この試合の見どころ
- 仙台のハイプレスをどう凌ぐか
- 名古屋はハイプレスができるか
- 攻撃への切り替えが素早くできるか
先発予想
- 離脱中:太田宏介、宮原和也、ジョー、石田凌太郎、長谷川アーリアジャスール
キャンプ中の練習試合から、丸山祐市・中谷進之介・米本拓司・稲垣祥・阿部浩之の5人は固定でした。おそらくこの試合も関係を熟成させるためにこの5人は固定でしょう。
ポイント1:FWは?
前田直輝も最前線では特徴が活かせなかったので、山﨑凌吾の状態次第では使いたくなるはず。ここは復帰と予想します。
ポイント2:サイドのMFは?
ルヴァンカップグループステージ第1節で衝撃のゴールを決めたマテウスも外せないはず。あとのメンバーがどうなるか。もう1人がどうなるかだが、ここは前田直輝を使ってくるのでは、と予想します。
ポイント3:サイドバックは?
吉田豊がルヴァンカップグループステージ第1節で途中交代でした。そのため吉田豊の状態がどうなのかが気になるところです。宮原和也が全体練習に復帰していますが、まだ無理はさせないでしょう。右サイドバックは鹿島戦でも務めている成瀬竣平になるのではないでしょうか。
観戦時に見て欲しいポイント
この試合でも、観戦してみるときに1つ注意していただきたいことをまとめました。
仙台の「ハイプレス」をどう凌ぐか
仙台はルヴァンカップグループステージ第1節でもハイプレス(FWや2列目の選手がDFに直接ボールを奪いに行く守備をすること)をしかけていました。
名古屋グランパスも試みているこの守備方法のメリットは、もしボールを奪うことができたら、すぐにシュートに行けるということです。
ただしハイプレスは、実は1人が頑張って追い回してもあまり効果がないのです。
最低でも2人以上が連動していないと、相手はパスを回してかわしてしまうので、あんまり怖くないのです。
しかし3人、4人と連動してプレスをかけられると、ほとんどの場合、ボール保持者は苦し紛れのロングボールを蹴るしかなくなります。
そしてそれを拾われてまた攻められる、という地獄の無限ループに陥るわけです。
ルヴァンカップグループステージ第1節のベガルタ仙台は前3枚のプレスをかけていましたが、プレスの効き自体はあんまり強くなく、1失点目はプレスをかわされて正確なロングボールをサイドに送られ、失点をしたわけです。
名古屋グランパスもルヴァンカップグループステージ第1節で、鹿島アントラーズのハイプレスに苦しめられました。しかし名古屋グランパスの場合、サイドに自分1人でボールを運べる選手が揃っているのでカウンターで幾度となくチャンスも作れていたのです。
ハイプレスはかわすことができれば、逆にチャンスを生むことができます。この試合でもそれができるかどうかです。
苦し紛れのロングボールがどれだけあるかに注目して下さい。かわして前線に繋ぐことができていたら名古屋の勝ちです!
名古屋はハイプレスができるか?
現状のグランパスの前線の選手は、個々に頑張ってプレスをしかけているものの、どうも前線でボールが奪えていません。試合を見ていると、4-2-3-1の阿部浩之と前田直輝だけでプレスをかけているだけで、サイドのマテウスと相馬勇紀は守備陣のフォローで下がりすぎていたのです。
山﨑凌吾が加わることで、前田直輝よりもプレスの強さは上がることが予想されます。とはいえ2枚でのハイプレスはほとんど効果がありません。鹿島アントラーズ戦の前半15分のように、名古屋グランパスが先手をとってプレスができるようであれば、そもそもベガルタ仙台がプレスをかけられなくなる可能性が高いです。
山﨑凌吾と阿部浩之以外が相手選手に前線でプレスに行けているかどうかに注目して下さい。
攻撃への切り替えが素早くできるか
ルヴァンカップグループステージ第1節では前半、幾度となくシュートシーンはありましたが、対策された後半にはなんとシュートが1本もありませんでした。
素早い攻めからサイドにボールを持ち込んで、そこから2タッチ以内くらいにシュートという形がフィッカデンティ監督の理想のように思いますが、後半は守備に追われすぎて、マイボールになったときに、主眼でもある速い攻撃に繋げることができていませんでした。
攻撃に移るのは相馬勇紀だったり、前田直輝だったり
その原因は全員がきちんと攻撃モードに変わることができていないからです。
自陣ゴールに近い位置でボールを奪ったときこそ、攻撃への切り替えの早さが重要になります。
マイボールになったら、周囲の選手の多くが攻撃に切り替わっているかどうか、注目して見て下さい。
よい試合になりますように!