はじめに
皆さんこんにちは、梅雨も明け、稲垣祥様のハニーフラッシュも炸裂し、いよいよ夏本番、いかがお過ごしでしょうか。
マテウス・サヴィオと同じくらいに名古屋の夏が苦手なソウソウです。
先日、名古屋U-18のエースストライカー、杉浦駿吾選手のトップチーム昇格が発表されましたね。なんともめでたい。こういうリリースは毎日ください、公式さん。そして、めっちゃ頑張れ駿吾!!
丁度そんな感じのタイムラインでワイワイ盛り上がっているお昼休みでした、グラぽ編集長からDMをいただいたのは「クラ選全体のプレビュー記事とかお願いできませんか?」と。
いやいやいやいや~~、興味はありますけど、プレビュー記事とかちょっと荷が重いです、すみません。という感じでお断りしたわけですが、あとからじっくり考えてみると、このクソ暑い中、若鯱たちもタイトルを目指して頑張っているわけで、私も何か頑張るとか必要なのでは。折角ならばグラぽ界隈の皆様にもクラ選全体の楽しみ方や見どころなんかをお伝えできれば、今まで以上にアカデミーへの理解なんかも深まるのでは。そもそもそういった小さな積み重ねがやがてはトヨスポ第2グラウンドに屋根付きスタンド新設を!というムーブメントに繋がってだな…(夢は無限大)。そんな具合で筆を執った次第です。
よろしくお願いします。
普段からXを通して私のポストをご覧いただいている方には、私が名古屋U-18の追っ掛けみたいなことをやっているヤバイヤツという認識くらいはおありかと思います。まあ、そんな感じに動いておりますので、名古屋以外でも高校年代のサッカーには割と関心があります。色々とアンテナも張っております。とりわけ高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ(以後:プレミア)については名古屋U-18を中心に、対戦相手の情報などもチェックするように心がけておりますので、少しでも興味をかき立てるお話ができたらいいなと、そんな感じでございます。
クラ選ってなに?
本題に入る前に、そもそも「クラ選(クラセン)」ってどんな大会なのか?というところを簡単にご説明します。
高校年代のサッカーチームというのは、主に高体連を中心とした「高等学校の部活動」とJユースに代表される「クラブチーム」の二種類が存在しています。
高体連には高校総体(インターハイ)と呼ばれる全国大会が夏の一大イベントとして有名ですが、クラブチームの側にもカテゴリーの垣根を越えた全国大会というのが存在します。
それが「日本クラブユースサッカー選手権U-18」(通称クラ選)です。
クラ選の本大会には、各地域の予選を勝ち上がってきた32クラブが出場し、クラブユースの日本一を目指して熱い戦いを繰り広げます。
公式サイト:
【クラ選 開催概要】
※サクッと読み飛ばしてください。
- 全32クラブがA~Hの8グループに分かれ、4クラブ総当たりのグループステージを実施。
- 各グループ1位のクラブのみノックアウトステージへと進出。
- 試合時間はグループステージが70分(35分ハーフ)、ノックアウトステージは80分(40分ハーフ)
- 準々決勝、準決勝においては競技時間内に勝敗が決定しない場合は、ペナルティキック方式により勝敗が決定されますが、決勝については10分ハーフの延長戦を行い、なお決定しない場合はPK戦により勝敗が決定されます。
【クラ選 開催日程】
- 7月22日(月)グループステージ第1日(地域開催)
- 7月23日(火)グループステージ第2日(地域開催)
- 7月25日(木)グループステージ第3日(地域開催)
- 7月26日(金)準々決勝(地域開催)
- 7月29日(月)準決勝 (味の素フィールド西が丘)
- 7月31日(水)決勝 (味の素フィールド西が丘)
夏季の大会にもかかわらず、10日間で最大6試合を戦い抜きます。
【クラ選のライブ配信】
現時点での確定情報はありませんが、例年通りであれば YouTube のGreen Cardチャンネルを中心に全試合ライブ配信されるものと予想します。
高校年代のサッカー事情
クラ選をより楽しむためにも、高校年代(2種年代)サッカーのカテゴリーについて簡単にご説明します。
- ①プレミアリーグ:最高峰に位置しており、WEST(12チーム)とEAST(12チーム)で形成されている。
- ②プリンスリーグ:プレミア直下に位置し、全国9地域に分割されている。
- ③都道府県リーグ:1部、2部、3部など階層式になっている場合が多い。
- ④地区リーグ:さらに階層式になっている地区もある。
日本における高校年代のサッカーはピラミッド構造となっており、「強ければJユースでも高体連でもそんな枠なんて関係ないよ」という考え方の上に成り立っています。2024年現在、高校年代最高峰のプレミアリーグに所属しているチームは、プレミアWEST(Jユース:5/高体連:7)、プレミアEAST(Jユース:6/高体連:6)が所属しています。
当然、毎年昇降格が行われ、強いものだけが生き残る極めてシビアなリーグが形成されています。
クラ選は、普段のリーグ戦とは違い、通常では対戦することのない、カテゴリーを越えたグラブチーム同士の真剣勝負が観られる大会なのです。
今大会に出場するクラブチームをA~Hのグループごとに振り分けた一覧表を作成しました。それぞれのクラブが所属しているカテゴリー(ピラミッド)とその順位も記載しましたのでご覧ください。
クラ選 グループステージの楽しみ方
まずは、各グループ内の力関係をざっくりと把握することが重要です。楽しく妄想するための基本です。
プレミア勢とプリンス勢をはっきりと区別することで各グループの特徴が明らかになります。
所属リーグでの順位まで明らかにできるとさらに良きです。
私が気になっているグループ(Zone)とその見どころをご紹介していきたいと思います。
- Zone-B:川崎、神戸、鳥栖のプレミア勢3クラブが同居、俗に言う「死の組」。
- Zone-D:プレミアの柏に対して、プリンス地域上位の3クラブが挑む「下剋上」の構図。
- Zone-E:プレミアWEST3位の名古屋に挑むプリンス勢は、それぞれ各地区のプリンスで無敗首位の東京Vと愛媛。
- Zone-F:優勝候補筆頭の広島と鹿島がグループステージで激突。
- Zone-G・H:プレミア勢不在、混沌of混沌。
ちなみに、グループステージ突破後の決勝トーナメントで対戦する相手まで妄想できれば完璧です。
- プレミアEAST vs WEST で盛り上がる
私が普段応援している名古屋はプレミアWESTの所属になりますが、クラ選に限り、いつもはライバル関係にあるWESTのクラブも応援します。
今大会では、広島、神戸、鳥栖、岡山ですね。
やはり、自分たちが所属しているWESTこそ圧倒的であってほしいと常に願っています。
- プリンスリーグ関東1部の上位2チームにも注目する
中心となるのは間違いなくプレミア勢ですが、特にプリンスの中でも関東1部の上位についてはプレミアと遜色のない実力を備えていると思っています。
プリンス関東1部首位の東京ヴェルディは、リーグ戦で10得点を上げている川村楽人選手を中心としたチーム。
一方のマリノスは、リーグ戦6得点を上げている望月耕平選手を中心としたチームです。
彼らはともに世代別日本代表の経験があり、国際大会での経験も豊富な選手です。
この2クラブについては、グループステージから注目したいですね。
- 地域別のサバイバルを楽しむ
日本列島を地域ごとに分け、出場クラブを書き出してみます。
日程が消化され、グループステージで敗れ去ったクラブはマップから消していきます。
東海勢は3クラブと少エントリーですが、何とか決勝トーナメントまで生き残ってほしいですね。
ここまでは、主にチームに焦点を当てて見てきましたが、次に選手個人にスポットライトを当てていきたいと思います。
応援する選手を見つけよう!
- 2023.FIFA U-17 ワールドカップ 登録メンバー
※高体連の選手は除いてあります。
世代別の日本代表として日の丸を背負い、世界の強豪を相手に闘ってきた選手たちをピックアップします。
特に、昨年11月に開催されたU-17ワールドカップに招集されたメンバーは今が旬の選手たちになります。
既にトップチームへの昇格が発表された選手も多く、中にはプロ契約まで締結している選手もおります。
J1で出場経験がある選手や、カップ戦で得点を決めている選手などを探すと一層注目度も高まります。
この中で特に注目している選手は…
- 川村楽人(東京V)…左サイドを主戦場としたドリブラー、縦へとえぐるドリブルが武器。
- 山本丈偉(東京V)…185cmの長身ボランチ、ルヴァンでえげつないミドルシュートを決めてます。
- 中島洋太朗(広島)…高校2年の夏にプロ契約、現在はトップチームに帯同し、J1でも堂々のプレー。
プレミアリーグ得点ランキング上位選手
※高体連の選手は除いてあります。
この中で特に注目している選手は…
- 鈴木大馳(鳥栖)…フェルボール愛知からサガン鳥栖に加入した地元出身の選手です。
- 濱﨑健斗(神戸)…高校2年で神戸のNo.10、身長164cmと小柄ですが左利きの天才肌。
- 杉浦駿吾(名古屋)…しなやかさの中にパワーを兼ね備えた万能型FW。
- 大西利都(名古屋)…フォアチェック、ハイプレスの鬼。足が攣っても走り続ける韋駄天。
【名古屋グランパスU-18】
名古屋の話もちょっと。
昨年はグループステージ敗退と悔しい結果に終わった名古屋U-18ですが、今年は何としてでもグループステージを突破し、2019、2021年以来となるタイトル奪取といきたいところです。
今年の名古屋は、監督人事があり古賀聡監督が退任、新たに三木隆司監督が就任されました。
三木監督は、2015年から2021年まで名古屋U-15の監督をされていましたので、現在U-18に所属している多くの選手たちはU-15時代の教え子ということになります。
今年のU-18の特徴を一言で表すと「2年生(U-17)の高い競争意識によって成長を遂げるチーム」であると私なら表現します。
当然、骨格を形成しているのは池間叶や青木正宗らを中心とした現3年生(U-18)になりますが、U-17世代の突き上げによって、スタメン・レギュラー争いがより熾烈を極めているのは明らかで、この競争原理は、その下のU-16世代にとっても大きなモチベーションとなっています。実際、直近の神村学園戦では、スタメン11人中6人が2年生でした。(4-2で見事勝利!)。
攻撃陣は、プレミアの得点ランキングでも上位に名前が挙がっている杉浦駿吾(3年)と大西利都(2年)がチームの得点源です。
名古屋の1試合平均得点数2.27は、プレミア全24チームの中でも3位となっており、攻撃力の高さを示しています。
この攻撃陣を支えているのが、松嶋好誠(3年)、八色真人(2年)、野村勇仁(2年)ら中盤の3人です。特にここ最近は、野村勇仁から覚醒の気配が感じられ、今大会での大ブレイクが期待されます。何よりこの連戦の中、誰が出ても中盤をトップフォームで回せるというのは名古屋の強みだと思います。
そして、名古屋のゴールマウスを守る守護神は萩裕陽(2年)、鬼神です。ゴールキーパー王国名古屋から今年もまたまた「逸材現る」です。
この鬼神が統率する守備陣こそが三木監督の肝煎り部分になります。監督自らが直々に、熱く熱く、熱を込めて鍛え上げている守備陣はまだまだ成長途上にありますが、随所にワクワクさせるプレーがみられ、スケールの大きさが随所に伝わってきます。
名古屋の守備陣が、川村楽人と山本丈偉を中心とした東京Vの攻撃陣をどれだけ押さえ込めるのか、要注目です。
過密日程、酷暑の短期決戦は、疲労等による健康面がとても心配されますが、サブ組にもタレントが多く揃う名古屋にとっては寧ろ有利にはたらくのではと期待しています。多くの選手にチャンスが与えられると思いますので、チーム一丸となって名古屋にタイトルを持ち帰ってきて欲しいですね。
また、若鯱たちと共に闘うため、現地参戦を計画されているサポーター(YB)の皆様、若鯱への熱い後押しをよろしくお願いします!
おまけ
最後に、私ソウソウが考える「2024.クラ選U-18 注目の11傑」をご紹介して締めとさせていただきます。
- GK 後藤亘 (FC東京・3年)
- DF 本多康太郎(湘南・3年)
- DF 木吹翔太 (広島・3年)
- DF 土屋櫂大 (川崎・3年)
- MF 望月耕平 (横浜F・M・3年)
- MF 川村楽人 (東京V・3年)
- MF 中島洋太朗(広島・3年)
- MF 八色真人 (名古屋・2年)
- MF 濱﨑健斗 (神戸・2年)
- FW 吉田湊海 (鹿島・1年)
- FW 井上愛簾 (広島・3年)
ちなみに昨年の注目10傑はこちら
ご覧いただき、ありがとうございました!