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今年はもう負けないよ! 明治安田生命J1リーグ第34節 名古屋グランパスvs鹿島アントラーズ レビュー #grampus #antlers

今年はもう負けません(試合無いから)。

あの日、豊田スタジアムは寒かった。試合終了後の現地気温3℃だったらしいですよ。なんだそれ。体が寒かった、心も寒かった。でも、トヨスタのシートヒーターでお尻だけは暖かかった(ロイヤル席最高ですね)。

今年最後の敗戦レビュー、簡単・短めに纏めます。どうぞご笑覧ください。

注目点は、攻撃だ!

試合前、多くの方が気にしていたと思います。事実上残留が決まって、来年に向けた戦いが見られるのか? カウンター以外の攻撃ができるのか? できるとしてその形は?

Sofascoreによると、前後半それぞれ20分過ぎにグランパスの攻勢が強まっていたようです。試合を通してのグランパスのボール保持率は61%で、数字を見ればフィッカデンティ監督のグランパスでは最高級にボールを『持てていた』はず。攻勢時にはどんなボールの持ち方をしていたのか、見てみましょう。

鹿島の守備と、グランパスのボール保持

懐かしの、SBが大外へ開き、両CBも開いて、シミッチが中央後ろに落ちるパターンが見られました。

前半20分過ぎのボール保持

鹿島が『前から来ない』『自陣に攻め込まれるまで外は捨てる』『中央分厚く』を徹底してきたため、鹿島のブロックの外側でボールを保持するグランパス。しかしそこからなかなか前線へ運べず、ボールを持つけど最後はロングボール、みたいな攻撃も目につきました。フィッカデンティ監督は「縦に早く」をよく言っているので、これはあまり、狙いの形ではなかったんじゃないかなあ……?

後半20分頃も同じ

伊藤が入ったり選手のポジションが変わっていたりと変化はあったものの、基本的には前半とずっと同じ展開でした。相手のブロック外でボールを持ちつつ、ロングパスを狙っていくグランパスと、中央で待ち構えると鹿島との攻防。

一方、鹿島は鹿島で、奪ったらまずロングボールだったため、両チームともロングボールのこぼれ球を良い感じに拾えたらチャンスになるよ! そんな勝負。フィッカデンティ監督としては、おそらくやっぱり、不本意な攻撃に終始してしまったのではないか、と思わせられました。だって、後ろでボール持ってる分だけ『遅く』なりますからね。

攻撃は、できたのか

この試合のグランパスについて、インターネット上で、「ボールを持とうとしていた」との評価を目にしました。一方で、解説の戸田さんから『ボールを持たないことから考える攻撃』との評価もありました。

https://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/grampus/news/201912/CK2019121202100084.html

印象だけで語っても、ちょっとどうかなと思ったのでこの試合のデータを拾ってみました(データ元はSofascoreのスタッツより)。比較対象としてアウェー鹿島戦のデータも拾ってみました。

グランパスvs鹿島アントラーズの試合データ比較

支配率

パス成功数および総数に対しての割合(%)

総成功数

DF4人

CMF2人

SH2人

FW2人

6節(アウェー}

65%

463

162(35%)

148(32%)

81(17%)

57(12%)

34節(ホーム}

61%

582

291(50%)

157(27%)

51(9%)

35(6%)

例外や細かい状況の違い等は色々あるでしょうが、全部を言ってたらキリがないので大雑把に纏めてしまいましょう。

攻撃時に前に行く選手(FW+SH)が多くのパス成功数を記録していれば、それだけ『敵陣および相手の守備ブロック内でボールを持っていた』と言っても良いかと思います。対して、後ろの選手が多くのパス成功数を記録していれば、『自陣または相手の守備ブロック外でボールを持っていた』との解釈になるでしょう。

さて、データで見るとどうでしょうか。(本当に単純な総数での比較なので、正直なところ目安レベルにしかならないとの前提で見てください)

  • 支配率は両試合ともに60%以上
  • 最終節のパス成功数は多かった
  • 最終節のパス成功数の内、50%がDF4人のものだった
  • パス成功数は増えたのに、FW+SHのパス成功数および割合は減少した

こんなに露骨な数字があるかとちょっとビックリしてしまいましたが………最終節、いかに『ボールを持っていたが前に行けなかったか』『ボールを持たされていたか』ということではないでしょうか。

ただし、一つ明確に狙っていたであろう形はありました。太田のクロスです。この試合では11本ものクロスを上げた太田(宮原は1本)。『ある程度押し込んで詰まったらサイドバックからの(アーリー)クロス勝負』はフィッカデンティ監督が東京で見せた攻撃の形でした。

違う形は、見られるのか

最終節では、フィッカデンティ監督のこれまでと特に違う姿は見られませんでした。違う形がなきゃいけないんだ! なんてことは言いません。別に、こういうサッカーならこういうサッカーで、ちゃんと勝てればそれで良いのかもしれません。

僕たちの『攻守一体』が2020年に見られることを願って、本年のレビューを締め括ります。ありがとうございました。

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