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三國ケネディエブスはどんな選手なのか? #grampus

2023年12月25日、名古屋グランパス公式より、三國ケネディエブス選手の獲得が発表されました。

どんな選手なのかを深掘りします。

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三國ケネディエブス選手はどんな選手なのか?

三國ケネディエブス選手は2000年6月23日生まれの23歳、東京都東村山市の出身です。お父さんがナイジェリア国籍、お母さんが日本人のハーフです。お兄さんは岐阜でもプレーした三國スティビアエブス。妹がバスケットボールをプレーしている三國ソフィアエブス。おそらく三國がお母さんの姓、エブスがお父さんの姓なんですね。

小学校時代、東京野火止FC(新座市)でのプレーが認められ、青森山田中学ー高校にサッカー留学。

第97回全国高校サッカー選手権大会準決勝 青森山田 対 尚志戦では、後半17分MF10 檀崎竜孔(元コンサドーレ・現豪州ウェスタンユナイテッド)のCKから逆転ゴールを挙げたことでも有名です。

当時からDFとFWを兼任しており、素晴らしいヘディングシュートを見せています。

やはり当時より高身長を活かしたヘディングが強みです。ちなみに空中戦勝率は72%で、これはリーグ25位(2023年)です。

プロ入り後はアビスパ福岡に所属、ルーキー当時のペッキア監督に高く評価され、開幕戦にスタメンで出場しました。このペッキア監督との出会いは、三國ケネディエブス選手に大きな影響を与えたと思います。

「高卒でスタメンとして出してもらえていること自体が感謝なのですが、ファビオさんは守備に非常に細かい人。ポジショニングについて凄く言われますし、クロスへの対応、ボランチのコントロールなど、本当に多くのことを求められます。最初は『ここも自分が行かないといけないのか』と戸惑いましたが、言われたことをやっていくうちに自分の感覚が芽生えてきました。それに、ファビオさんは全体練習が終わった後の自主トレは推奨していないのですが、たまに呼ばれて、ファビオさん自ら指導をしてくれるんです。ビルドアップの練習や、守備時のスライド、最近でいえば、逆サイドにいるCBからパスを受けて、そこから高い位置をとっているサイドバックにつける練習や、左CBをやっている時に左足でFWにパスを送る練習だったり。本当に熱心に個別指導をしてくれるので、本当に勉強になります。この熱意に応えたいと思っています」

https://number.bunshun.jp/articles/-/839052?page=2

そうやって期待をかけ、鍛えてくれたペッキア監督が6月に退任すると1年目はその後1試合に出場できただけでした。

ペッキア監督が家庭の事情で退任することがなければ、彼のサッカー人生は大きく変わっていただろうな

2020年には試合出場数は増えるものの、先発は5試合に留まります。2021年はなんと開幕当初、センターフォワードへの起用が。本来のセンターバックにこだわっていたケネディには、不本意な起用でした。そこで育成型期限付き移籍で栃木SCに移籍します。そこではセンターバックで13試合に先発、途中出場11試合と合わせて出場時間を伸ばしました。

2022年にはほとんどチャンスを貰えなくなり、7月にアビスパ福岡に復帰しますが先発は2試合のみ。

2023年は皆さんご存じの通りで、先発は少ないものの大きく出場時間を伸ばしました。

こんな出場時間で大丈夫?

ここまでの出場記録を見ていると完全なレギュラーとして過ごしたシーズンがほとんどないことがわかります。ちょっと心配になりますよね

ただ一つ確実に言えることがあります。

長身選手の本領発揮は20代半ばから

名古屋グランパスの長身選手といえば、ハーフナー・ニッキです。トヨスポでなんどもファンサをしてもらいましたが、本当に優しいいい子でした。198cmという長身を持て余している感があって、名古屋グランパス所属時代はあまり活躍をすることができませんでした。

ハーフナー・ニッキの出場記録
ハーフナー・ニッキの出場記録

しかし、オーストリアに移籍した2年目、23歳の歳に大きく飛躍します。一気にレギュラーに定着し、その後は下部リーグながらほぼレギュラーで出続け、とうとう今年はオーストリア1部のチームのレギュラーに定着するまでになりました。

中島大嘉なども21歳でまだ身体を持て余している状態です。長身選手は23歳くらいまで我慢できるかどうかがカギで、来年24歳の三國ケネディエブス選手は、飛躍の歳になる可能性があります

データで見る三國ケネディエブス選手

三國ケネディエブス選手をデータで解剖してみましょう。データはSofascoreから取得しています。

名古屋グランパスのレギュラーである中谷進之介選手と、藤井陽也選手と比較してみます。

出場記録

試合出場データの比較
試合出場データの比較

試合出場数は18試合。途中怪我の期間もあったため、少なめです。

攻撃データの比較

攻撃データの比較
攻撃データの比較

今年は三國ケネディエブス選手はゴールがありませんでした。そのためちょっと寂しい数字になっています。

ただし、結構いいキックを持っていることがこのツイートからもわかります。

YouTubeでも再録されるくらい、このシュート練習は話題を呼びました。来年はすんごいミドルとか決めてくれたら嬉しいですね。

パスデータの比較

パスデータの比較
パスデータの比較

出場時間が短いので、数値は低めです。そうなると注目は成功率になります。敵陣パスとロングボールの数値が少し良くないですね。自陣内パスは十分なので、敵陣内のプレッシャー下でのパスは、戦術理解と技術、相手との相互理解が必要になってきます。ここはこれから改善していくべきなんでしょうね。

守備データの比較

守備データの比較
守備データの比較

これも出場時間が25%程度なので、数値を4倍した値と比較してみるといいでしょう。

するとインターセプトは0.2×4=0.8で、中谷や藤井よりやや少なめ。これは守備の読みと初速が足りないこともあるでしょう。

タックル数は0.4×4=1.6で、これは中谷と藤井の間くらい。

ボールリカバリー(相手がコントロールできなかったボールを拾う数)は2.1はx4=8.4とすると中谷進之介や藤井陽也よりも上。単純な機動力は高いというと考えられます。

クリア数は1.6×4=6.4 で割合とハッキリとクリアをする傾向があることがわかります。

その他データの比較

その他データの比較
その他データの比較

ここで注目したいのは、空中戦の強さです。藤井陽也を上回る勝率はそうそう見られるものではありません。

ボールロストは3.5×4=14ですので藤井陽也の13.4よりも少し上になっているので、ここは改善ポイントかもしれません。

カードの比較

カード情報の比較
カード情報の比較

総出場時間で言うと2x4=8枚相当、ということになります。これもちょっと多めですね。

これからの飛躍に期待

フィジカルがかなり鍛えられてきていて、その面では藤井陽也なみの数値が期待できます。

一方で、守備のテクニック面ではまだまだ改善の余地がありそうです。そこはしっかりとコーチ陣に鍛えて貰いましょう。

これからの三國ケネディエブス選手に期待です!

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About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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