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新布陣と守り方 2022年J1リーグ第33節 vs FC東京戦マッチレビュー #grampus #fctokyo

少し色褪せた芝と時間が経つにつれて冷たくなる風に逆らうかのようなスタジアムの雰囲気。それに答えてくれた選手達。ホーム最終節は勝利で締めくくる事が出来ました。

試合情報

名古屋グランパス・FC東京のスターティングメンバー・ベンチ
名古屋グランパス・FC東京のスターティングメンバー・ベンチ

重廣がベンチに入り、酒井が先発。センター3枚の並びも「相手の右を詰まらせて左で受けるんだ」という意図が見えやすい並びに。

長いボールとセットプレー

試合開始から酒井に長いボールを集める事で渡邉、塚川を酒井の場所まで押し込んで、セカンドボールを名古屋が回収する形が目立つ展開に。東の脇で勝負していた事がポイント。

酒井に集めてスペースを作る
酒井に集めてスペースを作る

セットプレーでチャンスを迎える。1本目の永井のシュートはセーブされたが、2本目のコーナーキックはゴールへ吸い込まれた。2本とも狙った場所はバングーナガンデの所。そして、今シーズン頑なにニアサイドへボールを入れ続けた結果が実る形となった。

名古屋の守り方

名古屋は得点後(10:39〜)にマテウスと酒井が東を見張るところから、東へのパスコースを消しつつどちらかが木本or森重へプレスに行き両サイドバックをフォローに降ろすところから守備がスタートする。

フォローの為のサイドバックを降ろすと同時に名古屋のウイングバックがそのサイドバックにプレスに行くことで「ボールを逆側へしか展開出来ない状況」を作った。その逆側への展開の際に名古屋は数的同数でプレスを噛み合わせようとする。

それに対して東京はレアンドロが降りてきて永木のプレスを誘い、それと同時に松木がレアンドロと入れ替わり、永木の選択肢を迫りつつ、松木のランニングでプレスを無効化の選択肢も名古屋の最終ラインにちらつかせる。

この場面で東京が苦しかったのは、名古屋のプレスが来ていない選手、受け手反転出来るようなスペースにいる選手が降りてきている選手と入れ替わってしまうのでフリーの選手がボールを受けれない位置に離れていってしまう事だった。ボールを受けに来た選手(今回の場面でいうレアンドロ)が個人技で反転出来ない限りはキーパーに戻すしか選択肢がなく、「プレスを喰らう→逆へ展開→そこで詰まる→キーパーへ戻してやり直し」というサイクルを名古屋は突きつける事が出来た。

「プレスを喰らう→逆へ展開→そこで詰まる→キーパーへ戻してやり直し」というサイクル
「プレスを喰らう→逆へ展開→そこで詰まる→キーパーへ戻してやり直し」というサイクル

前半19分~21分の約2分間続いた名古屋のプレスの牽制と東京の手詰まり具合の時間は選手の出足の押し引き、誰に付いて誰とマークの受け渡しをするのか?という部分に於いて理想的な時間だった。

東京は前半16分頃から少しずつ変化を見せる。早い時間では降りてくるレアンドロとスイッチして裏を取っていた松木が名古屋のセンターをどうにか釣り出すためにサイドに降りてくる展開が増えてくる。前半22分にはレアンドロと松木が降りて来た上で渡邉が中央まで絞って来る形もみられ、「どうにかしてプレスの連動で永木と稲垣がいなくなったスペースに人を置きたい」という意思がハッキリ見られた。

後半からの変化

後半から明らかに東京の攻め方が変わる。前半より長友、渡邉、レアンドロが内側に立つようになり、そこに名古屋のウイングバックが釣られて内側から外側へ流れてそこから縦に進行していく形が増える。こうなるとウイングバックが釣られないようにセンター2枚が左右に振られて中央が空く事も危険になるので、酒井も後半は名古屋のセンター2人と一緒に構える展開になった。酒井から重廣に変えたのはその外側からの攻略を耐えれる運動量が必要だった為だろう。

後半から絞る東京の選手達
後半から絞る東京の選手達

この内側への絞りとそこからの外の数的優位を作る攻めにより名古屋は選手間の距離が徐々に広くなって来た。それを上手く使ったのはフェリペ。前半の途中からレアンドロと松木、渡邉が降りた後にフェリペが積極的に降りてきて、受けてボールを落とす、時間を作るプレーが増える。そして後半は名古屋の選手間でボールを受ける展開が増えた。このプレーの違いに最終ラインの選手達は戸惑っているように見えた。

試合後感想

  • 個人的なMOMは永木。2点目に繋がるマテウスに相馬が出したロングボール。相馬があそこに出せる!という選択のサポートをしたのは左から右に長いランニングを相馬が受ける前にしていた永木。そのランニングによって右サイドで崩せると判断させたあのタイミングでのランニングだけで飯が食える。守備では東京の選手がプレス脱出の為に降りて来た時に簡単に反転させなかったチェックやちょっとしたボールの突っかけ方、攻撃では空いているスペースをいち早く探して顔を出す判断の速さが秀逸だった。
  • マテウスがチームの為モードになるとチームとして守備での安定感も増す。
  • 酒井の守備での貢献度(早く構える、2度追いする)、中盤でのボールの溜め方、運び方。チームを支える柱具合に加え、自力での得点。復帰後としては120点。
  • 前線が早く守備でプレー判断をして最終ライン(特に中谷)がそれに合わせて中盤の選手や盤面を整理する声を上げる姿。今シーズンは後ろからのコーチングが少なかったのでこの試合はそこが印象的だった。

最後に

今シーズンもあと1試合+α(vsローマ)。来季へのベースを確立して終わりたい。

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