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[マッチレビュー]2018年明治安田生命J1リーグ第11節FC東京戦レビュー 負けは負けだが、チームは前進した

11節、アウェーでのFC東京戦は2-3でグランパスの負け。これでリーグ戦8連敗となり、依然として厳しい状況が続いています。それでも、試合からは前進と言える変化が見て取れました。何がどう変わったのかを中心に振り返ります。

攻撃時 3バックの採用

この試合、グランパスは攻撃時に3バックを採用し、3-4-3のフォーメーションでした。1

※青木が復帰し、アーリアと宮原のダブルボランチ。小林がベンチスタート。

ここで思い出して欲しいのですが、これまでの4バック時にも、攻撃の際には小林がCBの間に落ちて似たような形になっていましたよね。しかし、この試合での、特に前半の小林不在時には、過去の問題を改善するヒントが隠されていたように思います。

これまでの問題1 『中盤スペース空き過ぎ問題』

小林のプレー傾向として、味方のパスの逃げ道になる、ボールを受けに顔を出す、というものがあります。

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それは間違いなく長所なのですが、DFを助けに下がった際、アーリアや和泉は逆にやや前に出てしまって、中盤に広大なスペースが空く、という状況が見られました。

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対して、この試合ではアーリアと宮原がやや低めに位置し、適切な距離が保たれていた場面が多かったように思います。

これまでの問題2 『小林経由し過ぎ問題』

小林がCBの間に落ちた時にも、それよりもやや前進していた時にも、CB→小林 or CB→SB→小林と、最終ラインからボールを繋いでいく際にほぼ必ず小林を経由していました。

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もちろん、どんなチームであっても、ボランチの選手をだいたい経由するものですが、今年のグランパスの場合、余りにも小林を経由し過ぎてはいなかったでしょうか。この問題は、去年の今頃、田口が怪我から復帰し、小林がベンチ外だった時期の、『全て田口経由する問題』とまったく同じです。つまり、中盤の選手の『目が揃っていない』と『目が早い』選手にいつの間にか皆が頼ってしまい、こうなってしまうのでしょうね。

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ところが、小林がピッチ上におらず、アーリア、宮原、秋山、和泉の4人の『目が揃っていた』結果として、全員がボールに顔を出し、誰か一人に極端に偏ることなくボールを前進させられていました。これをベンチから見た小林は、そしてピッチ上のメンバーはどう思っていたでしょうか。公式でインタビューして欲しいですね。

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守備時は4-4-2

守備時には3-4-3から4-4-2に変化していました。

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こんな形ですね。どういう意図だったのか、以前の形と比較して考えてみましょう。

4-3-3時の守備

4-3-3で、良くない時=押し込まれている時のグランパスはこんな配置になっていました。

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小林がDFラインに完全に吸収され、大外に青木とシャビエルが落ちてきてこれまたDFラインに吸収され、7-2-1みたいになってしまう。これには問題がありました。一つ目の問題は、青木シャビエルの両ウィングがここまで下がってしまうことで、長い距離を走ることになり疲労し、かつカウンター時に前線の枚数が足りなくなってしまうこと。二つ目は、最終ラインの人数だけ増えても、大して守備が堅くなるわけではないことです。

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比べてみると、守備時4-4-2にしたことで、シャビエルは最前線に残り、両SHも最終ラインに吸収されていません。最大の目的は、恐らく、こうすることでシャビエルを守備に戻らせず、疲労軽減&カウンター時の攻撃力を上げることだったのでしょう。実際に、ジョーとシャビエルが近い距離にいたことで、ジョーの落としからチャンスを作りかけた場面もありましたし、狙い通りにやれていたと言っても良いでしょう。

攻撃はカイゼンされつつある

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グランパスの2得点はシャビエルFKからのジョー、ホーシャのヘディングでした。流れの中で奪った得点ではありません。ただし、シャビエルがそれだけFKを蹴る機会を得ていたわけで、攻めていたからこそファールを貰った結果としての得点ではなかったでしょうか。こちらの攻撃と相手チームの守備とは、様々な要素の絡み合った結果です。例えば、グランパス相手にファールしFKを与えてしまうと、シャビエルから危険なボールが送り込まれ、そしてペナルティエリア内にジョーとホーシャがいるならば、相手はファール覚悟の厳しい守備をやり辛くなりますよね。そういった攻撃時の強みがあれば、相手がそこを警戒するから、別の攻撃も活き易くなる。少なくとも、グランパスの対戦相手はこれで『セットプレーを安易に与えてはいけない』と認識するはずです。であるからこそ、別の攻撃手段、青木・和泉のドリブル突破や、小林・アーリアを中心としたパスでの崩しも恐れずに挑戦して欲しい。次のセレッソ戦で、そんな姿を見られるように期待したいですね。

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