残り3試合、3連勝できれば天皇杯の可能性もわずかに残す重要な1戦です。前半戦ではオルンガの1発に沈んだゲーム、前線の3枚に、復帰した瀬川祐輔らも絡む攻撃は驚異的です。しかし恐れていても仕方ない。勝つしかありません。
この試合をプレビューします。
柏レイソルの状況
- 出場停止はなし
- 怪我人が多数
- 高橋祐治、マテウス・サヴィオ、中村航輔、戸嶋祥郎
- 5戦3勝1分1敗と絶好調
- 敗れたのは十分な練習ができなかったCOVID-19自粛明けの1試合のみ
- 怪我人の影響もあるが、3バック+3センター、両ウィングバックはほぼ固定
- 前回対戦時はオルンガ1トップの4-2-3-1だったが、クリスティアーノの復帰以降3-4-3に移行
- オルンガ+江坂任・クリスティアーノのシャドーの3トップは破壊力抜群
- ただし、サイドに強みを持つ鹿島アントラーズ相手には4-2-3-1に戻すということもあり、今回も4-2-3-1でくるのではないかと
以下Optaファクトからのデータ引用
- 柏対名古屋の通算45試合では、柏が16勝8分21敗と負け越している。しかし、名古屋戦直近6試合ではわずか1敗(4勝1分)。
- 柏は現在、10月以来となる2連勝中。それ以前の6試合ではわずか1勝だった(2分3敗)。しかし、ホーム戦では現在、2018年11月以来となる3試合連続未勝利を記録している(2分1敗)。
- 柏が名古屋戦で挙げた直近9得点のうち、8点は試合時間後半に記録されている。しかし、名古屋は今季同時間帯での失点がリーグ最少(14失点)。
- 柏が2020年8月以降のホーム戦で挙げた直近14得点のうち、13点はオルンガ(8得点)、もしくは江坂任(5得点)のどちらかが決めている。また、残りの1得点も江坂のアシストによるもの(北爪の得点)。
データ引用元:https://www.nikkansports.com/soccer/news/202012020000461.html
柏レイソルの戦い方
オルンガが点を取れるのにはわけがある
柏の布陣は3-4-3と、4-2-3-1を使い分けているが共通しているのは基本ポジションは1トップオルンガの「シャドー」というポジションにいることにあります。
通常3-4-3でも4-2-3-1でも共通しますが、FW側の3の選手はサイドに張ります。名古屋グランパスでも相馬勇紀の基本ポジションはサイドに張った形になりますよね。
ところがシャドー(シャドーストライカー)と言われるポジションは、どちらかというと1トップの選手とあまり距離を遠ざけず、近くにポジションを取ります。
そのポジションを取ることによって、得られる効果は
- 守備の対象をオルンガ一人に絞れない
- オルンガに守備がついたら、ハーフスペース(瀬川やクリスティアーノがいるあたり)にいる選手へのマークが空く
- そこにボールを出したらそのままシャドーがシュートするも良し
- シャドーからのリターンをオルンガが決めるも良し
https://www.youtube.com/watch?v=vUUjWSvVPvs?t=96
上記動画1分36秒くらいからのクリスティアーノの3点目はオルンガに入ったボールをオルンガが落とす→すぐ近くにいる江坂がもう1人のシャドーのクリスティアーノにパス→オルンガにDFが付いているのでフリーに近い形でクリスティアーノがミドルを決める。という形です。
この形を見せているので、オルンガにマークを集中させることができません。
もちろんオルンガ自体もラフなボールをおさめてシュートができてしまうという強みはありますが、20得点以上挙げるにはこういった工夫が必要なのです。
逆に名古屋グランパスはサイドに人が集まってしまうので、クロスを上げても中にいるのが1人か2人ということが多いです。それにくらべて柏レイソルは決められる選手が中にいる可能性が高い。これが得点力の差を生んでいると言って良いでしょう。
自陣でボールを持たない柏レイソル
football-labのチームスタイル指標を見てみましょう。
引用元:名古屋グランパス 2020プレビュー | 12月5日柏 vs 名古屋 | データによってサッカーはもっと輝く
注目するべきは自陣ポゼッションの少なさです。指数44。これは前回対戦した大分の71とは真逆で、あまり自陣ではボールを持たないことを意味しています。
じっくりプレーを組み立てることができない代わりに、5バック+2CHで強固な守備を整えます。そこで奪ったら素早くカウンター。ロングカウンターの指数が64なのもうなずけます。
データは嘘つかない。(読み取るミスはあったりするけど)
名古屋グランパスの攻撃はハイテンションな攻撃が身上なので、じっくり組み立てられる大分トリニータは本当に苦手な相手でした。真逆だけど強さのある柏レイソル。高低差にキーンとしそうな対決です。
グランパスの状況
- 金崎夢生が全治8ヶ月の重傷(今シーズン絶望)
- 丸山祐市が練習を1日休んだが、深刻な状況ではない模様
- 山﨑凌吾は全体練習に復帰済みなので、ベンチ入りも可能性あり
- リハビリ中の長谷川アーリアジャスール・渡邉柊斗も不在
- 長谷川アーリアジャスールは練習には合流済も、筋力や心肺などがまだ戻っていない模様
- 稲垣祥と米本拓司、中谷進之介、阿部浩之がイエローカードリーチ
以下Optaファクトからのデータ引用
- 名古屋は直近7試合でわずか1敗(4勝2分)。この間、5試合で無失点に抑えている(1試合平均:0.4失点)。
- 名古屋はアウェイ戦直近10試合でわずか2勝(2分6敗)。また、敵地では現在、2018年4月以来となる2試合連続無得点に終わっている(当時3試合連続)。
- 名古屋は今季、オープンプレーからの失点数がリーグ最少(19失点)。対する柏は、同得点が今季リーグで3番目に多い(46得点)。
- 名古屋は今季、クロスからの失点が今季リーグ最少(3失点)。対する柏は、今季同得点がリーグで3番目に多い(12得点)。しかし、柏の直近12得点はすべてクロスによるものではない。
データ引用元:https://www.nikkansports.com/soccer/news/202012020000461.html
スターティングメンバー予想
- Winning team never changeでスターティングメンバーは変えないのではないか、と予想
- 高い確率でマテウス、稲垣祥、マルシンコンビ、ランゲラックは先発
- 変える選択肢が少ないことが厳しいところ
柏レイソル対策
セットプレーが大事
柏レイソルの失点パターンがこれです。
名古屋グランパス 2020プレビュー | 12月5日柏 vs 名古屋 | データによってサッカーはもっと輝く
セットプレーから14失点をしています。前回、セットプレー対策でシミッチを投入しましたが、後半0-0で遅い時間になると、またシミッチ投入あるかもしれません。
個人的にはアディショナルタイムよりも前に投入できるとよいかもと思います。
素早い攻撃を摘み取れ
これはツインルンバ米本拓司と稲垣祥のタスクです。速い攻撃が身上なのであれば、柏サイドバックがあがったときの逆カウンターが効果的になります。
オルンガへのロングボールの落としを狙え
柏レイソルは押し込まれているときはオルンガへのロングボールに逃れることがよくあります。ただロングボール1本で完結できることはほとんどないので、落としをシャドーに繋げることがほとんどでしょう。競り合いに真っ正直に勝つよりも、その落としを確実に拾っていくほうが柏にとっては嫌かもしれません。
良い試合になりますように
宣伝
柏でよりみちアディショナルタイムズさんに寄稿させていただいております。柏駅東口で11時から無料で配布しておりますので、是非貰ってみてください。
三協フロンテア柏サッカースタジアムのMAPや周辺情報などを掲載したフリーペーパーを制作し、リーグ戦ホームゲームの時に、柏駅周辺で配布しています。
観戦にいらした方々に 「オススメしたいお店情報を届けたい」という想いを持った柏在住在勤のレイソルサポーター・他チームサポーター・近隣の市民など、いろんな立場の人が力を合わせて制作しています。