中断期間です。
久々に試合のない週末なわけですが皆様いかがお過ごしでしょうか?
昨日2025年7月11日に、拓殖大学と練習試合を行い、6-0で勝利をおさめました。拓殖大は関東大学サッカーリーグ2部で5位ですが、先日も上位の早稲田大学を破るなど、上位食いが得意なチームでもあります。
そのなかで試されたFWの組み合わせなども踏まえて、短くそれぞれの選手の特徴を考えてみましょう。
現状のFW+トップ下の選手
- キャスパー・ユンカー
- 強み:縦に抜けるスピードの速さと決定力
- 課題:個人での状況打開は得意ではない。守備も最近頑張るが得意ではない。
- 永井謙佑
- 強み:圧倒的な速さとハイプレス。速さで状況打開ができる。
- 課題:年齢のせいか、ハイプレスを続けられる時間が短くなってきている。決定力も若いころより落ちている
- 山岸祐也
- 強み:献身的な守備・前線でボールを収めることで全体を前に向かせられる
- 課題:負荷を考えればしかたないが90分持たないスタミナ
- マテウス・カストロ
- 強み:強力なキック。ボールをドリブルで前進させることができる。
- 課題:悪いときはボールを持ちすぎる。不安定さ。
- 浅野雄也
- 強み:縦に抜けるスピードの速さと決定力
- 課題:個人での状況打開は得意ではない。守備も頑張るが得意ではない。
- 森島司:
- 強み:相手の選手間でボールを受けて繋げる。ラストパスの精度も良い。
- 課題:守備は得意ではなく、時に下がりすぎてしまうこと。
- 和泉竜司
- 強み:圧倒的なテクニックとボールキープ。
- 課題:ボールに絡みにいってしまうのでポジションを空けることが多い
- 菊地泰智
- 強み:ポジショニング抜群で、パス精度も高い。森島と和泉の中間的な存在。
- 課題:フィジカル面で不安あり、囲まれるとフィジカル負けしてボールロストすることが多い
- 杉浦駿吾
- 強み:スピードと決定力。センス溢れる若手。
- 課題:全体的に経験不足。自分のプレーの特徴をチームメイトにわかってもらえていない
全体的に最前線の選手はスピード重視の選手が多く、トップ下やシャドーの選手(マテウス・森島・和泉・菊地)はテクニック系の選手が多いことがわかります。
トップの選手はあまり自分で状況を打開できるタイプではないキャスパー・浅野で、スピードである意味状況を打開できる永井や、ポストプレーヤーの山岸が重宝されるのはわかります。
ゲームを作るタイプの選手はパサーの森島・菊地、ボールを触ってナンボの和泉・マテウスに分かれます。
どういう組み合わせが一番いい?

まず、どのパターンを主軸にするにしても選手全員が幸せになれる組み合わせはありません。前線の選手は若手の杉浦をいれて9名。選手交代をフルでしても6名しか出ることができないので3名は出場機会を得られません。
【やっぱりハイプレス】軸:永井・山岸・森島
このパターンは、保持型の相手には有効なことがわかっています。名古屋グランパスのハイプレスはかなり組織だって行われ、通常ハイプレスをかわされるとピンチになることが多いのですが(そして2025シーズン当初はそれでピンチになることが多かった)、そこへの対策もだいぶ安定してきています。
課題としては、プレスを続ける場合の守備が得意な交代選手があまりいないので、どこかでシフトチェンジが必要なところです。
このパターンだと守備が苦手なキャスパーや浅野が割を食うかたちになります。
【バランス良く攻める2トップ1トップ下】軸:山岸・キャスパー・マテウス
このパターンは、攻撃重視で行きたいときに有効なことがわかっています。今年キャンプで調子のよかったキャスパーをストライカー役に専念させることができ、その控えには浅野雄也がほぼキャラ被りで置いておくことができます。(当初浅野雄也は永井謙佑の代役を期待されていた気がしますが、実際プレーを見るとキャスパー寄りですよね)
キャスパーを活かすには、この形しかありません。(ほかのパターンだとあまり活きない)
課題としては、このプランだとどうしても山岸の代わりになる選手がいないということです。レレみたいに収まる選手が欲しかったのはそういうことでしょうね
このパターンだと、トップ下がダブついてしまうので、マテウスの交代枠1人以外の森島・和泉・菊地のうち2人が出場機会を得られません。
【2列目の得点力にかける1トップ2シャドー】軸:山岸・和泉・マテウス
このパターンは山岸にポスト専念させて、2列目の得点力に賭けるパターンです。常に両シャドーが前を向いてしかけられるように山岸が前線で身体を張ります。
得点を重視すると2列目は和泉か森島、マテウスか菊地になるでしょうか。浅野もいけるかもしれません。
以前はここで永井謙佑の名前が挙がっていたはずなのですが、得点力という点では物足りなくなってきています。1トップタイプは永井謙佑か山岸祐也しかいないので復活にかけたいところです。
このパターンだとシャドーを2枠+交代枠2枠使えますが、山岸か永井がシャドーに降りてくるとダブつきます。
このパターンだとポストプレーヤーではないキャスパーがワリを食うかたちになります。
【結論】これだけでイケるっていう形はない
どれかの形に固定してしまうと、正直割を食う選手が出てきてしまいます。
現状1番目と3番目を中心にやってきたわけですが、実は拓殖大学戦ではやっと「これが一番合っている」と思われる2番目のパターンを試せたそうです。
ただ、そのパターンで惜しいシーンは連発したようですが得点はセットプレーの1点だけで、キャスパーの得点はオフサイドだったとか。まだまだ熟成が必要なようですね。
さて、天皇杯はどうなっていくでしょうか。楽しみです。