侍「どうも侍です」
記者「どうも記者です」
侍「試合は、負け」
記「してやられましたねえ」
侍「まーこの試合のグランパス、走れない」
引用元:https://www.jleague.jp/match/j1/2023/071604/live/#trackingdata
記「順番に記「水曜の天皇杯で120分+PK戦を戦った疲労は明らかでした」
返っていきましょう」
侍「あの稲垣が走りきれずに交代したくらいだ」
記「選手の走行距離で、10㎞超えしたのが森下だけでした」
侍「走行距離が多ければ良いってわけではないが、良い時のグランパスと比べて『勝つための最低限の走行距離』に届かなかった」
記「順番に振り返っていきましょう」
侍「グランパス、開始から5分間はロングボールを蹴っ飛ばしていたのだが、恐らく京都のハイプレスが事前の想定どおりなのか確認していたのか、それを過ぎたら基本的に繋ごうとしていた」
記「体力に不安がある状態で、自分たちのペースでボールを握ろうというのは合理的な選択でしたよね」
編注:記者の言葉の理由は、ロングボールを蹴って走らせる戦術は、FWが長距離を走って競ることになり、負荷が高いから
侍「ところが」
記「はい」
侍「京都のハイプレスを本当に剥がせない。これっぽっちも剥がせない」
ハイプレス:相手がボールを持っている時、前線から積極的にプレッシャーをかけてボールを奪いに行く守備戦術のこと
記「想定は想定として自分たちの状態に対する認識が甘かったようで」
侍「長谷川健太監督、『レギュラーはレギュラーなんだ』という扱いをしてるっぽいので、その方針と疲労と先方のハイプレスはまあ相性が悪かった」
記「疲労を考慮するならもっとメンバーを入れ替えても良かった気も……ミッチ中心になんとか踏みとどまっていましたが、めっちゃめちゃ押されてましたよね」
侍「ボールを奪って攻撃しようとしてもほぼ京都にやられていた即時奪回」
記「先方の工夫はどんなところにあったのでしょうか」
侍「無かったぞ」
記「ええ……」
侍「正確に言えば、この試合のためだけになにか特別な仕込みがあったわけではないように見えた」
記「どういうことでしょうか」
侍「確かにハイプレスできていたしショートカウンターが狙いなのはよくわかった。また、基本的に森下の裏から河面を突こう! という狙いなこともわかった。だが特に遅攻時でのボールの動かし方など、前進部分では何か狙いがあったようには見えなかったな」
記「とにかくハイプレス・ショートカウンターのためのもんなんだ、という割り切り的なものは感じられました」
侍「これで遅攻時ももっと色々できるようなら京都はこの順位にいないだろうし、まあ納得ではあった」
記「それでスパっと負けたグランパスですが」
侍「1点目は仕方ない。並のキーパーなら平戸のキックがそのまま決まっている。ミッチだからこそ平戸のFKを止めたわけで」
記「しかし流石のミッチといえども、コーナーや敵のいない方向に弾く余裕は無かったみたいですね」
侍「キーパーがどの方向にボールを弾くかというのはGKの重要な技術の一つなわけだが、流石にあれはなかなか」
記「弾いたボールが相手にいっちゃいました。さらにその後のシュートがクロスバーに当たっちゃったのがグランパス目線では不運でした」
侍「絶妙なアシストになってしまった」
記「あとは2失点目ですよね。コーナーから見事にやられました」
侍「決めたパトリックは流石ながらも、ニアでずらされたら難しくなる。最近のグランパスがよくやっていたコーナー攻撃をまんまやり返されたような失点」
記「防げなかったんでしょうか」
侍「2失点とも、失点状況的にかなりどうしようもなく、だったらそのセットプレーに至った部分の改善しかないのでは」
記「どういうことでしょう」
侍「1失点目はそれでもキツかったかもだが、2失点目は、普通のグランパスならあれだけコーナーを取られない。その前に奪っている」
記「なかなか奪えず、奪ってからの展開も相手にかなり奪い返されでは、しんどかったですね」
この試合の良かったところ
- 両WBの奮闘具合には思わず涙だし和泉には抱いて欲しい
- ビルドアップの出口として頑張っていた酒井(それだけに、その後のロストの印象が悪かったですが……)
- ユンカー未遂ながらも流石だったユンカー(ユンカーにボール渡せなかったですね。精度の問題でしたね)
- トップ下ポジになってからは割と良い感じにボールに絡んでいたターレス(それだけにロストが(略))
- 意外と元気そうに復帰してきた米本
この試合の(´ε`;)ウーン…
- 全体的に、動けないのは仕方ないにしてもキック精度までやたらイマイチになっていたのはキツかったですね
- できれば、天皇杯とこの試合とをセットで最適な選手起用を考えて欲しかったものの、そもそも天皇杯にあのメンバーで90分で勝てなかったのが悪くもあり……
最後に
侍「勝てるチャンスも大いにあったと思われるだけに惜しい敗戦」
記「長谷川健太監督のサッカーは良くも悪くも本当に強度命なんだと教えられるような内容でした」
侍「選手層、優勝を本気で狙うにはまだちょっと薄い、という話」
記「中盤センターがなんとかなったかなと思ったら今度はWBがまあ薄々で」
侍「それを前田直輝が解決するのかどうするのか、さてはて」
記「とりあえず現地観戦の皆さんは本当に暑い中お疲れ様でした。選手スタッフたちも同じく。ゆっくりリフレッシュしてくださいね」
侍「グランパス伝統の『休みの後の試合はやたら緩い』は勘弁していただきたく、よろしくお願いいたします」
記「おあとがよろしいようで」
侍「それではまた次の記事でお会いいたしましょう!
切り捨て御免!」