アジアの山師、ミネ月です。
いよいよACL東地区の集中開催がはじまりますね。こちらとしては準備完了いつでもこいやーって感じだったんですが、6月に入った途端、豪州勢が揃って撤退って。さすがにそれは予想してなかったわ。
で、まあグラぽ様に掲載頂けるということで名古屋向けの記事を記しつつ、他の日本のクラブにも対応できる体で…と思っていたのですが、名古屋向けに振り切らないと中途半端なやつになりそうなので、そういう感じで!
「最後まで諦めんな!」
さて、開幕まで約一週間となりましたが、未だに日本での放送/配信が決まっていません。
FMA(Football Marketing Asia)がアホみたいな値段で8年契約したとか、日本での権利を電通が取り戻したとか情報はありますが、この辺りミネ月、あんまり詳しくないのですが、あと一週間で放送/配信体制決めて、スポンサー募って、実況と解説決めてとなると、一週間っては無理筋な気がします(が、いままさにこの時間に重要な契約が行われていて、五分後に超重大な発表が行われるかも知れません)。
「最後まで諦めんな!」スタジアムで、テレビの前で、選手に向かって叫んだことはありませんか?(僕はありません)あなたが今まさにこれを見ている、パソコン/スマホはインターネットで世界と繋がっています。世界には色々なサービスがあります。時は今、まさにそれを諦めてしまうのか、その時であります。
僕はかつて、日本では簡単に見られない試合を見るために多くの「経験」をしてきました。その多くは徒労に終わりましたが、その「経験」で、多くの「糧」を得ました。そして万が一を考え、アンテナを常に広く伸ばしています。
「最後まで諦めんな!」
(諦めたら何とかのテンプレ略)
あとたぶんまだ、youtubeのAFC公式に西地区のフルマッチ動画残ってると思いますが、これらは全て試合後にアップロードされたもので、AFCはリアルタイム配信はやってません。
※本件、ミネ月に個人的に質問されてもお答えできません、あしからずご了承ください。また、うまい具合に配信サービスを見つけたかた、SNSで拡散はしないほうがいいです。これはミネ月の経験則です。もちろん、拡散を止める権利は僕にはありません。違法配信を拡散…これは言うまでもない話ですね。
※※ワンクリック詐欺の温床ですのでそれもご注意
新フォーマットと日程と
2021年から大会拡張で東地区は20クラブ(4クラブx5グループ)になります。今までと大きな違いは二位全てがR-16に進めていたのが、3クラブのみということになります。(この辺りの仕組みと決定方法詳細は別項にて)
名古屋はこの新フォーマット+変則開催の煽りをかなり受けることになります。
タイでの集中開催が先に決まり、プレイオフがないということで、名古屋のグループGは真っ先に始まり真っ先に終わります。R-16への条件を考えたら全試合同時キックオフが正しいのですが、まあいろいろなアレで実現不可能で、最低限最終節くらいはと思いますが、それはそれで間隔が空いて有利みたいなのが出ますのでこう決まっちゃうました。
なんですが、名古屋のグループGが最終節を終えた段階でグループH/Jは一節、グループF/Iは二節を残すことになります。
名古屋が六連勝(かそれに近い形で)で一位で終わっていれば全く問題はありません。が、ビミョウな数字で二位だった場合、
「他のグループの二位は名古屋の数字を現実的な目標として調整できる」
ことになります。
これは先に行われた西地区のグループステージ最終結果ですが、グループB/D/Eを先にやって翌日グループA/Cという開催でした。勝ち点10で終えたグループD、Al-Saddは(まあ勝ち点10自体がビミョウ過ぎる数字だったのですが)完全に目標設定されてR-16に残れませんでした。
グループE、Al-Wahda(UAE)のように高い数字の二位なら安泰ですが、勝ち点10/11程度で二位終了の場合は、
- 現実的に勝ち点でいくつ、得失点差でいくつという具体的目標ができる
- 更に敗退が決まっている相手ならそれを実行しやすい
- 何なら談合もできる
- 売b(検閲)
要は一位抜けさえ決めてしまえば全然関係のない話です。が、プレイオフから繰上りとはいえ浦項、今まさに絶頂期のJDT、ホームではないけど自国開催のRatchaburi相手にそううまくいくでしょうか?
以下不安点や有利な点(あるかな?)を絞り出していきます。
6月のタイってさ
タイの季節と言っても東西、南北で差がありますが、まあバンコクベースで考えますと、6月~7月はちょうど雨季から乾季に切り替わる時期になります。雨季は日本の梅雨とは違い夕方のだいたい決まった時間にスコールがどばっと降ってしばらくしたらやんでなのですが、日本でもそうなんですが、最近は世界中どこいっても異常気象で「近年にない」というフレーズをよく聞きます。まあ雨が降って名古屋有利ってことはあんまないと思いますので、早めに雨季が終わって乾季でさらっと試合できればいいですかね。
編注:名古屋グランパスは雨に弱いですね・・・
天気予報では雨季のまま開幕っぽいです。
さてここでミネ月が懸念する一つの材料があります。
6月のバンコクだと最高気温が湿度が…となりますが、まあ日本だって暑いし、暑熱馴化はしっかりマニュアル化されているのでまあこれも問題ないでしょう。
問題は中二日6連戦。
「去年のカタールで大丈夫そうだったから大丈夫じゃない?」
って空気ないですか?
ここ、二つポイントがあって、
・日本の3クラブは一節/二節は消化済でグループステージは四連戦だった
(逆に言うとFC東京とマリノスは五試合目、神戸は六試合目で力尽きた)
・カタールのピッチ内は空調管理されていたこと
カタールワールドカップ招致の売りは「スタジアム内冷え冷えシステム」でそれはあまりにもお金がかかりすぎるということで頓挫しましたが、実は、「客席は無理だけどピッチだけは冷え冷えシステム」をカタールは投入しています。
これ。「Al Rayyanの気温は30℃だけど、ピッチサイドは23℃だよ」
というやつ。
ピッチの中心部はもう少し気温が高いのではないかと思いますが、このシステム、かなり有能らしく、日本からはメディアがあまり行ってないので言及されていませんが、豪州の選手が「かなり快適やったで」という談話をされておりました。
個人的には去年の日本の3クラブは中二日の割りにはよく動けていて、敗退・帰国後の日本の試合でもダメージがある感じはしませんでした。(FC東京は帰国後リーグカップ獲ってますし)
で、その快適なシステム無しでの六連戦。大丈夫?大丈夫?
Ratchaburiは準ホーム。JDTも隣国のマレーシアから。
グループ内順位決定方法
では各グループの順位決定方法。
まずグループ内で以下の序列で決まります。(ホームとアウェイの扱いはありません)
- 総勝ち点
- 基本的に6試合やって勝ち点の多い順にグループ内の順位が決定します。勝ち点が同じ場合は?AFCなのでややこしいです。
- 総勝ち点が同じクラブが複数ある場合
- 該当するクラブ間のみでの勝ち点順(差がない場合次へ
- 該当するクラブ間のみでの得失点差順(差がない場合次へ
- 該当するクラブ間のみでの総得点順(差がない場合次へ
- グループ内全ての試合での得失点差順(差がない場合次へ
- グループ内全ての試合でも総得点順(差がない場合次へ
- 2-5)まで順位がつかず、二つのクラブがグループステージ最後の試合が終わって同一会場にいる場合は、順位決定のためのペナルティマークからキックを行う
- 2-6)が行えない場合は、反則ポイントの少ないほうが上
- ここまでやっても順位が決められない場合は協会ランキング順とする。(つまりもしここまできたらグループ内で一番協会ランキングが高い名古屋(日本)が上となる)
まじか?って思うでしょ。まじなんですよこれ。
2-8)までいけば少なくとも名古屋はグループ内無双なんですけど、その前に2-7)の反則ポイントが来ますね。
書く項目が無いので反則ポイントの詳細ここに書きます。
- イエローカード一枚:1ポイント
- 同一試合内での二枚目のイエローカード(つまりレッドカード):3ポイント
- レッドカード:3ポイント
- イエローカードを受けている状態でのレッドカード:4ポイント
書いてて頭痛くなってきたぞ。これは選手だけじゃなくてスタッフへの警告/退席も対象となるはずなのでご注意ですね。
ん?順序は勝ち点順で、もし勝ち点が同じだったら?のケースが全部書いたのでこれ以上はないのか。
まずこれで一位二位が決まります。
仮に前回大会の様に、COVID-19 Pandemicその他で3クラブになったグループがあったとしても、グループ内の順位はグループ内対戦結果のみで決まります。
これで、一位x5クラブが決まります。
次に二位3クラブの選出。
二位のクラブの成績を、
- 勝ち点
- 得失点差
- 総得点
- 反則ポイント
の順に選びます。ここまでやっても同じ場合は抽選になります。抽選としか書いてないので、どういう抽選になるかは不明です。
もしも、去年の様に、COVID-19 Pandemic諸々で3クラブのグループが存在する場合は、
「五つのグループ二位の成績から四位との対戦成績を除外したもの」(※3クラブのみのグループの結果はそのまま)
で決定します。(※二位の成績を取り出してきてから除外、なので除外した結果順位に影響、は起こりません)
AFCの大会はとにかく(買収とか無気力試合とかいろいろあって)とにかく順位決定がめんどくさいです。年々めんどくささが増えています。規約を理解して、ここは失点してもいい、ここはカードをもらうべきではないって判断も必要ですが、とにかく一番大事なことは、
「自力でグループ一位を確保する」
これに尽きます。(まあそれが簡単じゃないから大変なんですが)
グループ内の競争相手たち
- 浦項
韓国は研究対象外なのであんま知らないです。今回の6月のアジアカップ/ワールドカップ二次予選は韓国集中開催でしたので、試合以外でのダメージもそんなないと思います。浦項からは二人選出されています。
- Ratchaburi FC
Ratchaburi Mitr Phol FCが正式名なんですけど、「Mitr Phol」が親企業なので大会での呼称はこれを外すそうです。外せと言われたのかどうかはソースを見失いました。
この手の話、じゃあ現代は?浦項は?っていつも思いますよね。
アジアカップ/ワールドカップ二次予選はUAE集中開催で、選出は一人。
- Johor Darul Ta’zim FC
クラブの成り立ちと、「Johor Darul Ta’zim」で意味を成すので、「ジョホール」と略すのはあまり適切ではないす。略すなら「JDT」で。「タクジム」とか略すメディアもありますが、まあわかってないよねって話です。
アジアカップ/ワールドカップ二次予選は同じくUAE。こちらはUAE→マレーシア→タイと移動が続きますので、いろいろ起こるかも知れません。
選出人数は驚きの13人。いや呼び過ぎやろ…。
チームとしては熟成の時を迎えつつあるので、個人的には期待していたのですが、うーん、という感じです。
R-16の組合せとそれ以降
R-16の組合せは、
「二位の3クラブがどのグループか」によって決まっています。
なので、あまり考える必要はありませんし、対戦相手を選ぶ余裕もないでしょう。
基本的に一位対二位、一位のホームなんですが、問題は一つ。一位5クラブ、二位3クラブなので、一組だけ一位対一位になります。(それがどこかは二位の組合せによって決まり、
どっちのホームかも決まっています)
グループG一位が他のグループ一位と対戦する可能性があるのは三つ。
1)グループF。蔚山が上港か…って感じでしょうか。その場合、グループG一位のホームで勝ったほうが準々決勝進出になります。
2)グループH(ガンバのいる組)。この場合はグループHのホーム。
3)グループI(川崎のいる組)。この場合はグループGのホーム。
前述の通り、グループGは真っ先に日程を終えますので、R-16の相手は他のグループ次第になります。R-16は(基本一位のホームで)一試合ですので、ここで日本のクラブで当たると移動やCOVID-19 Pandemic対策やらが楽、という考えもあります。が、AFCランキング順位維持のために同一協会対決は避けたい、手の内知るもの同士避けたい、というのもありますが。まあどうなるかわからんね。
R-16が終わると以降の組合せは抽選が行われ、決勝までのルートは固定されます。(例年通り東西は決勝まで当たりません)
準々決勝は一試合のみ。どっちのホームかも抽選でしょうか。かなりくじ運要りますね。
準決勝/決勝はホーム&アウェイ。日本同士なら移動は楽だけど。まあどこが残りますかね。決勝はサウジアラビアかイランかUAEか。(大穴でタジキスタン。カタールはグループステージで消えました)
9月以降は月の前半にFIFAの指定日あって、後半にACLは二試合という刻みが決勝(11月)まで続きます。R-16以降もやっぱり集中開催で、もなくはないかな、と思います。(ワールドカップ予選もアジア三次→五位決定戦→大陸間プレイオフまで考えるともう延期にできない)(いや大丈夫なんだろうかAFCカップ)
いまから来年の話するのもアレだし、今んところ自力で二位(J1ね)なので気にしなくていいと思いますが、優勝すると、「2022年大会のプレイオフ出場権」が手に入ります。もちろん、自力で出場権を掴めばそちらが優先されます。
VARとか
グループステージはVAR無しです。(損得の考え方が難しいですが…)
ソース的なやつ
AFC Champions League 2021 Competition Regulations
https://www.the-afc.com/documents/afc-competition-operations-manual-edition-2021
AFC Competition Operations Manual (Edition 2021)
https://www.the-afc.com/documents/afc-champions-league-2021-competition-regulations
まとめ
最後に名古屋に贈るポエムっぽいやつ書いてたんですが、だいぶ説教くさかったのでばっさりやめました。
とにかく六連勝で自力一位確定。これしかない。
集中開催で大変だと思いますが、昨年参加3クラブとJFA/Jリーグを通じて情報共有(これができなかったら大変お粗末な協会となる)してできる準備は万全に。段取りはトヨタ式の基本でしょ。