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2020年J1第5節サガン鳥栖戦ゆってぃのマッチレビュー #sagantosu #grampus

得点シーンはラグさんが解説してくれましたが、実は前半にも、見どころがあったと思っています。後半のグランパス優位な戦いは前半のこのバチバチのやりとりが布石になりました。この部分をゆってぃさん https://twitter.com/yusan_1tb1 に語ってもらいました。是非お読みください。

本当のチームへ

勝つ力、試合を支配するチーム力は大きく二つに分かれると思っている。

一つはスペシャルな身体能力や個人の力で場面を打開する力。いわば「」といったところ。もう一つはアイデアや戦術で相手を出し抜くような力。こちらは「」とでもいえばいいだろうか。この二つが程よく合わさってるチームが俗に「強い」と呼ばれるチームだと考えている。

名古屋はどちらかと言えば剛の部分がものすごく重たく(特にサイドの選手!)、そのため柔の部分の選手、特に中盤の選手のとてつもない頑張りでバランスを取ってもらうチームだ。去年まではそのバランス役が少し足りなかったのでパッとしない結果になってしまったが、今シーズンはアイデアの塊のような選手が加入した。出足の成績も悪くなく、サポーターも期待が膨らんでいる事だろう。

再開後の過密日程を消化しつつ少しづつ剛と柔が混ざり合いながらチームとして出来上がっている名古屋。これからの期待を込めて、鳥栖戦のいくつかのシーンを切り取りながらチームのワクワクを伝えれればと思う。

相馬とマテウスのサイドチェンジの狙い

試合中は相馬とマテウスの位置が変わった理由がよくわからなかったが、試合を見返すとその理由がすこし理解出来た。前半15分のシーンを作る布石だったかもしれない。

鳥栖の6番内田はサイドバックだがタッチライン際よりも中央側でボールを受ける、いわゆる「偽サイドバック」に似た役割をしていた。小屋松を活かすためだろう。(偽サイドバックについてはこちらのリンクをご覧いただきたい:https://www.footballista.jp/special/44251)

極端に言えばこんな形。鳥栖がボールを保持してる時は豊田と小屋松の間でプレーしている時間帯もあった。

1つ内側のポジションで受ける意味
1つ内側のポジションで受ける意味

マテウスは大外でボールをもらう事より、より内側でボールを触りたい。サイドライン際で勝負するタイプではない。

しかし1つ内側のポジションに内田がいるとなると、名古屋がボールを奪ったときにマテウスにとっては使いたいスペースに既に内田がいることになり、とてつもなく邪魔な存在になる。

そこで監督はマテウスと相馬を入れ替えたのではないか。この試合の序盤、相馬勇紀はボールを受けて組み立てることを山崎、阿部にお任せ状態で、縦にしかけることだけに専念していた。そこで役割を変えるのではなく選手を物理的に入れ替える事にしたのではないか。2人とも使いたいスペースが塞がれることなく、名古屋がボールを持った時の瞬間的な脅威度を上げることができていた。(阿部や山崎が自分から離れる機会が増えたことで相馬はボールを自分で受けなければいけない立場になり、逆サイドにいた時よりも考える事が増え、プレーの引き出しも増えてたように見える。)

その後、使いたいスペースが空き、自分にはりついているマークを振り切れば好きなことができるようになったマテウスは悠々と内側に切り込み、好きなことをしだす。

強烈なシュートも対角へのパスも自由自在だ。

相手を揺さぶるという事

そのサイド変更の効果が効き始めた前半14分ごろ。

ボールが丸山からマテウスに渡り、中央に運んだマテウスから相馬へのパスを小屋松がカットしたシーンがある。その時は小屋松が全力で守備に戻ったため、相馬勇紀へのパスは通らなかった。しかしこの場面で内田は「どこ」を「どれだけの割合」でケアすればいいのか分からない状態になっていたはずだ。内田にはこの場面で複数の選択肢があった。マテウスを迎撃する、相馬勇紀へのパスコースを潰す、相馬勇紀のクロスを跳ね返す。ここで内田は有効な動きを選択することができていなかった。

内田のハマった選択肢の多さ
内田のハマった選択肢の多さ

実際にその直後の15分に、ほぼ同じ選手配置状態から阿部がボールを落として米本が前を向いて収め相馬へのパスが入り山崎がシュートまでいった一連の流れがあった。

一見すると内田が相馬へマークにつけてないだけのように見えるが、内田の頭の中には数十秒前のマテウスのプレーがあり、相馬勇紀への守備を思い切って選択することができず、簡単に相馬に1対1をさせてしまったのではないか?14分の布石が無ければもう少し厳しい守備ができたかもしれない。

鳥栖としては、偽サイドバックに近い事をする時点でサイドを経由されることは多少許していたはず。しかし前半に良い形で中央を経由し揺さぶりをかけ名古屋が攻めたことで鳥栖の基盤にヒビを入れる事が出来た

ハマらない鳥栖の対策

当然鳥栖もやられっぱなしではない。すぐにボランチ2枚に対するプレスの強度を上げた。そうなるとだんだん名古屋の思うつぼになってくる。

阿部がビルドアップのサポートに顔を出しながら相手を引っ張り出す。枚数不利の状態ではプレスに行ってもいなされるだけなので徐々に鳥栖のプレスが甘くなる。狭くなったらサイドへ捌きながら。相手の守備が迷った瞬間に縦につける。

鳥栖のプレスを無効化した名古屋の対策
鳥栖のプレスを無効化した名古屋の対策

丸山から阿部へボールが渡りそのままシュート!や、中谷から相馬に縦パスが収まった!なんてのは相手が迷いだしたからまさに起きた事で、DAZNの解説をしてた飯島さんも言及していた通り、このあたりから鳥栖はどこでボールを取ればいいのかはっきりしなくなってくる。

こうなると鳥栖からすれば行くも地獄、待つも地獄。能動的な守備ややってきた守備に上手く落とし込めず、相手のミスを待つ守備しか出来なくなっていた。

フィッカデンティ監督は試合後会見で「前半のうちにある程度解決方法を見つけた状態で、ロッカーへと戻ってきてくれました。」と言っていたがまさにこのあたりのシーンからじゃないだろうか?と。

鳥栖は相手の良いところを消そうとしたが、それを利用された結果となった。それが後半のスーパーゴールへとつながる。

相手の風上に常に立つ

この試合は名古屋が常に鳥栖より先にプレーのスイッチを入れたり、相手に対して揺さぶりをかけた。後手にまわった鳥栖は少し激しくいかないと名古屋の勢いを止められなくなり、観ている側はハラハラする試合になった。しかし名古屋としては、再開後初めて常に相手の風上にたってプレーできたといえる。風上に立つ、というのは、心理的優位に立っていることを表現するのに思いついた言葉だ。数的優位でも位置的優位でもない、心理的優位を取れた事がこの試合の大きな収穫ではないだろうか。

最後に

再開後、清水戦ではしっかり守ることから始め、ガンバ戦では能動的な守備が出来るようになり、セレッソ戦では阿部のスーパーゴールを見られるようになった。そして鳥栖戦では相手の風上に立つことができた。センターバックの2人をはじめとして、チームのなかにボールを保持できる技術が根付いていたからこそ今のスタイルが確立してきている。

この数試合をみて、ふと思い出すのはフィッカデンティ監督が就任した時の小西社長の言葉。このスタイルを続けるのかという問いに「解任報道とは別の話として、グランパスはそういうことです」と。豊田スタジアムに吹く少し強めの風に、ふと懐かしさを感じた。

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