ルヴァンカップで鹿島アントラーズに連勝し、なんとなく安心感をもって臨む徳島ヴォルティス戦。しかし前回対戦ではグランパス側の不出来もあり、引分けに終わっている。
上位に食らいついていくにはここで勝ち点を落とすわけにはいかない。大事な1戦をプレビューする。
徳島ヴォルティスの状況
- 出場停止なし
- ムシャガ・バケンガは木曜日合流で、先発は微妙。ベンチ入りあるか。
- 現在4連敗中
- 中4日のグランパスに対して、中11日と、休養十分。対策を立てる時間もたっぷりあったと思われる。
IN | OUT |
FW ムシャガ・バケンガ | FW 鈴木輪太朗イブラヒーム |
FW 一美和成 | FW 河田篤秀 |
MF クリスティアン・バトッキオ | |
DF 安部崇士 |
徳島ヴォルティスの戦績
6勝5分16敗、6位のグランパスに対して17位と降格圏に沈んでいる。9月以降は順位が低いチームほど、なりふりかまわない対策を採ってくる傾向にあり、相手としては簡単ではない。
平均得点0.7は、J1上位では最低の名古屋の1.0よりも低い。この試合はともに得点力に悩むチーム同士の対戦となる。
徳島ヴォルティスの戦い方
徳島ヴォルティスのチームスタイル
前回対戦時にみぎさんが書いてくれたプレビュー 負けられないマッチアップ 2021年J1リーグ第15節 徳島ヴォルティス戦マッチプレビュー #grampus #vortis にもあったように、徳島ヴォルティスの特徴は攻撃の組み立てにある。
引用元: 徳島ヴォルティス 2021 チームスタイル[攻撃セットプレー] | データによってサッカーはもっと輝く
自陣ポゼッション68、敵陣ポゼッション57は、徳島ヴォルティスがボールを握って運べるチームだということを意味している。最終ライン63もチーム全体でボールを前線に運んでいくのだ、ということを意味している。
グランパスでは相手のプレッシャーが高いときは、米本拓司がDFの中央に降りて(サリーダ・ラボルピアーナ)ボールをさばいたりする。これはプレッシャーを分散させる狙いがあるが、その分中盤の枚数が1枚減る。そこでだいたいはサイドバックが高めのポジションを取って、中盤の枚数不足を補うというのが定石だ。
しかしポヤトス監督はそれをよしとしないらしい。2トップに対しては3枚居れば良いだろう、とGK+CB+ジエゴで組立てを行い、ボールを受けてパスを出すという能力に優れる岩尾憲と鈴木徳真の2人は中盤に置いておくのだ。
自分たちでボールを持ち、そして運ぶ。そこへのこだわりが徳島ヴォルティス。
徳島ヴォルティスのチャンスビルディングポイント
引用元: 名古屋グランパス 2021プレビュー | 9月10日名古屋 vs 徳島 | データによってサッカーはもっと輝く
戦術的にはボールを握り倒すサッカーで、面白さのあるチームだが、チャンスビルディングポイントは振るわない。特にクロスとシュートの値がかなり低めだ。
結果、攻撃ポイントは13位となる。グランパスも攻撃ポイント12位なので、攻撃力の低いチーム同士の対戦になることが予想される。
グランパスの状況
- 丸山祐市が全治8ヶ月の重傷(3ヶ月目)
- 山﨑凌吾が離脱中(最低3ヶ月/2ヶ月目)
- シャビエルと金崎夢生が復帰
- 謎のベンチ外が続いていた齋藤学が練習に復帰していることを確認。
- ヤクブ・シュヴィルツォクは筋肉系のトラブルもルヴァンカップで復帰。今節も途中出場か。
- 柿谷曜一朗が怪我も、重傷ではないと明言。徳島ヴォルティス戦は出場微妙。
- 出場停止はなし
徳島ヴォルティス対策
徳島ヴォルティスのビルドアップを破壊しろ!
徳島ヴォルティスは最終ラインでの攻撃の組み立てに特徴があると前述した。
それがうまくいかなかった例が、この柏レイソル戦の失点シーンだ。
このように、1試合のなかに組立てのミスはかならず1回はある。それを狙いたい。
しかし名古屋グランパスはミスを誘うために前線からフォワードがしつこくチェックにいくことができるタイプのチームではない。だとすると、どうやってミスを誘うべきだろうか。
答えは「下平システム」だ。
※下平システム:みぎさん命名。最後列から中盤へのパスコースを塞いで攻撃の組み立てをできなくする
岩尾憲を消して、徳島ヴォルティスの組立てを破壊する。そうすればグランパスの勝機も見えてくる。
岸本武流に負けるな
前回対戦時は相馬勇紀が岸本武流に完封されてしまっていた。
原因としては、徳島ヴォルティスに中盤を分断されてしまっており、相馬勇紀は縦に仕掛けるしかないように仕向けられていた、というのはある。だからこそ守りやすかった。
しかしあのときに比べて相馬勇紀のコンディションもあがり、縦にしかけるだけではなくプレーの選択肢も増えてきている。一度やられている相手を乗り越えなければ、上を目指すことはできない。出場機会があればリベンジして欲しい。
高いラインの裏を突け
徳島ヴォルティスが高いライン設定をするのであれば、グランパスにはスーパーな選手が切り裂いてくれる。前田直輝だ。
絶好調の前田直輝なので先発の可能性もあるが、おそらくACLのために起用時間を限定するのではないだろうか。
後半前田直輝を投入。高い徳島ヴォルティスのDFラインをぶち抜いて欲しい。
クバでねじ伏せろ
前節徳島ヴォルティスはアビスパ福岡にアディショナルタイム間際まで1点差で競り合っていた。しかし・・・
途中投入されたジョン・マリの2得点で勝負を決定づけられてしまった。
柿谷曜一朗の怪我のためヤクブ・シュヴィルツォクの先発もあり得るが、グラぽ的には途中投入で相手DFがしんどい中のほうがクバのゴールを見やすいのでは、と考える。ヤクブ・シュヴィルツォク=クバのゴールが見たい!
良い試合になりますように