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[マッチレビュー]2018年明治安田生命J1リーグ第4節川崎フロンターレ戦マッチレビュー 中央へボールを出せないという病

ジョーの欲しいところへボールを出せ

名古屋グランパスは川崎フロンターレに0-1で敗北しました。2017年J1チャンピオンであり、風間監督の指導を5年間経た相手に対して0-1は善戦という人もいるかもしれません。でも僕はそれじゃ満足できません。
[getty src=”930429870″ width=”594″ height=”396″ tld=”co.jp”] 勝つチャンスはあっただろ?どんだけチャンスを失ったんだ?グランパスの最終兵器ジョーに何させてるんだよ?

僕はこう思うんですよ。

ジョーが勝負できるタイミングでジョーにボール出さない主に中盤の皆さん! ちょっと反省して欲しいなと思いつつ本稿を書きます。

フォワードの得点パターンってどんなのがあるの

本題に入る前に、まずこれを抑えておきたい。フォワードの得点パターンってどんなんでしょう。ものすごく大雑把に纏めると、次の4パターンに集約されます

  • クロスにヘディングやボレー等で合わせて決める
  • DFラインから抜け出して(GKとの1対1を制して)決める
  • 自分のシュートレンジ内でシュートを打って決める
  • ゴール前でこぼれ球を押し込む

選手それぞれ得意のかたち、不得意なパターンがあります。細かく言うと、例えば右からのクロスに合わせるのは上手いけど左からだとイマイチとか、DFラインからの抜け出しは上手いけどシュートは下手とか、色々あります。グランパスにもいるじゃないですか、抜け出すけど意外とシュートを外す選手が脳裏に浮かびます(ダメですよ、個人名は追求しないでください)………とにかく、フォワード≒主な得点者の得意な形にボールを供給する。それはチームとして得点を取るために重要です。

ジョーの得点パターンとは?

グランパスではまだ1ゴールのジョー。実際にどんな得点パターンを持っているのかはまだまだわかりません。でも確実に言える事が1つあります。試合中にジョーが手を挙げてボールを自分にくれとアピールしていることに気づいたかたいますよね?

手を挙げてボールを呼ぶからには、そこでボールをもらえれば相手守備陣と勝負して、そして勝つ自信があるはずです。つまり、それがジョーの得意なパターンのはずです。どんな時にジョーはボールを呼んでいたのでしょうか?

前を向いた状態で相手DFの間へ入り込んでいた時


前半のグランパス攻勢時に何度か見られました。前を向いた状態で相手DFの間に入り込んでいた時、ジョーは自分の前側の足or前のスペースへボールを出すようアピールしていました。そこへボールが出てくれば、ワントラップでDFの間を突いて一気にゴール前へ侵入できると思っていたんでしょう。なお、そこにはボールは出ませんでした。残念。

相手DFの正面へ入っていた時


相手DFのやや正面に位置していた時、ジョーはゴールに背を向けて足元へ出すようにアピールしていました。これはジョー本人のゴールパターンじゃなくてポストプレーで味方を活かす意図だったと思われます。そういう時に限って前方のスペースへボールを出されたりしていました。残念。

何らかの理由で相手CBが釣り出された時


青木やシャビエルが中に入ってきた場合が多かったように思いますが、何らかの理由で相手CBが釣り出されて、ジョーが最前線でフリーになっていた時、ジョーは足元へ出せとアピールしていました。当たり前ですよね。最前線でフリーなんだからボールがくればシュートを打てます。

なお、そこにはボールは出ませんでした。残念。

唯一、シャビエルからちゃんとボールが来た34分の決定機はシュートミス。できれば決めて欲しかったけど、この日初めてのまともなシュートでしたからね、難しかったでしょうね。

サイドへ流れた時


例えば38分の攻撃。最前線中央に青木が入っていったのでジョーは左サイドに流れました。相手の右サイドバックは秋山を警戒してジョーをチェックに来ません。ここでジョーは自分の前(左サイド奥)にボールを呼びます。秋山がちゃんと見ていてパスがそこに出てきたよ、やったね! なお、ボールはギリギリタッチラインを割りました。残念。

中央にボールが出ない病

ジョーがボールを欲しがったところをメインに試合を見直しましたけど、実はジョーにボールが出ないんじゃないんですよ。ジョーがちょっと下がったりサイドに開いたりして、青木、和泉やシャビエルが真ん中に入っていた場面もあったんですけど、ことごとく真ん中にいる選手にボールが出ない。これだけ真ん中に出ないということは、ジョーと周りの息が合ってるとか以前に、チーム全体の問題だと思うんですよね、名付けて『中央にボール出せない病』。

これはチームのボールの進め方の問題なんじゃないでしょうか。今のグランパスって宮原or秋山+小林+和泉and/orアーリア+青木and/orシャビエルの4人+αで、基本的にサイドに人を密集させて、サイドで数的同数または数的優位を確保してボールを前進させますよね。で、それは良いんですけど、中央に陣取っているジョーがそこにほぼ関与しないのです。じゃあジョーがサイドに寄ってくれば良いのかというと、サイド低めに落ちたジョーなんて相手からしたら全然怖く無いだろうから論外です。やっぱりジョーは真ん中最前線、つまりゴールに近い位置にいてこそ怖いと思うんですよ。そしてプレーの流れでジョーがサイドに寄っても、代わりに中央にいる選手にボールが出ない。サイドでボールを前進させる最終目標って、中央にボール入れて得点を奪うことなわけで、中央にボール入れられないボール前進なんて、無意味とは言いませんがが得点への道筋をどう考えてるの? と思わずにはいられません。

中を見ろ!

そんなこと言っても、そういうプレーを禁止されているとかなんじゃないの?って思う方もいるかもしれません。でもゴールへ結びつくプレーであるならば、基本NGは無い(らしい)風間さんだけに、真ん中のジョーへボール出すのを否定はしてないはずなんですよね。では何故ジョー(真ん中最前線)にボールが出ないんでしょうか? それはきっと、『見えていない』からだと僕は思うんです。

近い距離でのパス交換は本当に上手くなったグランパスですが、ほとんどの選手は『近くはよく見えてるけど中長距離の状況がちっとも見えてない』状態なんじゃないでしょうか。

遠くも見ていた田口は移籍しちゃいましたし、比較的見えてるはずの小林は中盤低い位置でのビルドアップの負担が大きすぎますからね。

では誰が中に入れるべきなのでしょうか? 秋山、宮原、和泉にアーリア、君達だよ君達。この4人がどこを見てどこにボールを出すか、そこに今のグランパスの抱える病が表れていると思います。サイドでボールを前進させられるのはわかったから、そろそろもうちょいゴールに直結するプレーをして欲しい、そう思います。

最後に、対人の青木、対スペースの和泉、人にもスペースにもまあまあ強いアーリア

ファンの人よ、すまない。でも文句を言わせてくれ。愛があれば何言っても良いわけではないのは理解しているが、愛があるからこそ言いたい文句もある。

あのな、和泉よ

スペースに強くて空いたスペースへボールを進められるのはもうわかってる。だが何だ、何なんだ。今節もけっこう良い位置に進入していたはずだが、最後の精度の低さはどういうことなんだ?試合を盛り上げるのも大事な仕事だが、逃したチャンスも度を過ぎれば盛り下がるだけなんだぞ?

進入した後のイメージはできているのか?進入して周りを見てから考えてないか?確認するのはいいが考えるのは侵入する前だろう。入ってから考えますでは遅い、遅いんだ。

まあ、通常それはパターンを仕込んでオートマチックにすることで解決させるような気もするけど、風間さんはそんなパターンを仕込むようなことは絶対にしないし、パターン通りにしか決定機を演出できないようではインサイドハーフ落第で秋山とポジション入替になったりしかねないぞ?

青木よ

コンディションが上がってきたのはわかったし、密集地にチャレンジするのだって良い。だがやるからには決めなきゃいけないんだ。そこで決め切れる選手にならなきゃだろ?相手を一人くらいなら剥がせるのはわかったから、二人でも三人でも剥がしてシュートを決めてくれ。えいやーと蹴って宇宙開発しました(・ω<) テヘペロではダメなんだ。宇宙人は宇宙開発キックするから宇宙人ではないだろ頼むよ。

アーリアよ

………一発を狙うその意識を、風間さんに洗脳され過ぎないで………。

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