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ちゃんとリスク管理できていたからこその根性ハイプレスでしたね #やわらかめコラム #グランパス #grampus L0270

忍者「どうも忍者です」

忍者

記者「どうも記者です」

記者

忍「勝ったでござるー(∩´∀`)∩」

記「中二日アウェーとか、去年までのグランパスなら『強度で負けて何もできずに負けちゃったよう(´;ω;`)』みたいな敗戦が多かった記憶です」

忍「まだまだヒヨッコなコメントでござるな。過去、こっちが中三日なのに何故か中二日の相手に強度で圧倒されたこともあったりしたでござるぞ」

記「ウッアタマガ」

忍「今日も、試合前はそんなことになるんじゃないかと内心ヒヤヒヤしていたのだが、あらビックリ」

記「順番に振り返っていきましょう」

サガン鳥栖・名古屋グランパスのスターティングメンバー・ベンチ
サガン鳥栖・名古屋グランパスのスターティングメンバー・ベンチ
ポジション名サガン鳥栖名古屋グランパス
GK(ゴールキーパー)朴一圭(パク イルギュ・パギ)ランゲラック
CB(センターバック)木村誠二・キム テヒョン吉田ハ・ケネディ・ハ チャンレ
SB(サイドバック)原田・長沼(ながぬま)
WB(ウイングバック)内田・和泉
CMF(セントラルMF・ボランチ)河原(かわはら)・手塚米本・稲垣
IH(インサイドハーフ)森島・倍井(ますい)
WG(ウイング)冨樫(とがし)・横山
トップ下菊地(きくち)
FW(フォワード)マルセロ・ヒアンパトリック
各チームのポジション名と選手名

忍「さてこの試合、流石にターンオーバー気味でスタメンはけっこう入れ替わっていたわけだが、ビックリしたのは吉田ハ」

記「右センターバックでスタメンでしたね」

忍「恐らく河面に疲労があったのでござろうが、それでも監督の信頼を掴んだ感あり」

記「右の方がやっぱりやりやすいのか、今日は『テンパってなかった』ですし」

忍「内容にうつると、立ち上がりからグランパス選手陣には『気合』が明らかに入っていた」

記「覚悟の根性マンツーマン・ハイプレスをかましてきましたね」

用語解説:ハイプレスとは、相手DFに対してFWの選手を中心に守備をすることで相手を敵陣に押し込み、相手のゴールに近い位置でボールを奪うことを目標にする戦術です。

マンマークとは、ボールホルダーに人がついてプレッシャーをかける戦術です。この2つを組み合わせて成功すれば相手ゴールに近いところでボールを奪えるので、即シュートに行ける可能性が高いため得点の可能性があがります。

一方失敗してボールを繋がれてしまうとプレッシャーをかけたFWは守備に加わることが遅れるので「守備の数的不利」に陥りやすくなります。そのため、味方DFはマンマークしているFWとあまり距離が空かない=間延びしないように、いつもより敵陣近くに位置どる必要があります。


この試合、名古屋の守備ラインの高さが通常自ゴールから25m前後のところ、46mという見たことがない数値になっていたのはハイプレスをフォローするためだったわけです。

忍「鳥栖も流石というか、キックオフ直後にサクッと右サイドに展開して、SB-WG-トップ下の3枚が狭い幅の縦関係から突破してくる形をまず見せてきたのだが」

記「恐らくそれで『事前のスカウティングどおり、鳥栖にボールを持たせたらヤバイぞ』とグランパス選手陣にスイッチ入ったのではなかったかなと」

忍「ボールを持たせたら怖い相手からはボールを取り上げてしまえばいい。言うのは簡単でござるが」

デ「(コッソリ)長谷川健太さんの同じ発想は、昨年のアウェイ横浜F・マリノス戦でも見られたな」

記「ある程度はハイプレスに行くのかなあと思ってはいましたけど、ある程度なんてもんじゃなかったですね」

忍「まずパトリックと倍井が大変頑張っていたし、さりげなくターンオーバーとか基本してもらえない森島ツカサなんかも相変わらず走り回っていたでござるし」

記「森島、よくあんなに走れますよね。稲垣米本は一応休ませつつだからわからなくもないけど」

忍「顔に似合わずというか、優しげというか涼やかな顔の割に何気にすごい根性キャラだということが発覚しつつある」

記「話を戻しましょう」

忍「うむ。WBも前に出てSBを捕まえいにく、稲米は河原手塚に前を向かせない、そしてビルドアップで困ったときのパクイルギュだが、流石のパクイルギュもノープレッシャーでボールを扱う機会が少なく一発ひっくり返しパスをなかなか出せなかったでござった」

記「というわけで鳥栖さんのやりたいこと見事に阻害することに成功しました」

忍「これはグランパスDF陣が鳥栖アタッカー陣と『数的同数を受けいれる』というリスク管理の上でのマンツーマン・ハイプレスなので、それを剥がすのも正直なかなか厳しかったでござろう」

用語解説:数的同数を受けいれる、ということは、守備は基本、相手の攻撃より1枚多く準備するのが普通で、たとえばこの試合のようにアタッカー3人に対して守備3人というのは、もしも2列目のアタッカーが加わってきたらフォローしきれない状況を生んでしまうので、そのリスク管理が必要なことなのです

記「先方はあんまターンオーバーできていなかったようで、疲労の蓄積度合いはむしろキツかったかもしれませんしね」

忍「そういうわけで守備はガッチリ嵌まったのでそれで良いとして、あとは攻撃というわけでござるが」

記「鳥栖の選手たちの意識がどうしても前方向にあること、引きこもろうとしていなかったこと、そして4バックは基本的にペナルティエリア幅を守ろうとしていたこと」

忍「それによって鳥栖SBの外側にスペースがあった」

記「1点目のパトリックの抜け出しもそうでしたし、それ以外にも和泉や後半の中山がかなりそこを使っていました」

忍「グランパス選手陣が躊躇なくそこにボールを届けていたので、これは完全に事前のスカウティンどおりだったんだろうなと」

記「先方としては前線のプレスがイマイチかからない上にサクッとSB脇を使われてしまって、まあしんどそうでした」

忍「お互いにやりたいことが色々あるので、鳥栖さんとしては『自分たちのやりたいことのためのリスクは許容している』はずだが、ちょっと想定以上に選手の身体が重たかったのかもしれない。推測でござるが」

記「そして残念ながら相手に退場者が出てしまいました」

忍「相手チームの選手のことなのであまりどうこう言える立場ではござらぬが、原田選手は『ひょっとしたらカードが出るかもしれないプレー』と『ひょっとしたらカードが出ずに済むかもしれないプレー』とを自分の中でしっかり区別していただいて」

記「誰よりも現地で応援してる自チームのファン・サポーターをガッカリさせないためにも、ですね」

忍「退場者が出て以降は非常に論理的な展開となった。流石にハイプレスに出られない鳥栖、そうしたら後ろで苦も無くボールを持てるグランパス、あとは両チームが『いつ、どこでどの程度のリスクを許容するか』という勝負になる故」

記「そこでグランパスが圧を緩めずに倍井追加点、というのは最高でした」

忍「今年になって、WBというか大外から横パスを内側へ通して中盤の選手が受けてそのまま前進する、というプレーがやたら成功率上がったでござるな」

記「何気に前監督時代からやろうとしてはいた内→外→内の前進ですよね」

デ「(コッソリ)長谷川健太さんのインタビューを読んでいると、「外ー外」しか攻められない=WBとIH、サイドのCBの3人を中心とした攻めしかできないと嘆いていた。それではサイドに人数をかけたら守れることになってしまう。」

忍「稲垣の侵入も最高だったし倍井もよくその状況からニア上に突き刺したな、という」

記「ただ、3点目が取れませんでした」

忍「あと後半になって流石にグランパス選手陣のプレスもかなり弱まったので、けっこう危険なボールを前線に届けられて、あわやというシーンも」

記「ちょっとウーンでしょうか」

忍「いや、この試合については、近年のグランパスで最もゲームコントロールができた、というかちゃんとしようとしていた試合の一つと言っても良いと思うでござる」

記「どういうあたりがですか?」

忍「グランパスとして最もやってはならなかったことは、相手の数的不利にかこつけて人数をかけて縦に早く攻めてカウンターを食らうこと。この試合はそういうシーンはほぼなく、2点目を取って以降はむしろかなり意図的にゲームを遅くしていたかなと」

記「成長しましたねえ」

この試合の良かったところ

  • しっかり試合を締めたランゲラック。後半のアレよく止めましたね……
  • スカウティングスタッフ&中二日で対策をよく落とし込んだコーチ陣に拍手
  • DF陣、ほぼ100点。ちょっとだけご愛敬
  • パトリックの「与えられたタスクちゃんとやる」感、仕事人ですよね
  • 倍井は精進を続けていただいて。中山もね

この試合の(´ε`;)ウーン…

  • 特に無し

最後に

忍「日程的にキツイ連戦で2連勝は大きい。監督の求める強度がようやく全体的にしみついてきたのか」

記「走り負けないって良い響きですね」

忍「おあとがよろしいようで」

記「それではまた次の記事でお会いいたしましょう」

忍「ニンニン」

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