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[マッチレビュー]2018年明治安田生命J1リーグ第10節清水エスパルス戦レビュー 攻めよう、怖がらずに

グランパスは清水に1-3で敗北し、これでリーグ戦7連敗。試合後には今年初めての大ブーイングがファンから選手へとなされていました。試合内容は、はっきり言いますが『しょうもない』の一言で、色々と文句も言いたいのですけど、無闇に批判したいわけでもないし、原則として応援したい。なので1点だけ、これはちょっとな………と思ったポイントについて書こうと思います。

 

スタメンと基本配置

ワシントンが出場停止、秋山陽介はベンチスタート。代わって内田がスタメン。4-4-2で開始しました。

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攻撃時には、例によって小林裕紀がCBの間に落ち、このような配置に変化します。

2

小林がボールのあるところへ向け全方位に動き、アーリアがその動きに呼応しポジションを取る。ボールのあるサイドのサイドハーフ&サイドバックが絡み、小林+アーリア+SH+SB(+シャビエル)の4人(5人)で突破していこうとしていました。しかし………

 狭いところを突破できなくなったグランパス

前半のとあるシーンを模式図にしたものです。

3

小林がドリブルでボールを右サイドの外に運び、和泉へパス。良い時のグランパスならば、この後の和泉はきっとアーリアや小林とのパス交換or自らのドリブルで相手の守備を剥がし、前進していたと思うんですね。ところが実際には、和泉は宮原へバックパスし、宮原→菅原→ホーシャとボールが回りました。このシーンでは、和泉も宮原も、相手のプレスを剥がす自信が無かったからこういうプレー選択になったのだと思われます。自信が失われている。最近のグランパスの抱える根深い問題です。ただし、このシーン、ホーシャにボールが渡った時点で櫛引と内田が前にいました。ホーシャが即座に彼らに出せば、やや手数を変えたもののサイドを変えての攻撃になった可能性もありました。

4

ところが、ホーシャはややランゲラックへバックパス、ランゲラックは菅原へ、そして菅原からシャビエルへロングボール。高さは無いシャビエルですから、競り負け、ボールを奪われました。何故ホーシャは櫛引や内田へパスを出さなかったのか? それは恐らく、小林とアーリアが右サイドから中央へ動きなおしてくるのが間に合わなかったから。ピッチ中央~左サイドの人数が足りていなかったので、ホーシャは櫛引・内田へ出しても数的不利でボールを奪われると思ったのでしょう。

狭いところを突破する二つのルート

昨年からグランパスが取り組んでいる攻撃として、狭いところ、特にサイドの狭いところを突破する、というものがあります。その突破ルートは、大きく分けて二つあります。

1.狭いところに人数をかけて、狭くても突破してしまう

グランパスでよく取り組まれている攻撃ですね。この試合で言えば、選手配置のところで述べたように、小林とアーリアという二人のセンターハーフがボールのあるサイドまで寄ってきて、小林+アーリア+SH+SB(+シャビエル)の4人(5人)のユニットを形成し、狭いところでも数的同数or数的優位を得て、無理やり突破してしまうルートです。鍵になるのはSHとSBで、SHのドリブル突破とSBのタイミングの良いオーバーラップが欠かせません。しかし、和泉も宮原もなかなかそういったプレーはできませんでした。

2.狭いところに人数をかけて、空いた逆側を突破する

これは今のグランパスではあまり見られず、ピクシー時代のグランパスでよく見られた攻撃でした。サイドにボールがあれば、相手もボールのある側へ寄ってきますから、逆サイドが空きます。そこを主に斜めのロングパスで一気に突き、サイドアタッカーが1対1を制してクロスorシュートへ持ち込む。先ほどの、できていなかった場面では、宮原からのパスを受けた菅原かホーシャが一気に最前線の内田へパスを通してしまえば、こういった攻撃もかのうだったはずです。しかし、キック力の問題なのか、視野の問題なのか、彼らはそういったプレーをできませんでした。

ボールを保持するための保持か、良いボールの持ち方ができているからこその保持か

狭いところの突破もできず、空いている逆側の突破もできなければ、ロングボールが多くなるのも当然ですし、高さ強さには劣る寿人、シャビ、内田、和泉ではなかなかロングボールを収められませんから、ボールをロストするのもまた当然です。後半、ジョーが入ってロングボールを比較的収めてくれたら攻撃に厚みが出たのも当然と言えるでしょう。だがしかし、本来のグランパスは狭いところを突破して攻撃する・できるチームではなかったでしょうか。少なくともJ2ではそれができていましたよね。J1チームの守備力が良いと言えばそれまででしょうけど、そもそもグランパスの選手たちが突破を仕掛けられなくなっているように見えてなりません。仕掛けられず、とりあえずボールロストしないようなパス選択をしている内に、相手チームが守備配置を整え圧力をかけてきて、結果としてロストしてしまう。それではいけませんよね。去年からのグランパスでは、ボールをロストしないというのは結果論であって、逆に、相手を突破していくパス回しをしているからこそボールを保持できている、というのがチーム状態のいい時ではなかったでしょうか。

『攻める』

今こそスローガンを思い出したい。選手には攻めることを忘れないで欲しいし、我々ファンも忘れずに応援したい。あっという間に過ぎ去りつつある過酷な連戦で勝点を1点でも2点でも掴み取れるように、攻める、攻めよう。

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