Jリーグ、新規外国籍選手の入国「何も決まっていない」
毎年夏に設定されている第2登録ウインドーは7月16日から8月13日。例年であればウインドー開始後すぐに新外国籍選手を出場させることができるが、依然として新規入国が不透明な状況となっているため、夏の新戦力の獲得に大きな支障が生じることになりそうだ。(抜粋)
引用元: https://web.gekisaka.jp/news/detail/?335386-335386-fl
Jリーグ 夏の外国人補強が原則NGに 五輪と無関係の選手の査証発給が困難に
1度目の登録期間(1月8日~4月2日)では、Jリーグを含めスポーツ選手の多くは「特段の事情」として入国が認められた。しかし、東京五輪が開催される今夏、五輪と無関係の選手は査証の発給が非常に難しいという政府の方針が、Jリーグから各クラブに通達された。(抜粋)
引用元: https://hochi.news/articles/20210629-OHT1T51198.html
このニュースがもたらすもの
例年であれば、夏の登録期間(7月16日から8月13日)までには、新規外国籍選手の獲得が相次いで、移籍市場を賑わしていました。
シーズン開始から夏までの間で、怪我人が出たり、監督の戦術遂行のためにコマが足りなかったりするところが出てくるわけです。それを埋めるのがこの夏の登録期間です。
そこで新外国籍選手の獲得ができなくなるとすると、どういうことが起きるでしょうか。
- 新外国籍選手の獲得ができない
- 獲得できるのは以下の選手だけ
- 既にJリーグにいる外国籍選手
- 既にJリーグにいる日本人選手
- 外国リーグにいる日本人選手
- 今年Jリーグを離れたが、日本の興行ビザを持っている外国籍選手
- 本当の意味でプロテクトしたい選手は以下の手段でプロテクトするしかない
- 契約延長する
- 給料を上げる
- プロテクトから漏れた選手の移籍が活発化する
- プロテクトを破る高額移籍がいくつか発生する
- 海外の高給日本人選手の獲得が相次ぐ
上図のように、チームと選手の間でプロテクト枠の設定が始まります。これは、選手にとって、「このチームに今後も居ていいのか」という判断を迫るものになります。プロテクト枠に入ってよいのかどうか。江坂選手の移籍は、もしかするとそういった遠因から発生したものかもしれません。
「プロテクトを破る高額移籍」「海外の高給日本人の獲得」これは既に浦和レッズがはじめていることです。グランパスはそれに続けるでしょうか。
今回の措置のウルトラC
これに加えた第5の選択肢があります。
それは「東京オリンピックのために日本のビザを取得した選手」です。
ビザ(査証:在留資格証)には以下の3種類があります。
- 興行ビザ:プロスポーツ選手が日本での試合を行うためのビザ
- 特定活動ビザ:アマチュアスポーツの選手が興行を事業の目的とするのではなく、技術を競う目的で行うスポーツの試合に参加するためのビザ
- 短期滞在ビザ:オリンピック、世界選手権、アジア大会、国別対抗戦、親善試合など短期の大会に参加するためのビザ
そのため、オリンピックのためにビザを発行して貰った場合は、短期滞在ビザになります。短期滞在ビザの期限は「90日」です。
短期滞在ビザでは、日本にいることはできるので、練習参加はできますが、Jリーグに出場選手登録は行えません。(興行ビザが必要)
練習参加して、時期を待って正式契約&登録という流れになります。
その時点では無所属扱いになっているはずなので、10/1までの追加登録期限内であれば登録することができます。
2021シーズン追加登録期限について
https://aboutj.jleague.jp/corporate/release/877/
ただリスクもあります。
- 90日を超えても、日本のビザ発行制限が解除されない場合は帰らなければなりません。
- 短期滞在ビザを更新しても、10月1日までに日本のビザ発行制限が解除されない場合は登録できません。
これだけのリスクを負って来てくれる外国籍選手がいるのか、という問題はありますが、理論上は可能です。
経営難のチームから契約解除になる選手も狙い目
パラリンピックの終了後にビザ発行制限が解除されるという前提ですが、海外で経営難のチームで契約解除したほうがチームにメリットがある高給選手がいれば、契約解除してもらえれば10/1までであれば補強できます。
補強、まだ諦めないで!