忍者「どうも忍者です」
記者「どうも記者です」
忍「勝ったでござる」
記「勝ちましたね」
忍「それでは今回もやわらかく振り返るでござる」
記「まずキックオフ直後のプレー、DFラインまで戻されたボールを中谷が豪快に蹴っ飛ばしました」
忍「『キックオフ直のプレーにはチームの戦い方が表れる』というが、そのとおりでござったな」
記「ものすごく単純化して言うと、遅攻時に繋いでいくか、繋がないかですね」
忍「グランパス、今日も繋ぐ気は無いんだなと」
記「前半はボールが選手たちの頭上を行き交うサッカーでしたねえ」
忍「ところがどっこい、これは流石に前節の反省があったのか前半20分過ぎくらいから意外と繋ぎにもチャレンジするようになっていた」
記「だったら最初からやればいいじゃん! という気もしましたが」
忍「完全に推測でござるが、相手のプレス強度・速度に慣れ、そして相手のプレスの出足が少しでも鈍る頃という目安で20分くらいまでは無理をしないようにしよう、それ以降は繋いでいこう、とのゲームプランだったのではないだろうか」
記「試合後のスタッツを見ると、前節と比べてボール保持率もパス総数も増え、そしてロングボール数は減っていました」
忍「わかりやすいでござるな」
記「これくらいはやろうとすればできる選手達なんだよなと」
忍「前節は流石にちょっと『異常』だったんだなとよくわかる数字でもあった」
記「米本の欠場等々、前節は完全スクランブルだったんだなと」
デスクが補足する
キャンプでは米本拓司にボールに絡み、プレスをかけて奪ったらパス出しという、今日のようなミッションを与えて練習をしてきたと思われる。それがいきなりいなくなったらキツかったのは致し方ない。負担が高いのは間違いないので、山田陸と米本拓司の2人でこの役割を交代で担うというのが構想ではないだろうかと予想する
忍「細かいところもちょっとだけ見てみると、試合を通じてグランパスの3トップ(キャスパー、カストロ、永井)の守備時の前残りが効いていたでござる」
※前残り:自分達の守備時に、積極的に下がって守備参加することをせず、前目のポジションを維持すること。守備が手薄になるデメリットがあるが、カウンター時に高い位置からスタートできるメリットがある。
記「ハイプレス戦術の京都ですが、DFラインVSグランパス3トップで数的不利になることを流石に許容できなかったのか、3バックがほぼ攻撃参加できなかったですね」
忍「攻撃力の高い敵選手が前目のポジションに残っていたら放置するわけにはいかないが、かといって攻撃参加しないと攻撃に厚みが出ない、という京都DF陣の葛藤が目に見えるかのようでござった」
記「ただしグランパスもなかなか決定機には至らず……という流れからのビューティフルコンビネーション・永井ゴールでした」
忍「永井の試合後コメントによると、完璧に意図どおりのコンビネーションだったようでござる」
記「やはり米本は守備だけでなく攻撃マインドも持ってますよね」
忍「米本、チャレンジするパス出しが好きなのでござろう」
記「米本の『通らばリーチ!』なパスからのユンカーの完璧な受け・落とし、そして永井ゴール。とりあえずご飯3杯はイケそうな流れでした」
忍「このゴールのおかげで、強い気持ちで次の試合まで生きられそうでござる。ところでこのゴールシーンにはけっこう大きな意味があったと忍者的には思っている」
記「どういうことでしょう?」
忍「キャスパーはカウンター時だけの選手じゃないということ。狭い局面でも足元にボールを届けてさえやればしっかり仕事をできる選手だと示したことでござる」
記「埼玉方面から『知ってた』とかいう声が聞こえてきそうですが」
忍「クラブが変わればプレーも変わるわけで、実際どうなるかはやってみないとわからない。そんな中でのこの試合のアシストは、今年のキャスパーは放置するとヤバいぞと対戦相手に知らしめたプレーだったように思うでござる」
この試合の良かったところ
- 勝利(正直、引き分けかなーって試合前には思ってました、ごめんなさい)
- 少なくとも攻撃性能はやはり間違いないキャスパー
- 今日もネ申だったミッチ。サンキュー、サンキューミッチ、ナイスセーブミッチ。勝利はミッチのおかげだね
- ごちゃっとした狭い局面を一発で崩し切ったのは、あれこそ本来のファストブレイクだよねという感じで痛快でしたね
この試合の(´ε`;)ウーン…
- チームとして和泉の負担を減らしてあげようよ和泉が死んじゃうよ
- 藤井が持ち上がった時に誰かサポートに入ってやって! いくらなんでも藤井があれでは可哀想
- それを狙ってるわけでもないウノゼロは困りますよね(贅沢)
最後に
記「前節と言い、今節と言い、なんかすごい『割り切った戦い方』が印象に残ったグランパスでした」
忍「ひょっとしてだが、新任の分析担当コーチがいい仕事をしているのではないでござろうか。やりたいことの実現度はともかくとしてチームの狙いは統一されている印象を受ける」
佐藤 凌輔コーチは、筑波大学からの新任。まだ若いが、分析班の充実ぶりで知られる筑波大学から来たということで、新しいアプローチをしてくれていることに期待する
記「分析コーチの仕事ってなかなか表に出てこないですが(出たら分析の意味が無いのでしゃーない)、なんか今年のグランパスはけっこう良い雰囲気ですよね」
忍「そうでないとあのサッカーに説明がつかないので、少なくとも今シーズンはこれで良いのかもしれぬ」
記「なんか思わせぶりですね」
忍「それではまた次の記事でお会いいたそうニンニン」
記「あ、逃げた」