辛勝でした。お疲れ様でした。
最初にぶっちゃけてしまいますと、この試合の勝因は
- 各選手の疲労が前節よりはマシだったこと
- マテウス
にほぼ集約されると思います。しかし、以上おしまい！ では記事にならないので、いくつかピックアップしてお届けしましょう。
マテウスを90分使う意味
今年の一試合目だったルヴァン鹿島戦や、この湘南戦を見ればおわかりでしょう。マテウスは『一発』のある選手です。一発って何だと問われると、試合展開とか流れとかそういうの全部無視していきなりゴールを決める能力、とでも言いましょうか。
周りとの連携とか、守備面とか色々な課題がありつつもフィッカデンティ監督がマテウスを重用しているのは、何よりも一発に期待しているからでしょう（風間ヤッヒーも何気にマテウスの一発を重用していた思い出）。そんな一発は流石に毎試合は出ない（毎試合一発かませる選手なら欧州行ってる）ので、数試合に一発なれど、例えば3試合に一回くらいの頻度で試合の流れ無視した一発ゴールを取ってくれればOK。
どうにもこうにも得点が入らなさそうな試合で一発やってくれれば、あとはそのゴールを守れば良い。今日の試合には疲れてようがなんだろうがマテウスを使う意味が凝縮されていましたね。
※フィッカデンティ監督がマテウスを交代させるのは、休養を与える場合を除いて、代わりに入ってくる選手（主に前田や相馬）の一発能力が疲れたマテウスより高い場合に限られるんじゃないかと疑っています。
湘南のプレッシングに苦しんだ展開と太田
この試合、特に湘南が元気だった前半は湘南の守備で左サイドからのビルドアップに大変苦労していました。
左サイドの太田、マテウスは二人とも左利きかつ右足はほぼ使わない（使えない）タイプの選手。そうなると左足側を切られつつプレスされるとなんとも苦しい。この二人の間では、左足でパス出し→受ける方も基本的には左足でトラップ→ドリブルかパスを左足で、とのプレーになりがちです。要するに守る側にはバレバレってことですね。
試合前半では、恐らく利き足からのクロスボールに期待してマテウスを左サイド、相馬を右サイドに固定していたフィッカデンティ監督ですが、後半頭から左右を入れ替えたのはビルドアップの安定化という意味もあったのではないでしょうか。
太田はなかなか惜しいクロスボールを蹴ったり、ランニングもサボらずこなしたりと存在感を見せていました。しかし、ビルドアップ時に明らかに狙われていたり、実際危ないボールロストをしたりと、太田の良いところと、太田を使う場合の構造的弱点とを両方見せつけられました。
特にマテウスとのセットは相手のプレスに狙われると大変危険だとわかったので、今後の太田の使い方をフィッカデンティ監督も大いに考えることでしょう（左サイドバック一番手はそもそも吉田なんでしょうけど………）。
クローザー オ・ジェソク
とうとうジェソクが試合出場しましたね。しかも出場直後に危ないクロスを魂のクリア。そこで身体を投げ出せる選手って貴重だし、そういう選手は見てて応援したくなるもの。これはグランパスでも人気でる気配がプンプンします。
正直、けっこうぁゃしぃ守備もあったりした（多分、まだコンディションに不安がある）のでまだまだこれからだと思うのですが、試合をクローズさせてくれる選手としてこれから存在感を発揮してくれそうです。ジェソクがスタートから使えるなら、吉田を休ませられる目途がついたという意味でも大きい。今後に期待しています。
最後はバテバテ
だいたい70分過ぎからでしょうか。後半の飲水タイムからしばらくしてから、グランパス選手達が目に見えて動けなくなっていました。どのくらい動けなくなっていたかと言うと、あの稲垣ですら身体重たそうに走っていたほど。隠しようもない疲労の蓄積。本当に過酷だったこの関東アウェー連戦。東京には完敗でしたが、湘南にはなんとか勝てた。正直なところ日曜日の川崎戦は戦う前から恐ろしいのですけど、順調だったらそろそろ復帰するはずの阿部に祈りつつ………いや、そもそも阿部が復帰するように祈りつつ、日曜日を楽しみに待ちたいと思います。
あと、稲垣祥さんへ体力15秒貸し隊を結成しましょう。理論上は360人いれば90分の疲労を肩代わりできる計算です。皆さんのご参加をお待ちしております。
稲垣祥さんへ体力15秒貸し隊を、本気で立ち上げなければ…
— ゆっぴん(ゆーさん) (@yuuppin) August 19, 2020
※他にも、自分は灰になってもいいから自分の分まで選手の体力回復させ隊もあるよ！
ワイは灰になってもええからワイの体力を少しでも使って川崎戦万全にしてくれ！！
— RYO (@r_nge4) August 19, 2020