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2017年J2第2節岐阜戦雑感

2017年J2第2節岐阜戦雑感

開幕戦がテレビ観戦せざるを得なかったため、風間グランパスを初観戦しました。いろいろ気づいたところもあります。また試合後に同行させていただいたナッキーさん、red orcaさん はぎさんらとディスカッションする機会もあったので、その内容も含めて、でもとりとめもなく書いていきたいと思います。

本来なら試合をビデオで見直して、マッチレビューを書きたいのですが、来週の火曜日くらいまでまとまった時間が取れないため、雑感、という形でまとめさせてください。

まず気づいたことはFC岐阜が開幕戦の名古屋グランパスをよく見て、しっかりと弱点を突いてきたな、ということです。

中盤の構成

まず第1には中盤の構成です。今回、パスサッカー同士のガチンコバトルというイメージでいましたが、ガチンコどころか完全に制圧される目に遭いました。

名古屋は17小林裕紀と21八反田康平が2DHを構成しています。守備ラインからのボールが出ることもありますが、やはりこの2人からのボールがどれくらい出てくるか、がポイントだったと思います。

名古屋と岐阜の布陣(引用元:名古屋公式ページ)
名古屋と岐阜の布陣(引用元:名古屋公式ページ

ところが岐阜はここで6シシーニョと28永島がしつこくマークに行きます。そこでボールを奪えたら10庄司に預けたり、あるいはマッチアップしているところにFWが落ちて挟んだり、10庄司がフォローして奪ったり、なんていう形で常に数的優位を作って名古屋の小林・八反田にボールを持たせません。

さらに3トップの7田中パウロ、14風間、11古橋が小林・八反田がボールを戻すと、猛然とプレスをかけます。それで守備の15宮原和也・3櫛引一紀・39内田健太もクリアなどをせざるを得ず、ボールポゼッションは名古屋では考えられない36%という低水準の数字になってしまいました。

もちろんそんなハイプレスは長く続くわけもなく後半に入ると徐々に名古屋が盛り返してきます。それでも現行名古屋の3-4-3対策としては申し分のない方法を示してしまったと思っています。

もちろんどのチームでもこの対策を実行できるとは限りません。今年のFC岐阜は、6シシーニョと10庄司というクオリティの高い選手がいたからこそ実行できたプランだと思われます。

FC岐阜は上位に行ける?

ではこの対策はどのチームに対してもできるか、と言ったらそうではありません。red orcaさんはあのサッカーはクソサッカーに弱いと評していて、なるほどな、と思わされました。

おそらく、頑強なバックラインと簡単に前に出してしまうことができるビルドアップ、そして前で収められてしまうスーパー外国人がいるチーム、そう、2010年優勝時の名古屋グランパスのようないわゆる「クソサッカー」と揶揄されるサッカーをしているチームには、まったく以て通用しないでしょう。

大木さんもベテランの監督さんですから、引き出しはまだあると思います。それがうまくはまると良いですね。

名古屋はどんな対策ができる?

開幕戦の名古屋は、両サイドをうまくつかってゲームを組み立てる方法と、中央からパス交換でゲームを組み立てる方法と両方を使い分けることができていました。中央の突破などは宮原のオーバーラップや八反田のドリブル、裏抜けなどでとてもワクワクしたのを覚えています。

ところが岐阜戦では、中央に6シシーニョ、28永島という運動量豊富で献身的な選手が中盤におり、さらにその裏に10庄司というフィルターが控えていては、何度か試みた15宮原和也のオーバーラップも潰されるばかりでした。よしんば10庄司を超えたとしてもさらにその裏にヘニキという頑強な壁が控えているわけです。今日の試合は難しかったでしょう。

名古屋は33分に8ワシントンを17小林裕紀に代えて投入しました。中盤にプレスがかかるなら、プレスに頑強な身体で立ち向かうことができる8ワシントンを投入しようという狙いだと思われます。すなわち、プレスがキツイなら、プレスをパスでかわすだけでなく、プレスに耐えうる人材を投入するという対策です。正直言って、パスの散らしという点では8ワシントンは17小林裕紀に比べて精度に差がありました。

それでも8ワシントンを投入したことで、プレスをかいくぐって繋ぐことができるようになってきました。その理由が時間の経過による岐阜選手の体力低下によるものなのか、それとも8ワシントン選手の実力によるものなのかは、この試合だけではわかりません。

ただ今後ハイプレスを標榜するようなチームへの対策としては選択肢になり得る結果だったと思います。

FWの構成

FWのメンバーはどうなるのか、ということを見どころとして挙げていましたが、実際には開幕戦と同じメンバーになりました。28玉田圭司が割合とフリーに動き回り、11佐藤寿人は主に裏抜けを虎視眈々と狙い、38永井龍は幅広く動き回って攻撃に守備に参加をします。

今回の試合について言えば、28玉田圭司はよくボールに絡んで中盤に引いてボールを受け、左右に配球をする、まさにゲームメーカーとも言える働きを見せていました。一方で玉田圭司はキープ力はあるものの、テクニックなど通用しない、ファール覚悟のプレーなどに対しては無力です。特に今回は玉田圭司が引いてきたところというのがFC岐阜の守備ラインと10庄司のボールの取りどころになっていたのは間違いありません。ファールになることもありましたが、ファールを貰えずにカットされ、奪われてカウンターというシーンもいくつもありました。

中盤のプレスの厳しい、相手の良さを消しにくるサッカーなどに対してはは難しさも感じました。

杉森考起のこと

杉森孝起を見ていると、夢があります。

しっかりとプレーを見ることができたのは、とても久しぶりですが、いまの杉森孝起は試合勘もあり、そして身体的成長を経て、なかなか面白い存在になってきたと思っています。まさにこういうことについては動画などで検証したいところですが、なんども素晴らしいキレから、おもしろいシーンを見せてくれます。それを見ていると、長らく杉森孝起のことを考えてきた僕らにはワクワクしかないのです。

風間サッカーのサイドハーフという仕事は、サイドといいながらもカバーしなければならない範囲はとても広く、大変です。開幕戦であったような脚を攣らせるようなこともなく、岐阜戦では長い時間タスクを遂行できるようになりました。

一方で、結構肝心なところでのパスにミスがあったりなど、精度に問題を感じたのも確かです。

現時点では、古林将太の怪我ということもあってのWBでの起用だと思いますが、古林将太が帰ってくる前に、ポジションを確固たるモノとする必要があります。古林将太に比べたら裏のケアや守備対応など、まだまだ学ぶべきポイントはあるのですが、一瞬のキレで魅せることができるプレーがいくつもあったことも間違いないです。

個人的には、杉森孝起はまだまだ成長できると思っています。守備やサイドバックの動きについて不明な部分があれば、外部の先輩などを頼ってでももっと勉強するべきだと思っています。

名古屋U-18出身者の誇りでもあるのですから。

J2は簡単じゃない

最初から判っていたことですが、J2は簡単ではありません。上位と目される、湘南、福岡、松本とはまだ対戦していないのです。間違いなくこれらのチームとの戦いは、タフなものになるでしょう。

でもいまのチームは成長しています。そこに賭けたいと思っています。

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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