はじめに
コンウェンですこんにちは。
ついに始まりました2019シーズン。開幕戦はご存知の通り4-0の快勝。手放しで喜んで良いとは言いませんが素直に勝ちを喜びたいと思います。勝利最高。
要因は色々あれど、一番目をひいたのは中盤の二人、ジョアン・シミッチと米本拓司の活躍でした。
今回は開幕戦で見えた二人の特徴について書いてみたいと思います。
二人の加入者
「異物」米本拓司
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ヨネディ・マーキュリーこと米本拓司(以下ヨネ)はFC東京より完全移籍してきました。これまでFC東京一筋、度重なる大怪我を乗り越え、主に中盤の底でボールを刈り取る事を生業とし活躍してきた選手です。「異物」と書いたのはこの点、守備能力に長けた選手だと言うことです。これまでの風間名古屋の補強は、とにかくボールを扱う能力を重視しているように見え、CBですら例外ではありませんでした。しかしヨネは本人も言っている通りさほどボールの扱いが上手い選手ではありません。どういった使い方をされるのか、非常に興味深い補強でした。
「傑物」ジョアン・シミッチ
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背番号8番が空いたまま迎えた新体制発表会。何かあるのか…と思っていた矢先、ジョアン・シミッチ(以下シミッチ)がそこに収まりました。彼は期限付き移籍中のポルトガル1部リオ・アヴェより加入となりました。恥ずかしながら私は彼を知らなかったのですが、ブラジルUー21代表経験があり、こちらはボール捌きに定評のある大型CHです。ゲームを作れるCHを欲していた名古屋に対する的確な補強です。経歴、能力共に申し分ない「傑物」です。
では、開幕鳥栖戦スタメンに名を連ねた二人の出来について見ていきたいと思います
二人の鳥栖戦
ポジション
二人のポジションは4-4-2のCH。SHの二人が前に張り出すので実質4-2-4の形で中盤を攻守ともに管理することになります。私はシミッチがトップ下に近い位置で攻撃をコントロール、ヨネが後ろの広範囲をCBとともにカバーすると思ってましたが、二人は基本横並びでした。シミッチがいわゆる「レジスタ」と呼ばれる、センターサークル前辺りから長短のパスでゲームメイクする役割で本領を発揮するためでしょうか。基本はこの形で攻守とも展開します。
攻撃時
攻撃時は基本的にはシミッチにボールを集めそこから組み立てます。ヨネは必ずシミッチとのパスコースを確保し、必要に応じてボールを預かります。シミッチは動き直し再度前を向いてリターンをもらい再度組み立て。状況によってはリターンせずにヨネがそのまま持ち上がったりもします。
この形を成立させるにはCH二人のボールを扱う技術とスペースを見つける力、そこへ至る運動量が必要になります。それぞれの特徴はあれど、二人ともこれらを高いレベルで持っており、鳥栖のプレスが激しくなかったこともありましたが、成立させることが出来ました。
この形でCHで組み立てられると、去年までのようにCBが組み立てない分、ゴールへはより近くなりますし、最悪奪われた場合でもヨネ、ダメならCBがバックアップでき、一発で致命的なミスになりにくくなっています。また、奪われる前の段階でも最悪逃げ場としてCBがいるため、より安定した立ち回りが出来るようになりました。まぁそんなこと心配ないくらいシミッチのキープ力は抜群でしたが。
守備時
ヨネの嗅覚(曖昧な表現ですが)による即時奪回が素晴らしかったですね。今回はこれが効きまくっていました。一発で奪回できなかった場合もものすごい運動量で食いつくヨネ。これによりカウンターを許しません。シミッチも豊富な運動量で守備にも走り回ってました。ちなみに、今回はあまり人数をかけての攻勢を受けなかったため、鳥栖の前の3人に対しCB+SBで対応できていましたが、この4-2-4の守りは相手が人数をかけて来ると枚数不足に陥りやすく、やや危険です。がんばれCB、戻れSB!!がんばれしんちゃん!(えこひいき)。
それでは最後にこの試合で見えた二人のそれぞれの特徴をまとめてみます
二人の特徴
米本拓司
・とにかく食いつく
前述の通り、とにかく寄せが早く、セカンドボールも多く回収していました。また、状況に応じて釣り出されたCBのカバーに入るなどさすが長年中盤の底で活躍した選手といったところです。寄せの早さの理由は、運動量もそうですが、周りが見えていて、適切なポジションがとれていることが大きいように感じました。
・なんと組立の起点にも
これは失礼ながら個人的には意外だったんですが、ボールの扱いに怖さはなかったです。鳥栖の中盤のプレスがあまりなかったこともありますし、風間さん的にはまだ「止まってない」んでしょうが。
・というか攻め上がる
起点どころか、宮原追い抜いてサイドをかけ上がるシーンも見られましたね。「異物」はお詫びして撤回します。彼は攻撃大好き風間名古屋向きの選手でした。すき。
とにかく攻めでも守りでもボール大好きなヨネ、しかし本領は攻守でスペースを見つけ、埋めること。頭が良いのでしょう。その結果攻撃参加及びセカンドボール回収が効率良く出来ていました。この「見えてる」所が評価された獲得だったのでしょうか。
ジョアン・シミッチ
・とにかく足技が上手い
もはやわざわざ言う必要もないのですがとにかくボールタッチが上手いです。シャビエルと双璧をなす上手さ。タイプは少し違って細かくボールを動かすシャビエルに対しシミッチは懐深く大きくボールを扱うイメージです。
・とにかく視野が広い
これもわざわざ言(略)。前半5分のシミッチ→シャビエル→赤﨑へのチャンスメークのようにボールをキープしながら相手の隙をつく長いボールが蹴れます。
相馬へのアシストに見られたように、空いた!というところにノールックで蹴れる眼、素敵です。そこにぴったり蹴れる技術もあいまって相手DFを切り裂いてくれます。
・とにかく動き直す
ジョアンはとにかく動きます。ボールを他選手に預けた後はすかさずパスコースのあるスペースに動き、前を向いてもらえる体勢を作ります。この動きによりボールが停滞することなくテンポ良い攻撃に繋がっていました。
よく見えてよくボールを扱えてよく動き続けるシミッチ、間違いなく今季名古屋の中心となれる選手です。本当によく名古屋に来てくれたものです。
終わりに
中盤で的確に、見て、動き、蹴れる二人が揃いました。二人とも攻守に活躍できる能力がありながら、より攻撃的なシミッチ、より守備的なヨネと、バランス、役割分担も申し分ない二人です。
これからさらに連携も深まってきますし、おそらくヨネはもっと止めて蹴れるようになっていきます。この二人が新たなる名古屋の心臓として我々を素晴らしい世界へつれていってくれることでしょう。
おまけ
いかがでしたか?
シミッチに彼女がいるかはわかりませんでした。
お読みいただきありがとうございました!
冗談はさておき、シミッチのすごさはおそらくもう他クラブにばれてしまいました。鬼のようなプレスを仕掛けてくるのか、マンマークをつけるのか、受け手を潰すのか、様々な手で封じに来ると思います。その策をねじ伏せる技術を見せてくれる事を期待しましょう。