後編です! 真ん中から前の方です! 再開までに一応間に合ったからセーフ!
MF
吉田 温紀
吉田ハ。何気に順調に成長しており出場時間も徐々に増やしています。なお、増えたせいで色々とやらかしもしており、ベンチに入れるかどうかの壁→試合に出られるかどうかの壁→試合に出てやらかすかどうかの壁(イマココ)→試合で活躍できるかどうかの壁、というところでこの壁をなんとか乗り越えていただきたい。ちなみにX(Twitter)上でとある方が「吉田ハって言うの嫌いなんだよな~」と呟いておられ、大変申し訳ないのですがもう個人的にすっかり吉田ハが定着しきってしまったので、いや本当にすまん。毎年ルヴァンでゴール決めてるように中盤後ろ目~DF系の選手としては得点能力がしっかりある方なので、その長所をもうちょい発揮できるといいですよね。
和泉 竜司
チームに強度をもたらすというか和泉さえ出てればなんか最低限の強度が保証される男。流石に20代前半のあの頃みたいなゴリゴリ突破はあんま見られなくなってきましたが、グランパスにおいては珍しいちゃんとサッカー脳のあるタイプなので、しっかりと、淡々と、きっちりできることを頑張るぜという、本当に良い選手になりましたなあ。ただ若い頃から割とチームの色々なアレな部分を引き受けてしまうせいでけっこうハムストリングをやっちまうんですよね。和泉にもうちょい楽をさせてやれたら良いのだが……それをやろうとすると具体的には森島が死にそうなのでやっぱり和泉頑張れという結論になりそう。
椎橋 慧也
信頼と実績の元柏印。ターンオーバー気味な起用からジワジワとスタメン定着。ちゃんと味方に対していかに前進すれば良いかのコーチングのできる選手で、試合中もDFラインに頑張って指示をしています。「オレじゃなくて一列前にパス通せるぞ!」的な。なお割と周囲が反応していなかったりする模様。そういうのはやはり積み重ねだと思うのでめげずに頑張っていただきたいもんですね。てか、周りがもうちょっと椎橋を見てやってくれ……。
森島 司
ベイビーフェイス・根性マン。昨年夏の加入からまあ苦しみましたがかなりフィットしましたね。基本的に根性で走ってチームの焦げ臭いところをなんとかしようという気概に満ち満ちており、本当はもうちょっと良い感じの位置で前向きにプレーさせたいわけなんですが、本人が「そんなことよりまずはチームとして闘うんだ!」という雰囲気なので、まあこれはこれで良いんじゃないでしょうか。結局ビルドアップがイマイチなんだよなーというところで森島CMF起用なんかもありましたが、やっぱりそこにいるとちょっと守備が怖いんだよな~~~ということもあり、菊地なんかも取りましたがさてどうなるでしょうか。更なる活躍に期待。
稲垣 祥
すっかりグランパスの顔感のある稲垣さん。去年は苦しんでましたが今年は比較的マシというか、怪我も治ったんでしょうしそもそも組み立てに関与する機会が減ったので「稲垣前向きにボール繋げないじゃん問題」がだいぶごまかされており本来の強みであるところの、相手ペナルティエリア付近へ入っていってフィニッシュ! が良い感じに発揮されております。衰え知らずの運動量ながら流石にボチボチ「次」を考えないとねという感じの年齢にもなってきており、チームの慎重な対応が求められる感じ。
倍井 謙
とにかくプレーがチャラい! 跨ぎフェイントを「脚癖」としか思えない感じで絶対にやってしまうのがカワイイっすよね。倍井の跨ぎフェイントについては「その跨ぎになんか意味あんのか……?」とか考えるだけ無駄というかアレはマジで呼吸をするかのようにやってる。多分だけど「跨ぎたいから跨ぐし跨ぐのが普通だから跨ぐ! それに合理性など無いのさ!」てやつですよな。けっこう印象的な活躍もあったんですが割と速攻で対策されて絶賛J1の壁にぶつかり中。あとあんまり話題になってないですが守備がぶっちゃけかなりの「アリバイ守備」な雰囲気なのでその辺なんとかしてくんないとちょっと長谷川健太監督も流石にボチボチ怒ると思う。守備サボってるとその内マッシモ塾への短期間留学待望論とか出ちゃうぞ。知らんけど。
久保 藤次郎
結果的には中山とのスタメン争いに負けた感じですが、基本的にスピードでぶっちぎる中山に対してテクニックで抜いていく感じの久保というところで異なる長所なので、なんとか良い感じに両方使えるとチームとして本当は良いですよね。相手を抜き切らない状態でもクロスを上げられるってのが密かなウリだったはずなので、その辺を磨きなおしてもらえれば突破もしやすくなるだろうし味方も助かるんじゃないでしょうか。ちなみに課題はトラップとショートパス。つまりトメルケールであり、短期間でいいので風間塾に入塾させるべきではないだろうか。
中山 克広
はやーい!説明不要! やっぱサイドアタッカーってスピードあるに越したことはないよねっていう事実。そのスピードを武器に、今シーズンのグランパスの基本攻撃「とりあえず右ハーフスペース攻略や!」の要になっています。ちなみに中山(or森島)がそこを突いてもそっから先のクロスからなんかゴール決まんねえ問題を具体的にはユンカー復帰で早く何とかして欲しい。当初ウィングバックとしての守備ポジショニングに戸惑っていたようですが自分のスピードならそこまで低く構えなくてもいざという時の守備スプリントさえサボらなければだいたい間に合うとわかったようで躍動。ちなみに課題はトラップで、やはり短期間で良いから風間塾へ……。
鈴木 陽人
ルヴァンで途中出場1回。流石にもうちょい見ないとちょっと何ともという感じですな。タイプ違いの優秀なサイドアタッカー先輩陣を参考にしつつ、自分がプロで輝くためにはどういう武器を身につけないといけないのか、まずはよーく考えていただいて。
内田 宅哉
前々から和泉に届きそうなどこでもやれます具合だったのが、とうとう3バックのCBにまで手を出させられて本当に助かっています。相変わらず絶対的なレギュラーというわけではないが絶対にベンチには入ってるというまさに必要な戦力そのもの。今年は昨年までと比べて内田の暗黒面があんまり発動していないので、ちょっと自重することを覚えたんでしょうか(なお浦和戦で派手に退場した模様)。爽やかな風貌の割にプレースタイルは「犬馬の労も厭いません」という感じな上にあんまケガもしないので、こういう選手はプロ人生を長生きする。間違いない。
小野 雅史
左脚の性能をJ1でも発揮してくれそうな片鱗を見せてくれたところで大怪我離脱で今シーズン終了。もう本当に早く治りますように……。
山中 亮輔
良くも悪くも事前評判のとおりで、その左脚からはかなりの高確率で決定的なクロス・フリーキックが放たれるものの守備はちょっぴりぉそろしぃし個人の突破力みたいなのにはあんま期待できない感じですね。落合博満がこういう「一芸キャラ」大好きだよなーみたいな。レギュラーとしてバリバリやってもらうためには正直もうちょっと走行量と攻守のトランジション強度が欲しい! ただベンチに山中とパトリックとがいると、困ったときに手っ取り早く投入して何かを起こしてくれそうだし前からの守備強度が大して高くない相手ならやっぱスタメンで使いたいくらいに左脚は魅力的。ちなみに、なんかこんな感じのサイドバックいたよなーって記憶をたどったところ「イアン・ハート」という結論に至りました。わからん人はググってその芸術的フリーキックに酔いしれてくれ。
FW
パトリック
敵としては超嫌だが味方としては思わずその胸板に抱かれたくなる……♡。とにかくその厚い胸板は尋常ではなく、J1でのこれまでの実績の数々も、そらそうやろって感じですよな。かつてはっていうかガンバとか広島さんで「パトリックを敵SBにぶつけてそこにロングボールでだいたい競り勝ってウハウハや!」戦術が猛威を振るっていたもんですが流石にそこまで単純じゃないぞというかメリットデメリット考えた上でまずは真ん中にいてほしいグランパスなんですよね。基本的にベンチスタートながら今シーズンここまでで4ゴール(J1で2ゴール、ルヴァンで2ゴール)は立派の一言。グランパスにおけるスーパーサブ枠なのでマジ頑張って欲しい。
山岸 祐也
なるべく胸トラップしたい胸男さん。競り合い時でも可能な限りボールをしっかりコントロールしようというその姿勢は皆がマジで見習うべき。能力的な水準はJ1基準では本当に万能型という感じで、どれをとってもそれなり以上にやれるという、時々こういうJ1戦士っていますよね(海外行くと全体的にちょっぴり物足りないが国内なら全体的に強い系の)。本人曰くサッカー人生でこんな休む怪我は初めてとの軽度の靭帯損傷をやらかしてしまったせいか、まだまだ本来の実力は発揮できていないと思われますので、早いところチームのために「年間10点はなんだかんだで取れちゃう男オレ」モードに入って欲しいもんです。
永井 謙佑
走れる!走れるんだ! 「今、自分がチームが勝つために何がやれるのかのタスクを完遂する」永井さん。「俺は俺の責務を全うする!」と某煉獄さんが叫ぶその精神を体現しているかのようで全米が泣いた。できれば決定力がもうちょっとあると良いんだけどね……というのは相変わらず昔どおりですが……まあこれで決定力まで抜群にあったらそもそも国内にいないレベルの選手なんでそこは仕方ないところ。永井が元気なうちに榊原とか倍井とかがもっと伸びてくれないと非常に困るもんですから若人たちには頑張って欲しいのですが、そもそも永井もなんとか来年くらいまでは今の能力を維持する感じで一つよろしくお願いいたします。
榊原 杏太
柿谷曜一朗と斎藤学以来の「曖昧なポジショニングで何となくフリーになりボールを受けられる」曖昧マン。シーズン頭の方では露骨にプロの強度にちょっとついていけない雰囲気だったものの気付けばしっかり対応してきて偉い。今のグランパスにおいて、狭いところを苦にしないのは貴重な特徴のためこのまま良い感じに成長していただきたいですな! ちなみに同級生の倍井との比較として榊原の方が明らかに守備をサボらないため監督として使い易そうな雰囲気です。やはりまず最低限の守備力がないと攻撃の選手でも試合に出られない現代サッカーの荒波に飲まれず今シーズン中の初ゴールに期待。
キャスパー ユンカー
元々グロインペイン持ちで休み休み使わないときついぞという評判だったわけなのですが、昨シーズン良い感じに稼働してくれたなと思ったら今年は股関節以外のところで離脱してしまい、基本的にエースの長期離脱なんてものは計算しようがないためまあグランパスの得点能力がまたえらいことになってしまったでござる! 再開する頃には戻って来そうな気配なのでホントマジでサクッと戻ってきて欲しいのですが、今シーズンの残りを全力で!というよりもむしろ来シーズンに向けてちゃんと身体作っといてねみたいなところもあるので、そんな感じで贅沢は言わないので二桁得点くらいはして欲しいですな! ハットトリックをあと3試合かますだけなので余裕余裕。きっとユンカーならやってくれる。
監督:長谷川健太
今シーズン、けっこうご本人の監督としてのキャリア転換点というかマジで色々変わらなきゃトライをしてる雰囲気なので、なんとか結果が出ると良いッスよね。ディティールを詰められるコーチがやっぱ欲しいよなー。
さて、それでは最後、皆さんご一緒に……
「藤井君ありがとう、相馬君ありがとう、みんな、移籍金を残してくれてありがとう!」
ありがとうございました。