 山田→「攻めるポイントを変えてくれ」という指示を出して、同じ位置で相手選手の周りで顔をだそうと探る。(ボールのあるサイドが変わる)
  2. 内田→もらえないと一度ポジションから離れて同じ場所に受けなおしに降りてくる。(ボールがあるサイドは変わらない)

この両者の差が最終ラインの「預けにくい」という印象につながっているのかもしれない。

本人の立ち位置やプレーの特性というよりはビルドアップのスタートを担う選手たちの“正当性”が強すぎるように感じた。

試合雑感

  • きつい試合に感じたが、持ってる手札や形がないわけではない。選択する時の“精度”の問題。選手が欠けて、欠けた選手の能力が直接的に必要なわけではなく、その選手が担っていた負荷が全員に降り注いでいるだけ。それは個人の技術やサッカーIQで軽減できる部分。
  • 実戦が少ないせいかピッチでの印象が悪さしてそうな山田。自信があるなら年齢や経験なんて関係ない。味方を怒鳴り散らすぐらいの厚かましさでやって欲しい。
  • ボールを動かす楽しさを思い出して欲しい。

さいごに

日曜日。満員の豊田で歓喜の瞬間を

Leave A Reply

*

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Share / Subscribe
Facebook Likes
Tweets
Hatena Bookmarks
Pocket
Evernote
Feedly
Send to LINE