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[ミニレビュー]ヤマザキナビスコカップ予選リーグ第1節大宮アルディージャ戦

2016年3月23日、NACK5スタジアムにて、最後のヤマザキナビスコカップ予選リーグ第1節が開催されました。今回は週中で相手の戦術を分析するほどの時間がありませんので、ミニレビューということで、主に名古屋の動きを振り返ってみましょう。

スタメン

1. スタートから小川佳純交代まで
1. スタートから小川佳純交代まで

この日の名古屋は、ターンオーバーし、大幅にメンバーを入れ替えてきました。途中出場で良い形を出せた小川佳純がトップ下起用、矢田旭のサイド起用だけは驚かされました。また運動量のポテンシャルではチームNo.1と言われている森をサイドバックで起用。これはサテライトや練習試合でもよくやっている布陣ですが、公式戦での起用は驚いたところです。

試合序盤

野田隆之介選手がポストとしてボールを高い精度で収め続けて、主に左サイドの和泉竜司選手と高橋諒選手が躍動し、立て続けにチャンスを作ります。森勇人選手も思いきりの良い上がりでチャンスに絡んでいました。

マテウスの脅威

前半15分前後から、主に左サイドハーフ・マテウス選手が名古屋の右サイド、矢田旭選手と森勇人選手の守備が甘いと判断するや、かなりゴリゴリとドリブルで勝負を仕掛けてくるようになりました。そこに相手のサイドバックまで絡んで幾度となくチャンスを作られます。

http://www.ardija.co.jp/match/2016/ync/01/review.html (大宮公式サイト:インタビュー)

(渋谷監督)前半は非常にテンポが良く、もう少し落ち着く場面があって良いかとも思いましたが、タイミング良くボールを前に出す、タイミング良く選手が裏へ抜けるな ど、躍動感ある攻撃で決定的なチャンスがいくつかありましたし、攻撃はイメージどおりにできていた部分もあったと思います。守備でも全員が同じ距離感でコ ンパクトに戦えていて、前半は何も問題なくできていました。

マテウスの突破を右サイドでケアするようになると、少し引き気味になり、試合序盤にあった攻めの姿勢が徐々に薄れていきます。引き気味になってしまうと、前線の野田隆之介選手がボールを収めても、周囲との距離感が悪く、パスの出しどころがなく奪われるという展開が続き、残りの30分は大宮ペースになりました。

失点シーン

オーマン選手が相手の突破をクリアをしにいき、引き出された状態でクイックリスタートをかけられました。そこまでフリーの状態の高さではほぼ負けなしだったオーマン選手がいないことで、上げられたクロスには西村弘司選手も反応できず、江坂と高橋諒選手がマッチアップすることになりましたが、当然勝てず。センターバックが引き出された状態でクロスに西村選手が反応できなかった時点で勝負あり、という感じでした。

後半

http://www.ardija.co.jp/match/2016/ync/01/review.html (大宮公式サイト:インタビュー)

(渋谷監督)ただ、前半のペースだと後半にどれくらいもつかと考えていました。後半は相手も少しテンポ良くボールを動かしてきましたし、特にマテウス選手のサイドを攻略してきました。しかし、マテウス選手も途中からは改善できていたので、あまり心配していませんでした。川又選手やグスタボ選手に合わせる攻撃が相手の狙 いでしたが、そこは菊地選手や山越選手がしっかりと対応してくれましたし、全体的にコンパクトに戦えていました。こういう試合においては先日の広島さんが 良いお手本です。相手が前掛かりになったときに追加点を奪えるかがポイントで、それができないと上にはいけないと思いますので、その点を高めていきたいと 思います

マテウスが前掛かりであまり守備に貢献しないとみると、マテウスの裏のスペースで森勇人選手がフリーになれるケースが増えてきました。

左サイドで前に運び、逆サイドに出して森選手がフリーに、という形です。森選手もボールを受けるとカットイン(中に切れ込む動き)をして相手のマークを混乱させる動きができていました。また川又堅碁選手の投入後は微妙に選手の配置がずれていたと思われます。

川又堅碁選手投入から、グスタボ投入まで
川又堅碁選手投入から、グスタボ投入まで

実際にはこんなに綺麗な4-3-3であったわけではなく、4-4-2がいびつになった感じなのですが、まず和泉選手が右サイドに回りました。川又堅碁選手と野田隆之介選手は実際にはもっと流動的にポジションを入れ替えながらのプレーだったと思われます。矢田旭選手は左サイドに回り、少し引き気味で相手の右サイドのケアをしていました。この体制になると前線で川又堅碁選手が精力的に動き回り、相手のバックラインで自由にボールを出させずにミスを誘うようになりました。かなり名古屋の時間が増えてきます。

グスタボ投入

久々に公式戦での先発となった野田隆之介選手が疲れてくると、グスタボ選手が投入されます。

グスタボ選手投入から大武峻選手投入まで
グスタボ選手投入から大武峻選手投入まで

形は綺麗に4-4-2になったと思われます。前線での収めどころがなくなることで、少し名古屋にもミスが出始めて、大宮ボールの時間が増えてしまいます。

グスタボ選手はプレーの精度に難はありましたが、前へ前へという推進力は強く、また違った貢献をしてくれていました。しかし決めきることはできません。

何度も決定機を迎えましたが、残念ながらタイムアップとなりました。

振り返り

http://nagoya-grampus.jp/game/2016/03232016gs1vs/report.html

(質問者)明確な収穫をあげることは難しい試合だったかと思いますが、敢えてあげるなら何が収穫だったのでしょうか?
(小倉監督)前半の立ち上がりは、これまで出場のチャンスがなかった選手たちがボールの受け方や動き出しで物足りませんでした。後半、それを巻き返すうえで自分たちのやろうとしているサッカーを出してくれたことは良かったと思います。それでも、判断の遅さ、周りの反応の遅さが出てしまいミスも多かったです。これを選手たちが気づけばまた次の段階へ進めます。後半盛り返してくれたことは評価したいと思います。
(質問者)勝ちにこだわったゲームプランを具体的にお聞かせ下さい。
(小倉監督)相手もメンバーを入れ替えてきましたし、どのような戦いになるかは、始まらなければ分かりませんでした。とにかく、自分たちのサッカーをしようと考えていました。大宮が後半、運動量が落ちたこともありボールを奪うという狙いに関しては後半の方が出せていたと思います。自分たちでボールを奪う、そして選手同士の関わり合いの中で、相手のバイタルエリアへ入ってからも流れるような連携を狙っていましたが、技術面と動きの質という部分が足りませんでした。そして、それが出せなかった場面で攻守の切り替えの反応も遅かったように感じています。

上記引用文の下線部が全てだと思います。連携などは見るべきものがありましたが、とにかくミスが多かったと思います。

また、チームを落ち着かせるリーダー役がいないことも痛かったかと思います。本来ならば磯村亮太選手や矢田旭選手が担わなければならなかったと思いますが、自分のプレー以上のことはできていなかったと思われます。

彼らの飛躍こそが、名古屋躍進の鍵かもしれませんね。

いいところ、ポジティブになれるところもありました。

 

まだまだいけると思ってます。次の試合に期待しましょう。

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

Comments & Trackbacks

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  1. 川崎戦でもそうでしたがリスタートでやられるケースが多いですねウチは

    もう少しその辺りをみんなが集中してれば防げた失点かもです。

    • リスタートに弱いというのは確実にスカウティングされているかもですね。
      これだけ続くのは偶然じゃないと思います。

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