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サッカーのポジション(2)DF #サッカーのキホン

サッカーの専門用語を解説するシリーズ。2回目は守備の選手について説明していきます。

サッカーのキホン シリーズ
サッカーのポジション(1)MF #サッカーのキホン | グラぽ
サッカーのポジション(2)DF #サッカーのキホン | グラぽ

【再掲】サッカーの選手のポジション

ポジションとは、チームのなかの「位置」または「役割」について付けられる名称です。純粋な位置について付けられる名前としては、以下のような分類があります。

  • 敵陣に一番近い位置の選手:FW(フォワード)
  • フィールドの中央に位置する選手:MF(ミッドフィルダー)
  • 自陣のゴールに近い位置の選手:DF(ディフェンダー)

さらにそれぞれの「役割」に応じてポジションがわかれていきます。

DFはどういうプレーをするのか

DFは概ね守備に力点を置くプレーをします。守備の選手の仕事はだいたいこのような仕事になると思われます。

局面ごとのDFがやる仕事
局面ごとのDFがやる仕事

見ただけでその仕事の多さと多彩さがわかると思います。

ボールを奪うだけ(上図でオレンジの項目)がDFの仕事ではありません。攻撃の組み立てに参加したり、直接参加をしたり(上図でグリーンの項目)ということがあります。そして守備には様々なタスクがあります(上図で赤の項目)。

現代のDFは本当にやらなければならないことをたくさん抱えています。そしてちょっとのミスが失点に繋がってしまう、それがDFの仕事です。

本項目、多数の方にご意見いただきました。ありがとうございます!

DFの選手をなんと呼ぶか

DFの選手の人数によって、3バック・4バック・5バックなどと呼びます。それぞれ3人・4人・5人のDFでフォーメーションを組むということになります。それぞれのフォーメーションごとに、同じDFの選手でも呼び名が変わります。ここが本当にややこしいところですね。

4バックの場合

4バックの場合
4バックの場合

4バックはサッカーの基本的なフォーメーションです。4人のDFで守備を構成するという意味です。

サッカーのフィールドは68m前後の幅があります。だいたい1人のDFは自分の位置から15mから20m前後の範囲を「守備範囲」とすることができると言われています。16~17m前後の守備範囲を持つ選手が「4人」並べば、サッカーのフィールドに網を張ることができるため、4人のDFを構えるという方法が考えだされ、定着しました。

前に4人のMFを置くと、相手の選手を挟み込む「面」を作れることになり、守備を安定させやすいというメリットがあります。ポジションのバランスが取れているため、攻撃にも守備にも柔軟に対応することができます。

両サイドの選手と、中央の2人で分業する、というのが基本の動きになります。

サイドの選手

まず衝撃的なのはサイドバック」は和製英語だということです。あまりにも定着しすぎていて、これを使うのを止めよう、とはなりませんでした。本来は フルバック と呼ぶのが正しいようですが、左サイドバックの選手を レフトバック 、右サイドバックの選手を ライトバック と呼ぶのが普通なようで、実際海外のサイトですとそのような呼び方をすることが多いようです。

スペイン語・ポルトガル語文化圏であるスペインやブラジルは、 ラテラル と呼ぶのが一般的なようです。Jリーグでもブラジル一色な鹿島アントラーズではラテラルと呼ぶようですね。イタリアでは テルツィーノ と呼びますが、日本で使っている人はあまり多くなさそうです。

中央の選手

中央の選手はセンターバックと呼びます。細かいことですが、日本では米語のCenter Backと表記するのに対し、英語ではCentre Backと表記しているので、Transfermarktなどを良く見てみると違いに気づくはずです。

役割ベースで言うと、スィーパー(=掃除屋)と言われる選手を置くパターンと、センターバックが横に並ぶパターンがあります。

スィーパーは、上記のDFの仕事のうち、相方のセンターバックが攻撃側選手に当たりにいったときにカバーをすることを役割として定義したようなものです。(=チャレンジ&カバー

ただ、そうなるとどうしても相方のセンターバックよりも自陣ゴール近くに位置しなければならないので、ギャップ(=相手FWがつけ込むDFのズレ)を作られやすく、さらに現代のオフサイドルールではオフサイドを取りづらくなってしまうというデメリットがあるので、現代では廃れてきています。

ブラジルなど、ポルトガル語文化圏ではセンターバックのことを ザゲイロ と呼びます。鹿島アントラーズはやはりザゲイロ呼びが基本のようですね。スペインなどでは セントラル と呼び 、イタリアでは ディフェンソーレ・チェントラーレ と呼ばれます。ザゲイロ以外は日本ではあまり使わないようですね。

3バックの場合

3バックの場合
3バックの場合

3バックは、DFを3人並べるシステムです。サイドバックに相当するウィングバックがDFラインに並ぶようなかたちになると5バックになります。当然ながら68mの幅を3人で守り切るのは難しいです。そのためウィングバックの献身が重要になります。

3バックの典型となる3-5-2は基本的に、守備を重視しカウンターを狙う堅守速攻のフォーメーションです。名古屋グランパスが採用しているのも、この堅守速攻(ファスト・ブレイク)を目指しているからですね。

3バックを採用するメリットは、センターバックタイプの選手を3人起用することで、中央の守備をより強固にすることができることです。

名古屋グランパスは伝統的に4バックを採用してきましたが、4バックの弱点は「センターバックとサイドバックの間を使われると、ゴールに近いところですぐにピンチになることがある」というところです。

特に最近では横浜F・マリノスなど、このセンターバックとサイドバックの間(=ハーフスペース)を拡げさせて、そのディフェンスのいない空白地帯(=スペース)を攻略しようとしてくるケースが増えてきました。名古屋グランパスはその対策として3バックを採用するようになりました。

上記のように3バックの場合は中央にスペースができにくいというメリットがあります。

3バックの短所は、以下の通りです。

  • ウィングバックが守備にも攻撃にも全開で超走らないといけない
  • ウィングバックが戻れなくなると、コーナー付近からクロスが上げ放題になってしまう
  • 攻撃の枚数が足りなくなる

攻撃の枚数が足りないことについては、ボールのある側ではないセンターバックがある程度攻撃参加することでカバーできます。名古屋グランパスでも中谷進之介が鬼のようなオーバーラップを見せることがありますが、サンフレッチェ広島の佐々木翔などは前線にいることがまったく不自然ではないくらいに攻撃参加しています。攻守の切り替えで戻ることが大変になりますが、グランパスの3バックももっと攻撃参加して良いはずです。そこがグランパスの3バックの課題ですね。

3バックを採用するには、優秀でスタミナの多いウィングバックが必要(=相馬勇紀・森下龍矢・吉田豊)なことと、ウィングバックの裏からクロスを上げられることが多いので、それをはじき返せる高さのあるセンターバック(=藤井陽也・チアゴ パグヌサット)がいること、両方が必要になります。

そういう意味では名古屋グランパスが3バックを採用するのも頷ける話です。

3バックのポジション名

3バックといっても、その配置には2パターンあります。

  1. 3人の センターバック で構成する場合(右センターバックセンターバック左センターバック
  2. 2人のストッパー(=相手のフォワードの選手をマンツーマンでマークして、自由にプレーをさせないポジション)と前述の スィーパー を組み合わせる場合

名古屋グランパスは前者(フラットな3バック)を採用しています。オフサイドを取ることもできますし、無駄なギャップも生じさせません。中谷進之介と丸山祐市は息のあったラインコントロールを見せていますが、たまに藤井陽也が遅れることがあるのは彼にとってこれからの課題かもしれません。

後者(スイーパーシステム)は最近では採用例は減っていますが、昨年の大分トリニータの エンリケ・トレヴィザン 選手(現FC東京)がスィーパーの好例になると思っています。

左右センターバックの新しい呼び名:ハーフDF(=HV)

ここまで見てきたDFのポジションですが、1つだけ、ここ10年くらいで使われることが多くなった呼び名が ハーフDF です。

ハーフDFは、ドイツ語の「Halb(=ハーフ) Verteidiger(=DF)」という言葉に由来します。ハーフスペースを埋めるDFという意味で、ちょうど3バックの左右のセンターバックの位置がそれを埋めるかたちになるので、そのように使われるようになりました。グラぽではドイツのサッカーをよく見てきているゆってぃさんがよくHVという表現を使います。

マンチェスターシティなどでよく見かけるハーフバック

ハーフDFとよくごっちゃになってしまうのが ハーフバック です。英語では本来、ハーフバックはMFの古い呼び方です。

マンチェスター シティを中心とする最近のヨーロッパのチームは、DFの前にサイドバックが入り込み、攻撃の組み立て時に前述の「ハーフスペース」に位置するようになりました。このポジションが「ハーフバック」です。

サイドバックだけど「サイド」にいませんし、「バック」にもいません。サイドバックと言うには不適切と思われ、そこで掘り起こされた表現がハーフバックです。

マンチェスター シティは攻め込んだ時にカンセロら左右のサイドバックがハーフバックとなり、セントラルMFと3人が組み立ての中継と相手のカウンターアタックを防ぐ壁という役割を担っています。日本では横浜Fマリノスの両サイドバックが似たような動きをしますね。

いかがだったでしょうか?次回はFW編に行きたいと思います。

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About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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