
小西社長、いや、敢えてコニタンと呼ばせて欲しい。
本年4月のグランパス定期株主総会(例年、4月20日前後だっけ?)にて退任の予定とのことで、2017年4月の社長就任以来、8年間のグランパス社長業務について本当にお疲れさまでした(まだギリ終わってないけど。コニタン社長ラストゲームは4月20日のホーム広島戦かな?)。いちグランパスファンとして心から感謝を……って、ここまで入力してガチ泣きしちゃってますなう。オッサンの自撮りなんか載せても仕方ないから載せないけど本当に泣いてる。コニタンがグランパスから去ることがこんなに「寂しい」と認識するなんて、なあ、すごいなこれ。
過去、グランパスの「社長」さんて、申し訳ないけど露骨に「トヨタからの天下り」感があって、あとはイレギュラーな久米さんとかもいましたけど、そもそも本当にこの人って社長業務をやれるのか? みたいな感じが、外部から見る限りにおいて、正直あったわけなんですよ。だからなのか、歴代のグランパス社長さんがファン・サポーターから肯定的に言及されることって、ほぼなかったんじゃないでしょうか。
減資からの増資のトヨタ子会社化とかありつつ、2016年にコニタンのグランパス社長就任予定が発表されて、トヨタ本体での役職やざっくりの遍歴的に「す、すげえ。明らかにトヨタの本気を感じる経歴だ……!」と思い、「これ以上の人をトヨタ様がグランパスにくれることってないんじゃないの?」と震えたことを思い出します。
それまで、グランパスの社長さんたちの現地目撃情報なんてほとんど聞いたことありませんでしたが、コニタンが社長に就任してからの2017年、「スタジアムでコニタンと握手した」みたいな目撃情報がちょこちょこ出てくるようになり、そしてそれがいつの間にか「当たり前」のことになった。僕自身もコニタンと握手させてもらったことありますし、すげーな、社長がこんなに現地でいちファンに「営業」するんだなって良い意味でびっくりしたもんです。
クラブ社長というのはJリーグ規約的に試合の場にいないといけないわけなので、過去のグランパス社長方も実はその辺にいたんでしょうけど、スタジアム近辺の「その辺」を本当にプラプラしてファン・サポーターと会話して握手して、なんてグランパス社長は、コニタンが初でした。クラブがリスタートしていた2017年、こんなに親しみやすい・顔の見える社長さんが、ホームでもアウェイでも「一緒に頑張りましょう」ってスタジアムで出迎えてくれたことの嬉しさはすごかったな。
グランパスの順位的な成績としては、残念ながら、コニタンの思い描いていたものとは違うんでしょうね。ただし社長のミッションは、まずは株主に対する自社の企業価値最大化なわけで、その評価項目の一つであろう「ホーム観客数」はコニタン就任以来、明らかに増えています(2016のトヨスタ平均が約2万3千、2025ここまでのトヨスタ平均が約3万3千)。売上もまた、コニタンの就任前では約47億円だったのが、2023年では63億にまで成長しました。ファンクラブ会員数でも、就任前の約1万4千人から約3万4千人にまで増えました。約8年で売上1.4倍ですからね、経営者としてシンプルに「結果を出した」と言って良いんじゃないでしょうか。
もちろん完璧な人間なんてのは存在しないわけで、内側から見たらまた違う話もあったりするんでしょうが、外側から見える社長さんとしては間違いなく最優秀だったコニタン。できればJ1での順位がもうちょい上の方で安定してくれると成績的にも見栄えが良かったんですが(苦笑)、J1昇格とルヴァン優勝2回は間違いない「実績」です。そして、何よりも、数字には表れない「ファン・サポーターから見た親しみやすさ」が魅力だったんじゃないかなと。
この8年間、すごいストレスだっただろうなー。社長業務お疲れ様でした。コニタンもまた降格からのJ2を一緒に闘った仲間だったと思っています。できれば、これからはもうちょっと気楽に、一緒にグランパスを応援できれば、こんな嬉しいことはないですよ。
小西工己さん、ありがとう、お疲れ様でした。またいつかスタジアムで。