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「良い攻撃」を考える(この前の続きだよ!) #喋る机

前回の記事はこちら

試合に負けたとき、それは運が悪かったのか、内容が悪かったのか。もっと細かく見て、得点できたとき、失点したとき、それは運が悪かったのか、内容が悪かったのか?

ここで、大前提として共有しておきたいことが、「試合に勝った=相手チームより多く得点した」ということですが、「得点が決まる・決まらないは確率の問題だ」ということです。

ざっくり噛み砕いたフローチャートがこちら

得点に至るまでのフローチャート
得点に至るまでのフローチャート

極端な数字で考えてみれば、このフローでYesの確率が仮に全部10%だとすると、得点確率は0.1×0.1×0.1×0.1×0.1×100=0.001%……ギャー!サッカーでは0.001%しか点が入らないよー!

画像出典 名探偵コナン ©青山剛昌 小学館
画像出典 名探偵コナン ©青山剛昌 小学館

ネタ晴らしをすると、さっきのチャートには罠がありまして、「選手がシュートを打てる位置にいる」「選手の足元または頭にボールが届く」「選手がボールコントロールに成功してシュートを打てる」確率なんて、状況が色々あり過ぎてわかんねえよ!……ということなんですね。じゃあ結局どれくらいの確率なのよさ?

そこで先人の知恵を借りましょう。我々グランパスファミリー界における知の巨人、名城大学の小中先生の仕事です!

引用元 サッカーにおけるゴール期待値 (小中先生いつもありがとうございます)
引用元 サッカーにおけるゴール期待値 (小中先生いつもありがとうございます)

詳しくは引用元記事を読んでもらうとして、ざっくり言うと

  • ゴールエリア内&ゴールの横幅内の、いわゆる『良い位置』からシュートを打てた場合の得点確率は約70%だぜ!
  • それ以外の『良くはない位置』からシュート打っても精々40%以下でしか得点できないぜ!

ってことなんですね。

で、選手のシュート技術・シュート力や、相手守備陣を出し抜く技術が高品質なら得点確率が高まるし、そうでなければ確率が下がる。一方、相手守備陣の質が悪ければ確率が高まるし、良ければ確率が下がる。超ザックリ言うと、サッカーの得点確率はそんな感じなわけですよ。ここまでが前提です。

J1優勝に向けた「良い内容」とは

前回の記事を踏まえ、次のように定義したいです(異論は認める!)。

  • シーズン63点以上
  • 31失点以下

じゃあ、それをどうやって達成するの? というところで、長々と話した前提が関係してくるんですね。

63得点以上ってどうやるの?

「良い位置でシュートを打てれば約70%の確率で得点できる」ということは、超単純計算で、63÷0.7=90……つまり、「シーズントータルで、良い位置で90本シュートを打てれば63点くらい取れるはず」ということです。

これを1試合あたりで考えると、90÷34=2.65となり、1試合あたり3回、良い位置で……要するに、1試合で決定機を3回作れれば、実際に得点できるかどうかは別にして「良い攻撃ができてる」と評価して良いんじゃないでしょうか。チームとして目指すべき攻撃は、それです。

じゃあ、グランパスはどうやって1試合に3回の決定機を作るねん!? となるわけですが、そりゃファストブレイクやろ……長谷川健太監督がそう言ってるんやからそれしかないやろ……。というわけで長谷川健太監督の過去実績を見てみましょう。

喋りだす机

チーム

勝点

得点

失点

得失点差

ボール支配率

清水エスパルス

2005

39

40

49

-9

データ無し

2006

60

60

41

19

2007

61

53

36

17

2008

55

50

42

8

2009

51

44

41

3

2010

54

60

49

11

ガンバ大阪

2014

63

59

31

28

51.5

2015

63

56

37

19

51.1

2016

58

53

42

11

52.0

2017

43

48

41

7

52.5

FC東京

2018

50

39

34

5

47.8

2019

64

46

29

17

45.6

2020

57

47

42

5

43.7

2021

(34試合換算)

47

44

47

-3

46.1

記者「おはようございます」

デスク「おはよう。なんだ、途中からいきなりこの形式にするのか」

記「正直なところ、数字を柔らかい文章にするのって難しいんですよ」

デ「了解だ……長谷川健太監督の過去実績を見て、単純に考えると、得点数の多いシーズンは『ファストブレイクがうまくできていた』はずだよな」

記「得点数の多い順に、2006清水、2010清水、2014ガンバ、2015ガンバですね」

デ「対して、東京時代では50得点以上できたシーズンが無かった」

記「違いは何なんでしょうか」

デ「俺の仮説ならあるぞ。あくまで仮説だが」

記「もったいぶらずに教えてくださいよ」

デ「走力と献身性を併せ持った前線+天才MFだ」

記「わけわからんです」

デ「順番に見ていこう。2006年の清水エスパルスの攻撃陣って誰か覚えてるか?」

記「覚えてませんよ、もう16年も前の話じゃないですか」

デ「正直、俺も忘れていたので調べたんだ。主なところで、チョ・ジェジンが16得点、マルキーニョス11得点、枝村匠馬9ゴール、藤本淳吾8ゴールだった」

記「マルキーニョスって鹿島とかにもいたあのマルキーニョスですか?」

デ「そのとおり。走力フィジカルヘディング良しのチョ・ジェジンに、何でもできてトップ下的にもプレーできたマルキーニョス、走力テクニックを併せ持つ枝村藤本がスピードに乗って攻撃を仕掛けるっていかにも強そうじゃないか?」

記「確かに……。2010年はどうだったんでしょう」

デ「全盛期を迎えつつあった藤本に、誰よりも走れる岡崎慎司、中央には献身性の塊ヨンセン、そして何よりも『割とコンディション良かった小野伸二』がいた」

記「2010年、小野伸二がリーグ30試合出場かあ。30試合以上出場した最後の年ですね」

デ「ヨンセン、岡崎、藤本に加えて天才・小野伸二がいたんだから、ファストブレイクも絶好調だっただろうな」

記「ガンバ時代は僕もわかります。宇佐美、パトリック、阿部ちゃんや倉田秋に加え、天才・遠藤保仁がいたわけですよね」

デ「だいたいそれで説明できちゃう感じだよな」

記「じゃあ、東京時代は、マルキーニョス、小野伸二、遠藤保仁に当てはまる選手がいなかった、ということでしょうか」

デ「ピッチの真ん中で攻撃で違いを作れる選手、と言ってもいいかもしれない。決して東京の選手を貶す意図はないが、まあ、いなかったよな」

記「久保建英や東慶悟、高萩洋次郎、橋本拳人なんかはいたように思いますが」

デ「久保は清水時代の藤本の立ち位置だった。ほかの選手も比べる対象を考えると同列には置けないかな。それくらい、元気なときの遠藤と小野は恐ろしい選手だった」

グランパスのファストブレイクってどうなる?

記「さっきから選手のことばっかり言ってますが、じゃあ結局、長谷川健太監督のファストブレイクは『選手頼み』ってことなんですか?」

デ「言い方が悪すぎる。『自分がやりたいファストブレイク』に『選手をうまく当て嵌められる』監督なんだ、と言うべきじゃないかな」

本当のデスクからの注釈:カップ戦や短期の好調はともかく、長いリーグ戦を勝ち続けるには「監督のチカラだけ」では難しい。そういう意味では選手頼みの要素がまったくない監督のほうが珍しい。

記「しかし、小野伸二や遠藤保仁級の選手が必要ってのはハードル高いなあ」

デ「優勝を現実的に狙えるクラブになるためには、そういった傑出した選手はどうしたって必要なんだ。選手の質無しに優勝なんて無理だ。あとは自前で育てるか他所から獲るかの違いだけだよ」

記「グランパス、育てられますかねえ」

デ「とりあえず、当面は仙頭啓矢に祈ろう」

記「おあとがよろしいようで」

デ「それではまた次の記事でお会いしましょう」

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