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グランパスのカウンターについて考えてみた 清水エスパルス戦 [マクロ] レビュー #喋る机 #グランパス #grampus GR666

グランパスのカウンターについて考えてみた 清水エスパルス戦 [マクロ] レビュー #喋る机 #グランパス #grampus GR666

今回も短めでスミマセン

編集者:快勝でした。

デスク:謎の河面の欠場、ダンの当日朝発覚した負傷。代役が19歳のピサノアレクサンドレ幸冬堀尾。36歳の永井にとっては厳しい中3日連戦。厳しい要素しかなかった試合だった。

編集者:得点の経過などの振り返りはラグさんの記事を読んで貰うとして、これまでの試合となにが違ったんでしょうね?

デスク:ラグさんの記事にも付記したのだが、ハイプレスじゃない戦い方で、今までうまく行っていなかった手法を微調整して、勝利に結びつけた。

今シーズンのグランパスは4月以降、明確に2パターンを使い分けている
◎ ハイプレス・ショートカウンターを狙った試合:横浜Fマリノス戦・柏レイソル戦
◎ 保持からのミドルカウンターを狙った試合:ガンバ大阪戦・湘南ベルマーレ戦・鹿島アントラーズ戦・清水エスパルス戦

編集者:Fマリノスもレイソルも保持に特徴のあるチーム、そういう相手にはやはりハイプレスっていうことですよね。「保持からのミドルカウンター」っていうのは具体的にはどう違うんでしょうか?

デスク:まず、最近のJリーグではカウンター型のチームが増えている、ということがある。カウンターというのは、相手が攻めている時にボールを奪い、素早く攻撃に転じてゴールを狙う戦術だ。相手が攻撃に人数をかけているため、守備が手薄になりやすく、その隙を突くことで効果的な攻撃ができる。ショートカウンターは、相手のゴール近くでボールを奪うということ。成功すれば一番効率がいい。

編集者:カウンターではボールを奪うことが重要なんですよね
ショートカウンターではどうボールを奪うのでしょうか

デスク:基本相手のミスを発生させることが前提になるので、この場合再現性というのは「ミスを誘う追い込み方」ということになる。
ダンが言う偶然っていう言い方はミスは必ず発生するとは限らないので、そこの追い込み方が甘いとただ疲れるだけになってしまうことにイラっとしたのじゃないだろうか

編集者:ミドルカウンターっていうのは、ハイプレス・ショートカウンターとどう違うんですか?

デスク:本来のミドルカウンターは中盤でボールを奪う戦術だ。
● 中盤でボールを奪い、素早く攻撃に移る。
● 相手のディフェンスラインの裏を狙う形で展開する。
● ショートカウンターが相手のCBからの組立ての途中を狙うのに対して、相手の中盤での組立ての途中を狙う。
● ショートカウンターと違って距離が長く、相手が戻る時間があるため、よりスピードが必要
あくまで「本来のミドルカウンター」だ。

編集者:あれ?いまの説明見てると保持とミドルカウンターって矛盾しませんか?

デスク:そう。鎌田大地がいたころのラツィオや古くは大分トリニータが得意としていた「疑似カウンター」というのが正しい。疑似カウンターとは、ポゼッションしながら、相手のプレスを誘い込み、その隙を突いて攻撃する戦術のことだ。相手を自陣に引き込み、空いたスペースで攻撃する様子がカウンターに似ているため、「疑似カウンター」と呼ばれている。

編集者:なんでその戦術を選択したんでしょうか?

デスク:疑似カウンターも選手の速さを活かした戦術だ。名古屋グランパスには中山克広、永井謙佑と速い選手が多い。そこを活かすには相手を引きつけて、スピードで千切れるシーンが演出できなければならない。
あともう一つの成功要因は、稲垣祥・椎橋慧也のところでボールを奪えることだ

編集者:あ、確かに裏を狙うシーンがいっぱいあったかもしれません。ハイプレスはそこまでしていませんでした。
でも、これまでも何回かやってきて、どうしてうまくいかなかったのでしょうか?

デスク:あくまで試合を見ての推察になってしまうが、まずガンバ大阪戦。
中盤でのデュエルでまったく勝てなかった。中盤でボールを奪えることが前提なのに、そこで負けたら疑似カウンターは成立しない

編集者:そう考えると湘南ベルマーレ戦も同じ理由でしょうか?

デスク:そうなんだよ。
横浜Fマリノス戦以降、椎橋慧也と稲垣祥を縦関係で配置することが多かったが、やはりそれだとボール奪取の網が作れない。湘南ベルマーレ戦より後はそこをある程度修正してきている

編集者:鹿島戦は後半松村らを投入されて、かなりサイドで前進されてボールを奪えなくなりました。そうなると結局DFラインが直接攻撃にさらされる形になってしまいましたよね。
清水戦はうまく中盤で奪えていた印象でした。勝利のポイントはそこでしょうか。

デスク:まとめると、
ショートカウンターの場合はFWで相手CBにプレッシャーをかけてミス待ち
ミドルカウンターの場合はFWはCMFのところにボールホルダーを追い込み稲垣椎橋で奪う
ってことになる。ボールをどう奪うかがポイントになる

編集者:そしてボールが奪えないと攻められてしまうって感じでしょうか

デスク:結局、そこで奪えなかった時のネガトラが弱いから、そうなってしまう。ネガトラの解説は以下の記事を読んでみて欲しい。

編集者:奪いに行くことと、ブロックを敷いて守るってことは両立が難しいんでしょうか

デスク:攻撃と守備の切り替え、守備でも迎撃守備と、引いて守る守備の切り替え、結局この2つの切り替えはサッカーにおける重要なテーマになるな。おそらくグランパスだけの問題ではない

編集者:フィッカデンティさんの時みたいに迎撃守備はほとんど捨てて、ブロックを敷いて守ることに徹するって言うのはどうなんでしょうか。

デスク:そのようにしてしまえば失点も減るが、マテウスや前田直輝、相馬勇紀、森下らがいてこそ成り立ったロングカウンターだったと思う。クバもいたしな
切り替えのリスクを極限まで削った結果がフィッカデンティサッカーなんだと思う

編集者:なんで継続できなかったんでしょうか?

デスク:あのブロックの形成は本当に厳しいルールによって成り立っていたんだと聞いている。それを長期間維持するのは難しかったと言うこともあるだろうな

編集者:全てに対して万能の戦術はないわけですからね。

デスク:今はその切り替えの精度を上げつつ、次の難敵ファジアーノ岡山にあたって貰おう。名古屋の苦手なハイプレスを仕掛けてくるチーム、こちらの良さを消してくるチームだけに万全の準備で臨んで欲しい

編集者:次は良い試合で振り返れますように

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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