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名古屋グランパスについて語り合うページ

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強いサッカーとは? #grampus #スポーツ報知 #喋る机

デスク:スポーツ報知田中さんの記事が上がってきたので、それについて思うことを少し書き連ねてみるぞ

編集者:図とかなくて文字だけだけど、読んでみてね

FC東京戦に感じた違和感

デスクはFC東京戦、現地だったんですよね?

そうだな、なかなかしんどい試合になった。だが、目に見えて変わったところを感じた。

どういったところでした?

ゴールキックを直接ランゲラックが大きく蹴らずに、中谷進之介らに任せていたところだな

たしかにミッチはキックの精度はそれほど高いほうではないですね

その違和感の答えが、先ほどのスポーツ報知田中さんの記事と、インサイドグランパスの監督インタビューということになると思う。

ーGKからつなぐ姿勢が見られ、後半戦に向けて新しいことにチャレンジしていると感じました。
別に新しくはないですよ。今までもやっていましたので、別に新しくはないことです。そこはランゲラックに任せながらですが、逆にハイボールを蹴ってもエンリケと森重が潰しにくると思っていたので、なかなかキャスパー(ユンカー)やマテウス(カストロ)、永井(謙佑)では太刀打ちできないかなと思っていました。そこはうまく自分たちのスピードを生かすことができればという思いでそういう戦いをしました。

https://inside.nagoya-grampus.jp/inside/detail/index.php?sid=3031&cid=105

後半戦に向けて、やり方を変えてきた、ということでしょうか

なぜ今、つなぐサッカーなのか

グランパスはここまで、カウンターサッカーに磨きをかけて、上位を目指してきました。なのになぜ今このタイミングで、やり方を変えようというのでしょうか?

長谷川健太監督は「これまでもやってきた」と述べているが、明らかに優先度は低かったはずだ。だが、ここからの試合を考えて欲しい

川崎フロンターレ、横浜F・マリノスとの連戦ですね

前半戦では川崎フロンターレにはカウンターサッカーで、横浜F・マリノスにはハイプレス・オールコートマンマークで押しこみ続けることで善戦できた。

うまくいっていたものを続ければ良いではないですか

現在のJ1はそんなに甘くない。同じやり方を続けていても2周目には対策されていると考えたほうがいい

横浜F・マリノスの怖さ

今年の名古屋グランパスも繰り返し触れている通り、データ分析でかなり深いところまで対策を錬ってきていたというのが功を奏していた、というのが定説になりつつあります

データ分析を生業にしている自分だからこそ思うことなのだが、データ分析というのは「相手がどう出てくるかわからない」という状況で、「どう対処すれば良いか?」の迷いを無くしてくれるというのが一番の効果なんだ。

そういう方面でもっとも進んでいるチームが「横浜F・マリノス」だ、という風に聞いています

横浜F・マリノスはそもそも「強い”個”」を揃えていて、選手交代でレベルが下がる、というようなことがほとんどない。そんなチームが「迷いのないプレー」を選択してくるのだから弱いわけがない

そんなチームだったら、当然前半戦のグランパスが「どんなところで苦労してきたのか」ということを明らかにしてきますよね

対策されても勝つには、対策を越える「個のチカラ」でたたきのめすか、相手に迷いを与えるか、のどちらかしかない。

残念ながら現在の名古屋グランパスでは対策を越える「個のチカラ」というのは難しそうな気がしています

だとしたら、「こちらのやり方を増やす」ことで相手に迷いを与えるしかない

本来なら東京戦に勝って、マリノスに「名古屋グランパス、こういうのもあるのか!」と思わせられると良かったですね

名古屋グランパスの行く道はどこに?

名古屋グランパスはこれからどういうサッカーに進化していくのでしょうか?

世間的には主体的にボールを握るサッカーと、ボールを保持することにこだわらないサッカーがあると思う

どちらが良いんでしょうか?

ボールを保持している、主体的にサッカーをできるというのは、膨大なコストのかかるサッカーだ。共通理解と選手の質が両方必要となる。そしてそれには時間がかかる

名古屋グランパスはそこまで時間をかけて共通理解を作れる素地はまだないですね。質もまだまだだと思います

そうなるとやはり基本はカウンターサッカーということになると思う。だがカウンターにも色々あるんだ。後の先という言葉は知っているか?

ゴースト・オブ・ツシマで見たことがあります

もともとは剣術の用語だったらしいが、柔道や剣道、そして格闘ゲームをはじめとするゲームでも使われるようになっているようだな

先・先の先・後の先
先・先の先・後の先

名古屋グランパスのカウンターは、この中で言うと「後の先」でしょうか

後の先に分類されると考えられるが、後の先を因数分解してみよう
1) 相手の技を受け流せる(守り切れる)
2) かつ相手の隙(すき)を突ける

という2つになると思われる

昨年までのグランパスの積み重ねがあったので、1)はなんとかなっていましたが、2)で苦労していた印象です

今年の好成績は、2)の相手の隙を突けるだけの「個」が揃ったのが最大の原因だと思われる
昨年までならマテウス・カストロ頼みだったので、彼をケアすれば良かったのだが、今年はキャスパー・ユンカーがいて、森下龍矢も絶好調という好循環だ

このカウンターサッカーを磨いていく、という選択肢もあったと思いますが?

そこに既に限界を感じているのではないか、というのが俺の仮説だ

実際名古屋グランパスにボールを持たせてしまおう、というチームが増えてきていますね

後の先は、相手の隙をついてナンボだ。ボールを保持させられてもなにもできないのでは、相手はなにも迷わない。相手を迷わせることで隙を作ることができるはず

先の先に行くというパターンはないのでしょうか

先の先は、まさに前半戦の横浜F・マリノス戦がそうだったと思う。いまのところあの試合は勝てなかったせいでそこまで評価が高くないが、ああいう試合もできるということは、相手を迷わせる要因になるな

長谷川健太監督の3年目を乗り切るために

これまで長谷川健太監督政権では仕込みがうまくいくようになった2年目が最高で、そのあとは下り坂になると言われてきました

その原因は、マンネリだったのでは、と思っている
それを防ぐためにも新たなやり方に「変える」のではなく「増やしていく」ということが大事だと思っている。

今回は手痛い敗戦でしたが、やり方を「増やす」トライが見えた、というのがポジティブなポイントでしょうか

チームの成長の方向性は間違っていないと思う。そのトライの過程を見守っていこうじゃないか

次は良い試合になりますように

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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