はじめに
勝負どころの1週間、負けられない戦いが続いています。
土曜日はルヴァンカップ決勝戦ということで毎日関連記事が出ていますが、その前に本日の天皇杯準々決勝、天皇杯ベスト4進出を賭けたセレッソ大阪戦です。
自分が試合に出場する訳でもないのに、朝からひりつく空気に囲まれているようです。
同じような気分の名古屋ファミリーの方も多いのではないでしょうか?
この試合をプレビューします。
天皇杯の勝ち上がり条件
勝ち上がり条件のおさらいです。
勝ち上がり条件
- 試合は前後半各45分の合計90分。
- 90分以内に勝敗が決しない場合には、5分間の休憩後、前後半各15分の合計30分の延長戦。
- 延長戦で勝敗が決しない場合は、ペナルティーキック方式(各チーム5人ずつ、決着がつかない場合は6人目以降両チーム1人ずつ)にて次回戦進出チームを決める。
http://www.jfa.jp/match/emperorscup_2021/about.html
両チームの出場登録選手
出場登録選手についてのおさらいです。
名古屋グランパス
2種の選手が2名登録されている一方、キムミンテは札幌で天皇杯の出場記録があるため、今年は名古屋の選手として天皇杯に出場できません。
その他の登録メンバーはJ1リーグと同じです。
http://www.jfa.jp/match/emperorscup_2021/team_detail/j1_12.html
セレッソ大阪
こちらもほぼJ1リーグと同じですが、今シーズン途中から合流した乾が登録外の為、出場できません。
乾はルヴァンカップ決勝では先発が予想されるため、今週はコンディション調整に注力するでしょう。
http://www.jfa.jp/match/emperorscup_2021/team_detail/j1_14.html
両チームの先発予想
名古屋グランパス
- 布陣:セレッソ大阪に合わせてミラーゲームにすると予想し、4-4-2で考えました。
- GK:怪我が無ければランゲラックで固いと思われます。
- DF:キム ミンテが出場できないため、中谷、木本のCBコンビと予想。左SBは吉田豊、右SBは宮原を温存するために成瀬と予想しました。
- MF:CHコンビは不動の稲垣とコンディション不良から復帰した長澤と予想。左SHは森下、右SHは先日の神戸戦で好調であったシャビエルと予想します。
- CF:前田、シュヴィルツォクの2トップと予想します。神戸戦でも1点ずつ得点しており、好調なユニットとしてそのまま起用すると考えました。
セレッソ大阪
小菊監督は数名の選手を温存することを明言しています。
しかし、ルヴァンカップ決勝を控えているとはいえカップ戦の準々決勝ということもあり、出場機会の少ない控え選手は起用せず、少数の選手交代のみと予想しています
- 布陣:ここ数試合継続している4-4-2と予想。
- GK:不動の守護神であるキム ジンヒョンと予想。
- DF:西尾、瀬古のCBコンビ、両SBは松田、丸橋という組み合わせは変更しないと予想。
- MF:CHコンビの藤田と喜田、右SHの坂元は変更せず、乾が出場できない左SHに負傷明けの清武が入ると予想しました。
- CF:好調の加藤 陸次樹を軸に、大久保かアダム タガートがコンビを組むと予想しますが、アダム タガートを先発起用、名古屋キラーである大久保を途中交代で起用すると予想しました。
名古屋グランパスの勝ち筋
両チームのスタイルの比較
Football Labのデータでは両チームの主な特徴は下記です。
名古屋グランパス
- 自陣敵陣共にボール保持に拘らない。
- セットプレー、左サイドからの攻撃が多いが、敵陣中央から攻撃することは少ない。
- 積極的にプレッシングでボールを奪うスタイルではなく、自陣に下がり守備ブロックを強いて守備を行い、ボールを奪ったらカウンターで攻め切る。
自陣でのブロック守備、カウンター攻撃、左サイドからの攻撃に明確な特徴があるチームと言えます。
名古屋グランパス 2021 チームスタイル[攻撃セットプレー] | データによってサッカーはもっと輝く
セレッソ大阪
- セットプレーでの攻撃が多いが、攻撃するサイドには偏りがない。
- 敵陣、自陣ともにボール保持は標準的。
- ボールを奪った後に攻め急ぐことは少ない。
- DFラインの位置取りは高め。
攻守にタレントが揃っており、ややボール保持傾向が強い一方、どんなプレーにも対応できる分、特徴が解り辛いチーム、とも言えるかもしれません。
セレッソ大阪 2021 チームスタイル[攻撃セットプレー] | データによってサッカーはもっと輝く
勝ち筋①自陣に引き込んで高いDFラインの裏を狙う
右SHがドリブル突破が得意な坂元、左SHがパス、シュートを含めて高次元の技術を持つ清武が出場した場合、セレッソ大阪にボール保持され自陣ゴール前で守備に奔走する時間が長くなるのも想像に難くありません。
両SBの丸橋、松田陸もクロスボールの精度が高く、キム ミンテ抜きのDFラインでクロスボールを跳ね返し続けることも難しいでしょう。
そういった意味では諸刃の剣ではありますが、自陣に引き込んでからカウンター攻撃でセレッソ大阪の高いDFラインの裏のスペースを狙うのも手であると考えます。
神戸戦の1点目のような必殺のカウンター攻撃が炸裂するのを期待しています。
勝ち筋②加藤 陸次樹へのホットラインを抑える
直近のリーグ戦でも乾-加藤 陸次樹のホットラインが横浜Fマリノスの守備陣を手こずらせていました。 乾が出場できないため、清武がパス配給を担うと予想します。
小菊監督がセレッソ大阪の指揮を取るようになって以降、加藤はFWの軸として起用されています。
私の個人的意見ではありますが、加藤のプレーの特徴として下記3点があげられます。
- 隠れずに積極的にパスを受けるポジショニングが出来る。
- シュートの思い切りが良い。
- 相手のゴール前ではこぼれ球に詰めることをサボらない。
Football LabのデータでもJ2の金沢でプレーしていた時と同様、パスレスポンスとワンタッチシュートの数値が突出しています。
加藤陸次樹 2021 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く
この場面でも乾のゴールに目を奪われがちですが、ゴール前で何度も動き直してパスを受けようとする29番の様子が良く分かると思います。
手ごわい選手ですが、逆に加藤を抑えることが出来ればセレッソ大阪の得点チャンスを大きく減少させることが可能になります。
名古屋DF陣の奮闘に期待したいですね。
おわりに
プレビューの最後はマッシモ監督のコメントで締めくくりたいと思います。
「勝ったら天国、負けたら地獄。すごい期待感と共に、すごい緊張感もあります。下のカテゴリーに落ちなければいけない残留争いというもので語っているわけではなく、なにかを獲得できるか、または目の前でそれを逃がすか。負けた時の失望感はすごいものだと思いますけど、勝ったら本当に最高だと。そのヒリヒリ感を味わえ、同時にそれを楽しめる状況に我々がいることは、まずは最高にたまらないなと。そういった話を選手たちにもしています。そういった勢い、喜びをプレーで表現できたらと思っています。この段階まできたら、そういったことを味わうことも大切だと思っていて、それも強さにしたいです」
楽しめ、この時を。
良い試合になりますように。