忍者「どうも忍者です」
記者「どうも記者です」
忍「勝ちましたな」
記「等々力では11年ぶりの勝利だそうです」
忍「鬼門という認識に疑いなし」
記「それでは順番に振り返っていきましょう」
忍「まずグランパス、前線の立ち位置がこれまでと比べて変わっていた」
記「これまではユンカーを頂点に永井とカストロのツーシャドーでしたよね」
忍「この試合では右にユンカー左に永井、カストロはトップ下となっていた」
記「どういう狙いだったのでしょう」
忍「意図は分からないが、守備時に右サイド担当がユンカー、左サイド担当が永井、真ん中担当がカストロというのが明確になっていた」
記「どういうことでしょう」
忍「推測として、この試合のグランパスはハイプレス・ショートカウンターの優先順位をかなり下げていたのではないか」
記「川崎がボールを持ったらさっさと撤退守備をしていましたよね」
忍「ただし、可能な限りユンカー+カストロor永井の2枚を前残りさせようとしていた」
記「カウンターの威力を増すためですよね」
忍「その前提として、ユンカー担当のグランパス右サイド側からあまり攻撃されないことと、引いて5-2+永井orカストロの計8人で川崎の攻撃を防げるとの想定だったと思われる」
記「実際に先制点は引いて構えたところからグランパス左サイドで米本パスカット&スルーパス、前残りしていたユンカー&永井のスプリント、という構図でした」
忍「事前の想定が恐らく完璧にハマった先制点だったでござろう」
記「そこからは概ねグランパス優勢で進みました」
忍「ただ、カストロのフリーキックは『かなり幸運』ではあった」
記「いいフリーキックだったじゃないですか」
忍「元々のシュート決定率とシュート本数的に、今シーズンここまでのトータルで見れば、まあ確率的にそろそろ決まるだろ、という言い方もできる」
記「何十本かに一本決まるようなキックがこの試合で決まったと」
忍「そこのツキはあったでござるな。ただ後半の永井やユンカーの決定機が決まらなかったとこも含め、この試合全体で2得点というのは妥当ではなかっただろうか」
記「一方、守備はどうだったでしょう」
忍「あまりそこを突かれなかったので良かったが、ユンカー担当の右サイドでは実質的に内田頑張ってください状態でまあ大変でござった」
記「そのあたりは先方も事前の想定と違ってたんでしょうね」
忍「うむ。わかってればもっと先方の左から攻める形を繰り返したでござろうし」
記「あとは対グランパス定番の稲垣を動かしたところから侵入パターンですね」
忍「今日の稲垣米本はものすごい強度で、自分の守備範囲にきたらほぼ完璧に刈り取っていたのでそこもオッケー」
記「あとはグランパス左サイドですが」
忍「山根もいるし川崎の攻撃でのストロングポイントは明らかに川崎側右サイドだった。実際危ない場面も作られたし」
記「ただ、そこまで危ないシーンはほぼ作られなかったですよね」
忍「うむ。守備の強度が落ちるまでは」
記「後半ですね。川崎のやり方の変化もありました」
忍「こちらの強度が落ちたところで、裏抜けをチラつかせつつ守備の穴を広げようとしてきたのは流石でござった」
記「失点シーンには『数年前に散々やられた川崎感』が漂っていました」
忍「密集!地上戦!突破!という」
記「そこから、失点直後の先方の時間を何とか耐えたのが勝敗の分かれ目でしたね」
忍「ミッチが2点止めたでござるし」
記「チョン・ソンリョンも相変わらず流石でしたが、この試合ではミッチの勝ちでした」
忍「交代で出てきた長澤が大いに効いていたのもポイントで」
記「完全に5-3-2化して守備を固めた姿には前監督時代を思い出させられましたね」
忍「その上で前でボールを持てた時間があったから耐えきれた。総力戦でござったな」
記「楽には勝たせてくれない等々力の川崎でした」
この試合の良かったところ
- もうグランパス全選手と言いたくなる感じ。3バック+ミッチは固く硬い。
- 先制点時のユンカーのトラップ、あれめちゃめちゃ上手いんで是非とも見直してください。あのトラップで、右にも左にもどちらにも蹴られるようになったとこで勝負ありでした。
- 米本マジ今シーズンが絶頂期なのではないか。
- 本当に「ミッチが止められないなら仕方ない」と思わせてくれるミッチ
- 今日もさり気なく右サイドを限界まで上下動している内田。頬のコケ方がめちゃめちゃ節制してることを伺わせる。体脂肪率ヤバそう。
- カウンター時に「プラスワン」として厚みを持たせるランニングマン森下。
この試合の(´ε`;)ウーン…
- 稲垣のファールの仕方がちょっと味方ながら気になるところ……。
- 失点シーン、瞬間的に技術で相手に上を行かれたので、関わった選手たちは大いに反省と改善をしていただきたく……。
最後に
忍「等々力で勝ったこと、今日はそれが全てなのではないか」
記「通算成績でも圧倒的にヤられている川崎相手の勝利ですからね」
忍「何も考えずに勝利の美酒に酔ってもいいさ」
記「おあとがよろしいようで」
忍「それではまた次の記事でお会いいたそうニンニン」