はじめに
こんにちは 前回玉田圭司の引退に際してグラぽに文章を投稿したSatoshiです。皆様オフシーズンいかがお過ごしでしょうか。ファミリーにとって胃の痛くなるような話が続いていますが今回グラぽさんから再び原稿を書く機会を頂き、前回の反省を活かして書かせて頂きます。
レアリスタとの突然の別れ
Realistaー
イタリア語で現実主義者を表す言葉である。
マッシモフィッカデンティとは?と聞かれた時、筆者が最初にイメージした言葉である。FC東京や鳥栖の監督として率いていた時、勝利にこだわる姿勢が印象的であった。2019年秋にグランパスに来た際に最大のミッションであった残留を成し遂げた。そして2020シーズンの新体制発表会でイタリア人指揮官はこう宣言した。
タイトルを取れるようにやっていきたいー
その言葉通りACL出場権を確保し、翌年には悲願のルヴァンカップ優勝をもたらし有言実行を果たした。ところが2021年12月10日マッシモとの突然の別れが襲った
マッシモ フィッカデンティ監督 契約満了のお知らせ|ニュース|名古屋グランパス公式サイト
赤鯱のケーキからさくらんぼが消えたような感覚ー
契約満了のニュースを見た時、筆者が思い浮かんだイメージである。
筆者は来年もマッシモが指揮を取ると思い込んでいた。しかしあまりにも突然の別れであるがマッシモに対して感謝の言葉を書いてみようと思った。
マッシモが植え付けた勝利への執念
マッシモ政権下で大きく変わったことがある。
それは勝利への執念ではないだろうか?
マッシモが来る前2年連続で残留争いの渦中にいた赤鯱軍団ー。
その要因は失点数の多さである。昨夏にFC東京から加わった元日本代表丸山祐市、柏レイソルから加わった中谷進之介、元オーストラリア代表でドルトムントなど欧州の名門クラブに属した経験を持つランゲラックなどがいたにも関わらず、失点の増加という負のループを止められずにいた。マッシモはそんな赤鯱軍団にある鉄則を植え付ける。
失点をしないー。
Jリーグよりも結果に厳しいカルチョの世界で選手や監督として経験したからこそ説得力がある。
プロとして妥協を許さず、勝利への執念を徹底的に植え付けたことが大きな影響をもたらした。
赤鯱のケーキにのったサクランボ
マッシモの母国イタリアではサクランボがのったケーキが料理として存在する。
2020年最終節ホームサンフレッチェ戦の試合後にマッシモはこのような言葉を述べていた
ー美味しいケーキにサクランボを乗っけることが出来たイメージー
J2降格など低迷期を経験した赤鯱軍団にケーキ=マッシモのサッカーとサクランボ=ACL出場権を例えたものではないかと思う。この言葉はルヴァン優勝時にニュースで見たがグランパスのイメージにピッタリではないだろうか。そしてルヴァン優勝というさらに大きなサクランボを載せることが出来てマッシモは満足しているだろう。
レアリスタに贈る感謝の言葉
冒頭に述べた通りマッシモに別れを告げ、2022年より長谷川健太新監督の元でグランパスは新たなスタートを切る。筆者自身、最初はマッシモ監督就任に反対であった。2017年から続いた攻撃的な風間体制から360度転換した守備的サッカーはよく言えば勝てる確率は上がるが、悪く言えばつまらないというイメージがあった。しかしマッシモは勝利への執念を叩きつけただけでなく、選手との強固な信頼関係を築き上げたことは言うまでもない。もちろん若手の起用に消極的など批判要素はあったが、これからという時にグランパスとの別れは本人にとって辛いだろう。しかし私はグランパスに数多くの勝利をもたらし、ルヴァンカップ優勝という最高の結果をもたらした彼を拍手で送りたい。マッTも含めたこの功績を次の世代に語り継ぐ義務がある。優勝時の表彰の際、選手達を見つめるマッシモの顔が印象的だった。今年マッシモの誕生日に4つのさくらんぼがのったケーキが送られたが、私にとってさくらんぼの乗ったケーキはマッシモがグランパスで戦った証であると思う。絶対に風化してはいけない。
Grazie Massimo
Continuerò ad essere tuo fan