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みすみす逃してしまった勝利 2019年J1リーグ第21節浦和レッズ戦レビュー

現地観戦でした。結果からすると大変厳しい結果で、当日は一緒に観戦した仲間と痛飲し、家に帰ってからも家族と痛飲するという状況でした。もちろん月曜からは仕事もあってなかなか筆も進まず。そのため少し遅くなりました。

Twitterで見ていても、誰か特定の選手の責を問うケースと、監督の責を問うケースが見受けられました。今回の試合では何が問題なのでしょうか。

名古屋グランパスの狙い

この試合での名古屋は、前田直輝とシャビエルの両翼が積極的に仕掛けていくという狙いが見えました。ジョーの落としから数多くのチャンスが生まれていました。1点目に繋がるCKも2点目も同じような狙いの延長戦から生まれたものです。事実2点を先に挙げることができていたので、攻撃の狙いは達成できていたのではないでしょうか。

浦和レッズの狙い

この試合、名古屋の両サイド、特に名古屋の左サイドを突く狙いを見せています。たまにファブリシオが中央突破を図っていましたがそこは守り切れていました。名古屋の3バックはストッパーというよりもサイドバックなので、武藤や橋岡、関根らの強力なメンバーがサイドを抉り続けました。クロスが上がればそこには名手興梠慎三。得点を許したシーンだけでなく、何度も繰り返されていました。

また守備に関しても名古屋グランパスの決定機は多数あったにも関わらず、最後で足先だけでブロック、なんていうシーンも多く、気迫の感じられるプレーが数多くみられたことも印象的です。

一方で後半はシミッチ一人では守り切れないことがバレて、特にカウンター時は中央突破をしかけられていたのも実は見逃せない要素です。

名古屋グランパスの誤算(1)前半アディショナルタイムの失点

前半アディショナルタイムの失点は、そこまでギリギリではあるものの守ってきていたなかで、綻びを生み出すものでした。吉田豊が相手ボールをカットした!と思いきや、すべってしまい、ペナルティーアーク内でボールを奪われ、一度はシュートブロックするもののそのこぼれがさらにアンラッキーな転がり方をしてしまい、クロスから失点。

これは1点差になってしまったというだけでなく、後半のプレーに大きな影響を与えました。後半明らかに引いてしまったのです。あと1点を守りたいという意思の表れだと思いますが、2点差ではありえなかったであろう心理状態かと思われます。そしてそれは後半浦和の猛攻を許す原因にもなりました。

名古屋グランパスの誤算(2)後半アディショナルタイムの失点

2試合連続、後半アディショナルタイムの失点での引き分け。後半は名古屋も攻めてはいるもののここ数試合ではもっとも出来の悪かった後半でもありました。それでも90分まではしっかりと集中して、ミスも少なく守っていました。あのアディショナルタイムまでは。しかし、みすみす勝利を逃してしまった、とも言えます。

なにがおかしかったのか

象徴的なシーンが85分の名古屋の攻撃のシーン。既に残り時間は10分を切っており、無理に攻めるシーンではありません。そこで何故か金井貢史から長谷川アーリアジャスールへ無理目のパス、奪われてあわやのカウンターを食らいます。

87分のカウンターのシーンはサイドに出しながら一回Uの字にボールを回していきますが、このなかでも無理目のパスを繋ごうとしています。

90分に取ったコーナーは太田宏介とシミッチがボールキープをして時間を使いにいきます。これはいいプレーでした。

しかし91分(あと3分の段階です)、ネットがカットしたボールを持ち上がり、右サイドに出します。アーリアはなぜかボールをキープしにいかず、クロス、戻ってきたボールに戸惑ったネットは今度は左のシャビエルにパス、そしてまたシャビエルが戻してしまいます。そしてしょうがなく打ったシュートでカウンターを食らい、一度はシュートを防ぐものの山中のクロスから一発に沈みました。ネットは前線で倒れていて、痛みを堪えながら戻る途中で、1枚不足のままの失点でした。ネットもあそこでシュートにいかずに下げるという選択肢もあったのでは・・・と思ってしまいます。

意思の統一ができていなかった

この時間帯、キープをして時間を使って勝利を導こうというシミッチ、金井貢史らと、この時間でも攻めていこうとしているシャビエル、長谷川アーリアジャスールらで、意思の統一ができていませんでした。あのシーンで浦和にとって一番嫌なプレーは時間を使われることです。しかし、そうはしなかった。この時間帯、攻めに行けという指示が出ているわけでもなく、アーリアやシャビエルのプレーは個人の判断だったと思います。数ヶ月勝てていないこの状況で、冷静に判断ができる選手ばかりではないことも確か。1失点目で腰が引けてしまったことが返す返すも惜しい。

風間八宏監督の考え方

風間八宏監督は、プレー原則を仕込むけれども、細かい動きについてとやかく言うタイプではありません。そこにはプレーヤーである選手へのリスペクトがあります。

リスペクトされる側は、どうしたら良いのでしょうか?

さすがに2年以上指導している監督なので、本来であればキャプテンが、意思統一に乗り出すべきなのですが、現キャプテンは怪我でベンチ外。副キャプテンのジョーは日本語ネイティブではありません。しかし、そう言っていられる状況でもありません。あの場では誰かが声をあげてどうするかを決めて行くべきでした。それができる立場なのは、中谷進之介であり、そして和泉竜司だと思います。

彼ら二人がチームをまとめていってくれることを願っています。

浦和戦先制点の和泉竜司が挙げた名古屋の課題。統一されない「劣勢の時、どうするか」

 試合開始2分に先制点を決めた和泉竜司は、「勝負に対するこだわりが足りなかった。誰が、というわけではなく、チーム全体に言えること。そこはもう一回、戦い方を含めて、終わらせ方、入り方、もう一回やらないといけないと思います」と振り返った。
(中略)
「押し込む時間が少なくなっていましたし、それに最後はアディショナルタイムだったの『守り切る』ためのプレーの選択を、本当に全員がやれたのか。そこは話していかないと……同じように繰り返しているので、しっかり修正しないといけない」

エドゥアルド・ネットが悪いのか

この試合の終了後、Twitterなどではエドゥアルド・ネットを責める声が大きくあがりました。たしかに最後守備の枚数不足を生み、関根が浮く結果を作ったのはネットがいなかったこともあります。(あの場所は実際、セントラルMFの2人が見る場所でしょう)

ただ、果たして彼だけの問題でしょうか?

私はそう思いません。たしかに守備ではもう少し貢献が欲しかったことも確かです。スピードもありません。ダッシュの回数も0というセントラルのMFは初めて見ました。

それなのに何故、ここのところエドゥアルド・ネットが先発起用をされているのでしょうか。

ネット起用の理由

まず一番大きいのは5バック気味になっており、前には5人、メンバーの入れ替えはあるものの、5人のうち2人はサイドに張る形で、トップにジョーがいると、残りは2人。ボールの出所であるシミッチも外せないとすると、あとは誰を入れるのかというとエドゥアルド・ネットと小林裕紀くらいしか現実的な候補がいません。

エドゥアルド・ネットはこの試合でも前半複数本のシュートを放ち、ボールを収め続けていました。収めて、捌く。シミッチへのプレスがきついなかでは中盤でのボールの収めどころが1枚だけだと潰されてしまうということがあります。2セントラルMFを取る理由は、ボールの収めどころになれることが大きいでしょう。

ただ問題があるとすると、割合と適当なアウトにかけたクリアで変にキープを狙って大ピンチを招くシーン(52分と77分)などがあったことです。これは危険なプレーなので、チームのなかでもどうあるべきか話し合った方がよさそうなシーンでした。

小林裕紀のメリット

小林裕紀を起用するメリットには、まず豊富な運動量があります。前線から最終ラインまで、どこでも現れるのが小林裕紀です。ただ、動き過ぎることが問題と言えるのかもしれません。

丸山祐市がいる状態ならば4-4-2継続だったと思うので、その状況でセントラルMFを考えたら、間違いなく選択肢は小林裕紀だったのではないでしょうか。4-4-2ですと、中央の2枚は後ろの4と前の4を繋ぐリンクマンとしてたくさん動かなければなりません。そうなると小林裕紀の出番です。米本拓司が誰よりも走って動いていたことを思い出してみて下さい。その役目を担えるのは誰なのか。

しかし現状の3-4-2-1で、前の2枚(少なくとも前田直輝のサイドは)幅を取っており、なおかつ4のサイド2枚+ストッパーの2人が上がってくる状況なので、サイドにはこれ以上スペースはありません。(かつてアギーレ日本代表監督が田口泰士選手に「中央を空けるな」と厳しく指導をしたことを思い出します。)

そうなると、中央での激しい上下動が求められるわけですが、そうなると、強さとサイドへの配球能力のほうが必要になるでしょう。これが今小林裕紀が使われない理由なのではないでしょうか。

帯に短し たすきに長し

現時点では、おそらくエドゥアルド・ネットのポジション以外は怪我などが無い限り、変えようがないものではないか、と考えています。シャビエルもジョーも、ようやく不調から脱しつつあるなかで、なんとかここで切り替えたいのですが、セントラルのMFが決まらない。何を求められているのかを理解し、もう一段階進化する必要がありそうです。進化できるのはエドゥアルド・ネットなのか、小林裕紀なのか、それとも第3の選択肢として別の選手が現れるのか。進化に期待します。

風間八宏監督が悪いのか

最後に、エドゥアルド・ネットと共にTwitter界隈では大幅に叩かれている風間八宏監督について。

この試合について、2点先行してからのクロージングには問題はありましたが、個人的にはそこに監督の責任を求めるのは無理があるのでは、と思っています。

選手の起用については、上記の通り、一定の考え方のなかでやっていると思います。米本拓司がいたらエドゥアルド・ネットは使われていないでしょう。しかしいない。丸山祐市が居てもたぶん使われない。悩んだあげくの起用だと思います。

そして弱点であったセットプレーが太田宏介の起用によって、ちゃんとチャンスになりつつある。やることはやっていると思います。

ただ勿論、結果が出ていない以上、責任を求められるのもプロ。だから名古屋グランパスの経営陣が判断すれば続かない可能性もありますが、そうなったらそれはしょうがない。

なす術もないような状況ではない以上、サポーターとしては今いる監督とチームを応援しようと、個人的には思っています。

状況を変えるのは、なによりも勝利なんですけどね・・・勝利が欲しいです。川崎フロンターレ戦の応援、頑張りましょう。

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About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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