忍者「どうも忍者です」
記者「どうも記者です」
忍「浦和戦が嘘のような、内容ある引き分けでしたな」
記「勝ったかのように思えました」
忍「あとは決め切るだけ」
記「結局そこに行きつくんですねえ」
忍「得点を奪おうとし、失点を防ごうとするのがサッカーゆえ」
記「さて、それでは今節もやわらかく振り返っていきましょう」
忍「鹿島は、立ち上がりからグランパスに圧をかけて、先制したらペースを落とす狙いだったように見えた」
記「鹿島伝統の戦い方ですよね。色んな数字では負けてるのに何故かリードしているのは鹿島、という」
忍「実際かなり危険だったし先制されてしまったでござる」
記「上田のゴール取り消しも含め、似たような形から裏抜けを許してしまいました」
忍「グランパスとしてはどうしようもない失点だった。強いて言えばラインコントロール次第で防げたかもしれなかったが」
記「コースが変わったりとかありましたもんね」
忍「ただ、あの鹿島の攻撃は、個人能力の高い選手を揃えたチームの攻撃方法の一つでござる」
記「どういうことでしょうか」
忍「能力の高い選手が密集したところにボールを放り込んで、ワチャワチャした混乱状況から選手の閃きと技術でDFラインを突破してしまおう! という」
記「上田と鈴木はやっぱり脅威でした」
忍「それもこれもグランパスCB陣がしっかり構える前にボールを動かして勝負したかったからで」
記「構えて前向きに守らせたら強いですもんね、グランパスCB陣」
忍「そのとおり。失点前後こそ相手の狙いにやられていたものの、終わってみれば中谷と藤井がこの試合でも圧倒的なデュエル勝率でござった」
編注:中谷進之介:地上戦デュエル100%、空中戦67% 藤井陽也:地上戦デュエル100%、空中戦89%
記「途中からは完璧でしたね。鈴木がまたサイドに流れてボールを受けようとしていたし」
忍「鈴木の頭には『藤井との真っ向勝負は分が悪い』と植え付けられたことでござろう」
記「藤井は自信になったでしょうね」
忍「試合展開に話を戻すと、先制して鹿島がペースを落としてくれたのにも助けられた。失点後も鹿島が勢いを保っていたら危なかったかもしれぬ」
記「あの暑い豊田スタジアムで90分イケイケは難しいでしょうし」
忍「そういうのが『勝負の綾』でござろ。微妙な駆け引きが結果的にグランパスに味方した」
記「そんな流れでグランパスがちょっと盛り返して前半終了。そして後半はかなりグランパスペースとなりました」
忍「素直に長谷川健太監督の修正力を褒めるべきかな」
記「どんなところが良くなったのでしょう」
忍「2点ある。レオ・シルバを囮として使うことでボールの前進(=ビルドアップ)が安定したこと。中谷と丸山が攻撃時に高い位置を取れるようになったこと」
記「鹿島は前回対戦時同様にレオを消そうとしていました」
忍「実際、前半ではそれで困っていたのだが、後半では逆手に取れたわけだ」
記「レオを囮に仙頭や稲垣、阿部にボールを通せましたもんね」
忍「レオ自身がそういう役割もできる前提だが。やっぱり頭のいい選手だな」
記「ビルドアップが安定したことによって丸山・中谷が上がれるようになりました」
忍「カウンターをくらうリスクがある状況でCBの攻撃参加は普通はやらないものだ」
記「CBの攻撃参加は相手を押し込んでいる前提です」
忍「そして中谷がPA付近での崩しに絡んでPKをゲットとの流れであった」
記「その他にも決定機がありましたし、勝ちたかったですねえ」
忍「勝ちたかったし、勝ちに値する内容だったと思う」
この試合の良かったところ
- カストロのプレーエリア&プレー選択が「真ん中の選手」ぽくなってきたこと
- 暑いのが好きなのかイキイキしてきたレオ・シルバ
- ほぼ完璧な仕事ぶりだった3CB
- 暑い中最後まで走った両WB(交代選手がいないツケを払わせてしまってすまぬ……)
この試合の(´ε`;)ウーン…
- 仙頭枠ゥー!
- 柿谷枠ゥー!
最後に
記「しかしチームの離脱者状況は深刻です」
忍「この試合でベンチに入っていた河面はもう大丈夫なんだろう。左WBでもやってもらうか。あと比較的軽傷のはずの吉田豊、宮原の一日でも早い復帰を願うしかないでござる」
記「数人離脱すると、残った選手にどうしてもしわ寄せがいってしまって、残った選手たちも順番に壊れてしまう、という負のスパイラルにハマらないことを祈ります」
忍「あとは補強でござろ。ジョーの件も解決の目途がたったし、流石に数人獲るのではないか」
記「金の切れ目が縁の切れ目ですか」
忍「それは違うのでは……。所定の手切れ金を払わずに勝手に実家に戻ったわけで」
記「グランパスとしては、盗人に追い銭にならず本当に良かったです」
忍「おあとがよろしいようで」
記「それではまた次の記事でお会いいたしましょう」
忍「ニンニン」