重廣卓也選手の来歴
重廣卓也選手は阪南大学出身。
2016年には脇坂(現川崎フロンターレ)と強力な2セントラルMFを組んで大学選手権でもかなり上位まで食い込みました。その頃の阪南大学のメンバーは脇坂泰斗以外にも町田ゼルビアのFW山口一真や徳島ヴォルティスの元名古屋U-18DF吹ヶ徳喜、仙台の真瀬拓海らを擁する好チームだったことが印象に残っています。
2018年にJ2(当時)の京都サンガに加入。1年目から32試合出場23先発。圧巻の存在感でした。
2020年にアビスパ福岡に移籍し、昇格に貢献。だいたい1300分(15試合フル出場換算)以上の出場機会を得ていたバリバリの主力です。
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| 出場 | 先発 | 出場時間 | ゴール |
2018 | J2 | 京都 | 32 | 23 | 2035 | 3 |
2019 | J2 | 京都 | 29 | 20 | 1810 | 2 |
2020 | J2 | 福岡 | 19 | 17 | 1414 | 1 |
2021 | J1 | 福岡 | 23 | 14 | 1315 | 0 |
2022 | J1 | 福岡 | 2 | 1 | 77 | 0 |
2022年は中村駿選手にポジションを奪われ、あまり出場機会を得られていませんでしたが、これだけの実績のある選手を獲得できたのは、さすが西日本に強いと言われる黒部強化担当のならではですね。
重廣選手はどんな選手?
Twitterアカウントのアイコン見て頂くとモデルみたいで爽やか、グランパスサポーターには新たな推しを提供する事でしょう、
「モデルみたいで」とはその筈、178cmの身長。これはグランパスのMF陣でもレオ・シルバ選手の181cmに次いで、チーム2番目となります。セットプレーを考えた場合でも身長差によるミスマッチを減らすメリットは小さく無いはずです。
そして途中出場だろうと、出場間隔が空いても変わらずにプレーのクオリティやコンディションが変わらず、時には悪い流れを断ち切る活躍でアビスパサポーターには愛されてました。
こんな面白動画も・・・こういう動画をあげちゃうお茶目さんです。右は現名古屋グランパスの仙頭啓矢選手です。
ポジション
特徴はBOX to BOX 、アビスパでのポジションは前寛之選手の右隣のCHを務めていました、彼が欠場した場合は左を務める事もあり、僅かですが左SHやトップ下、STかは判別出来ませんが前線近くで起用された事もあります。
※BOX to BOX:自陣のペナルティエリアから相手のペナルティエリアまで、非常に広いエリアで攻守に動くプレースタイルの事
グランパスでの中盤、逆三角形のシステム、いずれでもプレー可能です。個人的にはアンカー前方の2CH、仙頭選手や稲垣選手のポジションを推します。理由は次に昨シーズンあったエピソードを交えてお話します。
グランパスにもたらすもの
2021シーズン、開幕戦から未勝利のアビスパが迎えた第4節の徳島ヴォルティス戦、重廣選手はベンチスタートと言う試合です。
J1での手応えを掴めないまま前半開始1分で失点、鳴門の向かい風も影響し1失点で済んだと言う45分間、HTを挟んで後半頭から重廣選手は出場します、ポジションはCFとの交代で、CF山岸選手と近いトップ下、ST辺りの前線。
狙いは重廣選手によるビルドアップの破壊、高いポゼッション能力で劣勢を強いられてたチームは盛り返し後半逆転勝利に結び付きました。
何が言いたかったかと言うと、これは今シーズンのグランパスが目指してるファスト・ブレイクなんです。
サポーターのなかには「グランパスより下のクラブで出場機会の少ない選手」と考えている方もいるかもしれません。しかし単に中盤の底がベストポジションの潰し屋を獲得したのでは無く、もう一列前もできるファスト・ブレイクとの親和性を見て獲得したのでは無いかとわたしは考えています。
グランパスの強化部や長谷川健太監督もそう見て、白羽の矢を立ててくれたのなら嬉しいです。
まとめ
重廣選手をどう紹介しようかと色々悩み、あらためてファストブレイク、これについて考えながら彼の良さとの結び付きを考えましたが、まだ27歳これからキャリアのピークを迎える選手、世代交代を進めるチームこれから化けてくれる可能性は充分あると思います。
いつかアビスパサポーターが調子に乗って『重廣はウチが育てた』と絡んで来ても優しくしてください、ありがとうございました。