お題箱からのネタです。
スポークスパーソンというのは「企業や団体の内外とのコミュニケーション窓口である広報」です。
そもそも「グラぽ」はファンコミュニティサイトですので、名古屋グランパスの窓口ではありません。ですからスポークスパーソンではありません。
一般的なブログの目的と思われるもの
通常、ブログやWebサイトはなんらかの「運営者のいいたいこと」を伝えるためのものです。だから偏りがあります。
グラぽの目的
先日、城所あゆねさんのラジオでもお話させていただきましたが、グラぽの目的は以下の3つです。
- グラぽの目的1:グランパスのことを考えるきっかけになる
- グラぽの目的2:サッカーのことを深く知ることでグランパスをもっと好きになってもらう
- グラぽの目的3:参加してもらうことでグランパスを盛り上げる「当事者」になる
一番強調したいのはここです。
「自分たち(レギュラーメンバー)の考えていることをただ発信するだけじゃなくて、色んな人に参加してもらいたい、と考えています。
グランパスを盛り上げるのに、編集部のメンバー数人のチカラではまったく足りません。
「いや盛り上げるなんて面倒だし、盛り上げるなんてよくわかんないし」
そんな人はいっぱいいるんじゃないでしょうか。
でもグランパスを応援しているからには、なにか「自分の好きなグランパス」があるから応援しているんじゃないでしょうか?
そんな自分の好きを語る「当事者」になってくれればいいと思います。
誰か1人そういう人が出てきてくれれば、「自分もそういえば・・・」と思う人も出てくるでしょう。みんなが語れば怖くない。恥ずかしくもない。
そうやって語る人が増えていけば、それでグランパスを盛り上げることになると信じています。」
批評とはなにか
自分たちがお送りをしている、レビューは、日本語で言えばやわらかく言うと「振り返り」固く言うと「批評」になります。
批評の定義は以下みたいな感じです。
事物の美点や欠点をあげて、その価値を検討、評価すること。(中略)批評の基本は判断であり、判断は事実判断から価値判断へ、換言すれば真偽・黒白の判断から優劣・長短の判断へと向かう。(中略)いずれにせよ価値の判断は究極において個人的・相対的であり、よりよきものへの努力が払われているか、よりよきものと比較してどこが足りないか、そしてそのよりよきものとは何かを不断に模索するという高度の精神的葛藤(かっとう)を通して行われる。
[小林路易]出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
我々がレビューを書くときに気をつけていることが、
「自分の感情を書き散らす場所にしない」
です。
良いことは褒めてあげたいです。ただ、自分たちのWebサイトの目的はなんだったか、ということを考えると、盛り上げる方向に行きたい。
出来ていないことは、今のグランパスには一杯あります。
でも、「お前はこんなことができてないんだよ」なんていう下げ記事を書いたら、
それを見て、スッキリする人もいれば、
「自分の応援しているものをこんなに厳しく言われてしまった」と落ち込む人もいます。
できていないことの指摘なら、まずは基本的に事実の指摘。そして、できるだけ前向きな言葉でを投げかけてあげたいじゃないですか。
- Aの文章「野上も藤井も上がってしまって、中谷が取り切れず失点とか、ひでえな。DF陣もそれを指示する長谷川健太もサイテーだわ(←感情をぶつけるだけ)」
- Bの文章「左サイドを藤井が上がり、そこに中谷まで引っ張られたことで、中盤に大きなスペースを空けてしまったそこにサイドチェンジを出されたことで、容易にカウンターを許してしまった。(←事実の指摘)攻撃の枚数をかけることは大事だが、アタッキングサイドではないサイドの選手まであがってしまうのは、そのリスクとリターン(反対サイドの選手を引っ張れる)が見合ってない。そこは再考しても良いのでは?(←改善提案)」
常にこうできている、とまでは言いませんが、僕らがやりたいのはBのような批評です。
批判とはなにか
批判という言葉があります。「批評に加えて、判定・判断する」ということが批判です。「批判」には、判定や評価といったはっきりさせるニュアンスが含まれます。
ある意味、白黒つけるってことですね。これが難しい。
サッカーを見ている側の僕たちが明らかにできるのは、勝ったか、負けたか、引き分けたか、そこまでです。そこにあると思われる様々な駆け引きを読み解いて、可能な限りわかりやすくお伝えしようと思っていますが、それでもすべてが判っているわけではありません。
ですから、グラぽは、採点などの判定はしません。
勝ったときには「こんな風な工夫をしてたから勝てたよ!」
負けたときには「こんな風に工夫をしてたけど、相手がこう上回ったよ(残念)」
こんなスタンスで記事を作っています。そういう意味で言うと、「批判」はしようとしていませんね。
さて、お題箱をもう一度みてみましょう。
批判には、もう一つ「人の言動・仕事などの誤りや欠点を指摘し、正すべきであるとして論じること」という意味もあります。
もしかすると、このお題箱のアカウントのかたは、こちらの意味で批判という言葉を使っているかもしれません。
こちらの意味の類義語としては「非難」があります。
非難の意味は「人の欠点や過失などを取り上げて責めること」です。批判よりも責め立てる度合いが少し強めの場合に使われる言葉でもあります。
これらの言葉の難しいところは、書き方を誤るとわたしたちの目的である「グランパスを盛り上げる」とは逆に、グランパスを盛り下げる方向にいってしまう可能性があるところです。
グランパスを改善したい、と考えて発した言葉が、意図の通り伝わらないことなんていくらでもあります。
「グランパスがダメって言われてるぞ!・・・グランパスダメなんだ・・・」
と、世間にアピールしてしまうのでは意味がありません。
ですから、批評のときには「出来ていないことを客観的に指摘する」ことが大事ですし、改善案の提示をする場合も最大限に配慮が必要なのです。
そういう意味からも、グラぽは「ズバズバグランパスを滅多斬りにしてくれる」ことを期待しているかたには、希望に添えないかもしれません。これからも。
とは言え、門戸は開いています
試合のレビューで、ズバッと批評したい、という方がいたらお待ちしています。元々の方針とは異なりますが・・・
いろいろな考え方があって良いと思います。
皆さんもグラぽで自分の「好き」を書いてみませんか?
いつも読んでます!
スポンサー繋がりでもクラブ公式の繋がりでもないメディアがお堅いこと言い出したら自意識過剰で最悪だと思います。
これからも自由に発信して欲しいです!